7話 反撃
「探知で確認したところワイバーンは12体いるのか、ギリギリ勝てそうだな」
赤いゴツゴツした鱗をまとっているワイバーンは街中で人々を襲っている。
近くにある駅前のビル群はワイバーンの攻撃により次々と火事が起こり、道路は
ヒビ、ガラスの破片、見るにも大災害の後のような光景が一面に広がっている。
「誰か、助けてー」
「こっちに来るぞ—」
「おい、立てるか、今この石どかしてやるから」
周りでは息絶え倒れてる人、それに呼びかける人、助けを求める人、飛んできた岩に潰され動けない人、血や配管が壊れ悪臭漂う下水の匂いが混じり、吐き気を覚えるような光景が広がっている。
「急がないと被害が広がる、まず魔法の確認しなきゃ」
体に魔力を循環させる。この体でも魔力はあるようだ。周りはなくてなぜ自分だけあるのかはわからないが.....
魔力量は前世と同じくらいあるようだ。次は魔法陣の展開。
魔法とは魔力を用いて事象に干渉するもの。魔法の展開には最初は詠唱が必要だがある一定の期間、または使用をすると無詠唱で魔法を行使できるようになる。
まず最初に初級魔法の四属性を展開する。火属性 炎槍 水属性 水矢 風魔法 風波 土魔法 土投 それぞれを10個ずつ展開する。
「うん、いい感じだな。この体ではこの量が限界だが慣れれば前世みたいな量は出せそうだな。でもここで油断は禁物、王立学校の時のように落ち着いて狙いを定めよう」
魔法を準備している間にどんどんワイバーンが集まってくる。上空に全12体のワイバーンが飛んでいる。ワイバーンが一斉に攻撃を仕掛けてくる。口から炎を出す。それを魔法障壁で防ぐ、本当ならば避けても良かったが後ろには沙耶、悠太がいる。攻撃が止むと同時に準備していた40の魔法をそれぞれ12体へ放つ。それぞれ羽、胴体、眉間を貫きワイバーンが空から落ちていく。その様子に安堵しながら周囲に魔法感知を展開する。他に魔獣が残っていないことを確認する。しかし空は要いいから放出したであろう雲と要石からいまだ眩しい光が柱のように光っている。
「あれをどうにかしないと終わりそうもないな」
車で飛ばしたのであの神社まで距離が意外とある。身体強化を使って走るのもいいが疲れるので飛翔魔法を使い向かうことにした。
***
空中からゆっくり地面へ降り立つ。ここまでの道のりではやはり多くの死傷者と火事、瓦礫が見えた。
「早く戻って消火しないと」
目の前には1時間前に通った鳥居がある。危険かもしれないので手前で降りることにした。そこから要石まで走って向かう。
「ついた、なんだあの模様は」
要石の前までついたが石には幾何学的な模様が張りめぐらされている。どうすればいいんだ?封印魔法をすればいいのか?封印をするために触れる。要石に触れた瞬間模様が触れたところの一点に収束し始める。それと同時にものすごい光を放つ。
「なんだ、これは」
何もしていないのに勝手に魔法陣が展開されていく。幾何学的な模様が魔法陣を紡いでいるようだ。すべての模様が魔法陣を作り終わると魔法陣が要石へ浸透していく。
浸透し終わると光の柱は消え、空は快晴が広がっている。
いったいこの短い時間で何が起きたのか、そして自分がなぜ魔法を使えるのかいろんな疑問が頭の中で巻き起こる




