4話
↓1話
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セクター内は少し薄暗かった。
広さは僕のいたセクターよりもかなり広く、今でも拡張を続けているらしい。
「もはや町と言っていいくらいの大きさになりました。ワンダフル・キャッツ・タウンです!はい!名付けました!ボスである!ワタクシが!」
というのはタマの言で、両腕を広げたり手を胸に当てたりと忙しなく動いていた。
どうやら初めての僕に説明してくれているらしい。
──本当にこの人がトップで大丈夫なんだろうか?
歩けど歩けどNeighborは見えてこない。
確かにタマの言う通り町くらいの広さはあるのかもしれない。
辺りを見渡すと住民たちが壁に付いた突起を登っていたり、走り回っていたりと自由奔放に振る舞っていた。
ライカとクロエも特に反応していないから普段からこんな感じなんだろう。
そうなるとタマがトップであることにも納得がいった。
こちらを見つめる幾つもの目を越えた先にそれはあった。
何者の侵入をも防ぐような頑丈な扉に守られた巨大なディスプレイ。
僕はきっと呆気に取られた顔をしていたのだろう。
「ほほ〜う、Neighborを見るのは初めてですか?」
さっきからずっとタマの興味は僕に向いているみたいだ。
「おかしくないでしょ、子供なんだから」
ライカもずっと機嫌が悪い。
「すみません、ワタクシ達にとっては当たり前にそこにいる『隣人』ですので」
タマは変わらぬ笑顔で僕を見た。
クロエの臀部?が開きコードを取り出すと、巨大なディスプレイの横の壁を開けて突き刺した。
「同期ニ少々時間ガ掛カリソウデス」
そう言ったクロエの顔?のディスプレイは真っ暗になった。
『パン』
手を叩く音が響く。
「では、ワタクシ達は食料の準備をしてましょう。クロエさんなら先に同期が終わっても容易にアナタ方を見つけられるでしょう?」
タマは手を合わせたまま笑っていた。
僕とライカは顔を見合わせるとタマの提案に同意した。
タマが先導するように部屋を出る。
ライカが不機嫌そうにその後ろをついていく。
僕も後を追うように外に出ようとした時、背後から声がした。
「ルカ、あなたを見守っていますよ」
僕は思わず振り返った。
そこにあるのは妖しく光るディスプレイだった。




