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ダメ女神からゴブリンを駆除しろと命令されて異世界に転移させられたアラサーなオレ、がんばって生きていく!  作者: タカハシあん
シエイラ

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1617/1626

1618 *シエイラ* 4 エルガゴラ邸

 なんだかルシフェルのほうが館長らしいけど、わたしは一日中机にかじりついているのは苦手だ。


 冒険者ギルドのときも小まめに動いてサイルス様の補佐をしていたくらいだ。わたしはそれが向いているのよね。


 館の警備はルシフェルに一任ってことにして、エルガゴラさんのところに向かうとする。


 エルガゴラ邸は館から二キロは離れているので、歩いては時間がかかるのでパイオニアを出した。


 最初は運転してもらったのだけど、なんだか時分でも運転したくなってがんばって覚えた。今ではお城にもパイオニアでいっているわ。


「奥様! 一人でいかれてはいけません!」


 一人でいこうとしたらドワーフのマーガルが駆けてきた。


 ドワーフの女性では珍しく請負員をしており、力持ちで銃の扱いにも長けている。ミリエルの護衛になるかライカと争ったって話だ。


「ごめんなさい。どうも慣れなくてね」


 頭ではわかっているのだけれど、どうも自分が重要人物って認識が育っていないのよね。


 タカトの妻的立場。マサトよりわたしのほうが狙われる確率は高い。護衛をつけても不思議ではない。周りからも言われてマーガルをつけることになったのだ。

 

 運転はわたしがして、マーガルには護衛を任せた。


 エルガゴラ邸までの道は整備されているので運転はしやすい。てか、誰が整備しているのかしら? セフティーブレットの敷地外にあるのに……。


 屋敷と言ってもそこまで大きいものではなく、部屋も三つか四つだったはず。二人で暮らすには充分でしょう。


 まだ完成して数ヶ月なので外観は真新しい……のだけれど、なぜか不気味なのよね……。


 タカトの世界では霊魂、幽霊なるものが現世に止まるそうだが、なんだかそんなものがいそうだ。


「奥様、大丈夫なので?」


「だ、大丈夫なはずよ。タカトが信頼する人だから」


 わたしもできることなら帰りたいけど、そうもいかないのだからいくしかないのよ。


 敷地内に入ると、メイド人形がどこからか現れた。


「いらっしゃいませ」


「シ、シエイラです。エルガゴラさんはご在宅でしょうか?」


 つい丁寧な口調になってしまった。ホームにもエルガゴラさんが造ったメイド人形がいるっていうのに。


「はい。ご主人様でしたら部屋でアニメを観ております」


 絵が動くやつか。ラダリオンがたまに観ているわね。


「少し相談があるので、面会をお願いします」


「畏まりました。どうぞ中へ」


 なんだかマリンたちより人形らしいわね。エルガゴラさんなら人間と見間違えるほどのものを造れるのに?


 メイド人形に案内されて屋敷に入ると、前にきたときより増えており、人が生活している感じは出ていた。


 客間的なところに通され、しばらくしてレオナがお茶を運んできてくれた。


「いらっしゃいませ。粗茶でございます」


 どうやらタカトの国の作法を教えられたようだ。


「ありがとう。これはタカトからよ。つまらないものだったらごめんなさいって」


 贈答用のクッキー缶を渡した。


「ありがとうございます」


 嬉しそうな顔を見せるレオナ。まあ、この年頃なら甘いものは嬉しいでしょうよ。わたしもこの頃に甘いものを食べたかったものだわ。


 ……今は食べすぎると顔にぶつぶつが出るようになってしまったわ……。


 歳を取るのって嫌よね、まったく。


 お茶をいただき、レオナとおしゃべりしていると、ピシッとした姿でエルガゴラさんが現れた。


 ……もっとだらしない格好をしていると思ったら、案外しっかりしているのね……。


「突然、申し訳ありません」


「構わんよ。お前さんがくるってことはそれだけのことがあったんだろう?」


 この人の趣味嗜好はアレだけど、頭はとってもいいとのこと。百年は生きているようで経験も豊富だとタカトが言っていたっけ。


「はい。エルガゴラさんの力をお借りしたくてやってきました」


 エルガゴラさんにもライングル帝国のことや堕天使のことを語って聞かせた。

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