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ダメ女神からゴブリンを駆除しろと命令されて異世界に転移させられたアラサーなオレ、がんばって生きていく!  作者: タカハシあん
第31章

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1607 風属性

 まあ、魔法のことはあとだ。あれやこれやとやっても身につけられないからな。


 まずは剣の打ち合い。マンダリンで一時間飛ぶ。終われば銃の訓練。この三本柱でやる。オレの身が持たないからだ。


 そんなことを三日もやると、信号6射撃場も開けてきた。


「もうちょっと整備するか」


 三本柱が終わればタルガの好きにさせている。何度も言うが、オレの身が持たないからだ。三十三歳をナメんな、だ!


 装備をできる限り外し、巨人になれる指輪を嵌めたらスコップとツルハシをつかんで巨人になった。


「叔父貴! なにしたの!?」


 あ、タルガに説明するのを忘れたわ。


「神具で巨人になったんだよ。ここを整備するから訓練してていいぞ」


 まずはツルハシを使って穴を掘っていく。


 いい感じに掘れたら伐った木の残骸をかき集めて放り込む。これでかなり整地されただろう。

 

「ふー。巨人になっているのも疲れるもんだ」


 大体、二時間は作業ができたか? 最初に比べたら長いこと巨人になっていられるようになったものだ。


「タルガ。オレはちょっとホームに入ってくる。一人で大丈夫か?」


「そこまでガキじゃないよ。危なくなったらさっさと逃げるさ」


 勝てないときは逃げろ。無理と感じたらそれが正解。生き残ることに全力をかけろ。そう徹底して教えてある。


「叔父貴。おれも巨人になれたりするのか?」


「ああ。なれるぞ。ただ、最初は十分もなってられないな。凄まじい空腹感に襲われる。まあ、百聞は一見に如かず。嵌めてみろ」


 とその前に栄養剤を飲ませた。


「……なんか体が熱くなってきたような……」


 とんでもないカロリーを秘めているからな。普通に飲んだら体を壊すだろうよ。平気なのはラダリオンくらいだ。


「よし。指輪を嵌めろ」


 指に嵌めると、すっと表情が落ち着いた──が、腹の虫を鳴かせた。


「……こ、今度は腹が、減ってきた……」


「カロリーバーを食っていろ。ホームから美味いのを持ってきてやるから」


 ホームに入り、厨房からすぐに食べられるものを集めて外に運んだ。


「足りなかったら指輪を外せ。足りたら巨人になってみるといい。自由意思でなれるから。ダメと思ったときはすぐに元に戻れ」


 食べるのに必死で返事もできない、か。慣れるまでは仕方がないな。


「じゃあ、一時間くらい入るから」


 オレも腹が減ったし、汗をかいた。まずはさっぱりして腹を満たすとしよう。


 中央ルームのシャワーを使い、汗を流したら料理を運んできて思うがままにいただいた。


「あ、タカトさん」


 久しぶりにミリエルが入ってきた。


「お疲れさん。順調か?」


「いえ、今はアルズライズさんがいる島にいます。ゴブリンがいるようなので繁殖地にするそうですよ」


「へー。そんな島があるんだ。領主代理に届けるにはいいな。なんなら連れていくか? って、その前にサイルスさんを連れ返さないとな」


「そのサイルスさんも一緒なので、当分は無理かと」


「サイルスさん、そっちにいってたんかい。ギルドマスターを辞めてから自由人になったものだ」


 領主代理もよく許しているものだ。心配しないんだろうか? オレも人のこと言えんがよ。


「わたし、すぐ出ますね」


「ああ。またゆっくりしたらな」


 料理をアイテムバスケットに詰めて出ていった。


「アルズライズは元気そうだな」


 すっかり海の男になってしまっているようだ。こちらからいかんと一緒に酒も飲めんな。


「あ、巨人になれる指輪を使えば二日酔いも消えたんだった」

 

 しばらく嵌めてなかったからすっかり忘れていたわ。


「まあ、薬で消えたんだから今さらだ」


 腹も満ちて一眠りしたいところだが、タルガを放っておいて眠るわけにもいかない。もう一踏ん張りするか。


 今日はもう巨人にはなれないので、またライダースーツを着て外に出た。

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