【南北朝の終焉とその後の火種編】第九段 天変地異・飢饉のこと
【南北朝の終焉とその後の火種編】第九段 天変地異・飢饉のこと
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争いばかり見てきて気が滅入っていたところに、今度は天の方まで機嫌が悪いと来た。人が刀を交えている間に、空も地も、勝手に荒れ狂うものらしい。これも見過ごせぬ話なので、報告書としてまとめておく。
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篁様へ申し上げ候。
此度、下界にて見届け候仔細、左の如くに候。
南北朝の争い、いまだ収まらぬ最中、諸国にて大いなる干ばつ相次ぎ~~~~~~~~~
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現代語訳
篁様、報告します。
今回見たことを書いておきます。
南北朝の争いがまだ収まらない中、あちこちで大きな干ばつが相次いでいます。田畑が実らず、各地の民が飢えに苦しんでいるようです。それに加えて、戦乱で田畑そのものが荒れてしまっているので、飢饉の被害がいっそう深刻になっています。
人間の争いと天の理不尽、どちらが先に始まったのかは分かりませんが、両方が重なって、民の苦しみはますますひどくなっているように見えます。
争っている当人たちは、自分の正義を疑いもしないでしょうが、その裏で、何の罪もない民が飢え死にしていく数は計り知れません。正直、天が下す理不尽の方が、人間が作り出した理不尽よりも、よほど救いがないものだと思いました。
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争っている連中は、自分たちの都合で戦をしているつもりだろうが、飢えて死んでいくのはいつだって、その争いに何の関わりもない者たちだ。これだけは、いつの時代を見ても変わらない。




