【南北朝の終焉とその後の火種編】第二十六段 天変地異・飢饉のこと
【南北朝の終焉とその後の火種編】第二十六段 天変地異・飢饉のこと
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義教が討たれ、幕府が上を下への大騒ぎをしている間にも、地方では地味に、しかし着実に、民の暮らしを蝕む困りごとが続いていた。華々しい事件の陰に隠れがちな話だが、これも見過ごせぬので書いておく。
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篁様へ申し上げ候。
此度、下界にて見届け候仔細、左の如くに候。
嘉吉の騒乱の後も、諸国にては日照り、あるいは長雨の年、たびたび相次ぎ候。幕府が徳政令の是非やら、家督相続の争いやらに気を取られておる間にも、地方の田畑は、天の気まぐれに翻弄され続け~~~~~~~
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現代語訳
篁様、報告します。
今回見たことを書いておきます。
嘉吉の騒乱の後も、各地で日照りや長雨の年がたびたび続いています。幕府が徳政令の是非や跡継ぎ争いに気を取られている間にも、地方の田畑は天の気まぐれに振り回され続けているようです。
こういう小さな困窮の積み重ねが、いずれ大きな災いに繋がっていくのではないかと、少し懸念しています。上の政治が乱れれば、下の暮らしにもその歪みが及ぶもの。この先、もっと大きな飢饉が起きるのではないかと、正直、胸騒ぎがしています。
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こういう小さな異変は、大きな事件の陰に隠れて、下界の者たちもあまり気に留めないものらしい。だが、我はこういう地味な兆しにこそ、目を凝らさねばならないと思っている。




