【南北朝の終焉とその後の火種編】第十三段 義満の栄華
【南北朝の終焉とその後の火種編】第十三段 義満の栄華
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南北朝合一を成し遂げたこの義満という男、只者ではない。政のやり方を見ていると、我のような書生上がりの人間には計り知れない域にいるように思える。今回はこの男について、書き記しておこうと思う。
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篁様へ申し上げ候。
此度、下界にて見届け候仔細、左の如くに候。
三代将軍・足利義満、南北朝の合一を成し遂げたるのみならず、その後もますます権勢を強め~~~~~~~~
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現代語訳
篁様、報告します。
今回見たことを書いておきます。
三代将軍・足利義満は、南北朝の合一を成し遂げただけでなく、その後もどんどん権勢を強めています。以前から有力な守護大名たちの力を削ぐことに力を入れていて、これを一つずつ抑え込んでいるようです。
さらに義満は、太政大臣という、武家の身では滅多に就けない高い地位にまで上り詰めました。あの平清盛以来、およそ230年ぶりのことだそうです。公家と武家、両方のトップに立つ人間なんて、前代未聞ですよ。
住まいも室町の地に「花の御所」と呼ばれる豪華な邸宅を構えて、政治の中心にしています。
こういう栄華を見ていると、正直目が眩む思いがしますが、生前あれほど「盛者必衰」を説いていた身としては、この繁栄の先行きもまた、いずれ見届けなければいけないんだろうなと思っています。
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清盛以来二百三十年ぶりと聞いて、我は思わず唸ってしまった。武家がここまでの高みに上るというのは、我が生きていた時代の常識からすればほとんど考えられないことだ。世の中は、我が思っていたよりずっと速く動いているのかもしれない。




