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R18しか書けない私の持ち駒がBLコンテストで全滅したので、全年齢BLに挑戦する話。  作者: 美絢


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6/7

5話 これ、ハッピーエンドか?

 ティッシュを手繰り寄せる。


(……やばい、情緒が死ぬ)


 贄にされた者は、神の聖域内で、寿命を迎えるまで生きることができる。

 ここには飢えも、災害もない。

 彼らはここを、楽園と呼んだ。


 しかし仲間が、自然とその時を悟る。



『最期に、思いっきりイきたいんだ』


「いや、何言ってんの??」



 主人公、リアクションに困るだろ。



「えぇ……、もっと切なく書いたような気がしたんだけど」


 別れの時。

 寂しがる主人公に、まだ見ぬ快感へ思いを馳せる仲間の発言。


 言葉遊びが成立し、過去の私、だいぶ調子に乗ったらしい。


 でも、この言葉の意図は――


(笑って見送ってほしい、なんだよね)


 残された者への気遣いなら、もう少し別の言い方の方がよかったかも。


 少し、笑いをとりにいきすぎた?



(……とりあえず、進もう)



 えっちな回と、シリアス回の温度差が激しくなっていく。

 それは、仕方ない。


 問題は――


(これ、よくやっちゃうんだよね)


 シリアスな展開に耐えきれなくて、つい笑いに走る。

 一年経ったからこそ、分かる。


 余韻が、ぼやけている。



(……気をつけよう)



 またひとつ、新しい発見をした。

 でも、自信もひとつ、減った。



 ◇



 この話は言葉遊びで始まり、言葉遊びに終わる。


「僕のこと、()()()()にしてくれる?」

 神様が尋ねる。


「シアワセにしてください」

 男贄が、頭を下げる。



 この儀式は、神様とシアワセになるために行う。

 でもシアワセの内容は、誰も知らない。



「気持ちよくして、ってニュアンスに聞こえるよね」



 そんな認識の中、話が進み――シアワセの正体は、「()()()()」であると知る。


 常世では、想い合う二人が死ぬ瞬間を合わせると、来世で幸せになるという言い伝えがある。


 つまり神は、「一緒に死ぬ相手」を探していた。


 ――()(あい)、死合(しあ)う相手を。


 その方法が――

 “イク”と“逝く”に繋がっていく。



 過去の因果や諸々あり、最終的にはハッピーエンドになる。



「ダークファンタジーになるのかな、これ」


 いや、ミステリー?

 それとも、ホラー?


 私の脳は単純なので、ボーイズがラブする話は、すべてBLにカテゴライズしてしまう。


 あまり、内容の分類については考えてこなかった。


「うーん、分からん!」


 まあ、それは一度置いておいて。



 正直、発想自体は悪くないと思う。


 言葉遊びで成り立つ世界観。話が進むにつれ、言葉の真意を知る。


 ……悪くは、ない。


 でも。


「全年齢では無理だわ」


 いや、分かってたけどさ。


 これ、儀式に向けて身体づくりする話だしね?


 なんならタイトルからして、全年齢の顔してない。



 結局そこに戻ってきて、私はそっとスマホを閉じ――ようとした。


「ハッピーエンドか?これ」


 死ネタなのに?


 つい、天井を見上げ、問いかける。


 そもそも私は、死ネタが苦手。

 これ、死んでるよね?


(あれ、この感覚……)


「似てる」


 溺愛タグに安心して読み始めたら、

 嫌われスタートだった時と――。


意外と深いんです、えっちなのに。

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