第45話 じいちゃんVS大じいちゃん
おはようございます。
投稿です。
今回はこの時間になりました。
「異界の知識ですと?」
(一の賢者、どうやって仕入れた?あの世界の知識を書物だけではあるまい?)
「興味が、おありかなぁ?店主殿?」
ニヤける一の君。
そのニヤけ顔にガチンとくるゴンザ。
(……パーフェクトではありませんな)
「空想世界のお話し、夢がありますなぁ」
とぼけて見せるゴンザ。
それを見て、こちらもガチンとくる一の賢者。
(コヤツァ!あ・く・ま・で・も、とぼけるかぁ!?……ならば知っている異界法則を披露して揺さぶりをかける!あの勇者の呪い、解くヒントが欲しいんじゃ!ワシはっ!)
そう、一の君はどうにかしてあの呪符の呪いを解呪したいのだ。
異界から来た者ならば、何か知っているのでは?
この者達にとっては日常でも、ワシらにとっては異常でヒントになることがあるのだ。
「異界ゲートは星の自転と公転エネルギーを使う」
「!」
いきなり核心を話し出す一の君。
「その時の惑星、星、太陽の位置、で座標が決まるのじゃ」
「面白いお話ですなぁ」
(この一の賢者、本物ですな、さてどうしたものか)
ゴンザは会話の落とし所を探すが、中々見つからない。
「ワシらのこの四月世界は病んでおる、住人の欲望で世界が疲弊しておる。その一つがレッド・ブーツ帝国の呪いじゃ。皆は気づいておらぬが、あの人々の自由意志を縛る、いや縛りすぎる呪いはよくない。それも年々増えておる」
「増えるとは?」
「移民を偽り、他国へ帝国民を輸出している。そこで呪符をバラ撒き、その国の子供達を奴隷化し始めている」
「!」
「このやり方で一つの国が落ちた。同盟国と言っているが、あれは帝国だ」
「それが事実ならば、恐ろしい国ですな」
「ああ、レッド・ブーツ帝国は確実に領土を増やしておる!ワシはこの呪符を解呪したいのじゃが」
「それで何かと、異界本をお探しなのですか?」
「まぁそれもある。問題は、あの呪符は二月世界の呪符なのじゃ」
「!」
「数百年前、ワシが子供の頃異界ゲートより一人のご老人が出てきた。そのご老人は自ら二月世界の賢者だ、と名乗った」
「……」
(あの滅んだ世界から!?)
「ワシの知識は全てその賢者から引き継いだものだ、まぁワシ自信、引き継ぐだけの知識はあったが……その賢者はワシと同じ獣人族じゃったが、すぐに死んでしまった」
「獣人族が死?長寿で健康なのが獣人族では?」
「ここが異界の秘密じゃ、よいか、月世界を渡るとその異界のエネルギーに肉体が耐えきれず、たとえ獣人族でも寿命が半分以上削られるのじゃ」
「……なんと」
(ああ、さすがは賢者か、そのことを知っていたか)
「しかし、魔力は異世界の影響で倍増する。これが雷帝と炎帝の強さの秘密じゃ」
「では、彼らはこの世界の戦士ではないと?」
「当り前じゃ、あのような超戦士、四月世界にいれば即、噂になって世界中が知っているはず!この世界のどこにあの戦士達の記録がある?一つもない、断言する」
「ほう、では彼らが異界の戦士ならば、その寿命は半減していると?」
「……そうなる、そこで問題じゃ」
「問題とは?」
「命を削ってまでして、なぜあの者達はこの世界にやって来た?この滅びつつある四月世界へ!問題は呪符だけではない、西の大国パンクザスチームは産業廃棄物を垂れ流し、もはや海の生き物は汚染され周辺の魚は食えなくなってきている。地底国は資源を掘り尽くし地軸に影響が出始めておる。その他にも!もうワシの浄化装置や環境魔法だけでは浄化できないのじゃ!なぜそんな破滅世界にやって来た!?」
「さぁ、なぜでしょうなぁ」
(コ・ヤ・ツ・まだとぼけるかぁ!?店主殿!関係者であることはバレバレですぞおおおおっ!)
コトッ。
一枚板のテーブルに、綺麗な陶器のコップが置かれる。
「一杯、如何ですかな?」
ふわり、と漂い出す芳醇な香り。
「ハーブ?」
「はい、特製のハーブティーですが」
ここで周囲がザワつく。
(一の君、飲んではなりませぬ)
(一の賢者よ、毒味がいません、お控えを!)
「おや?なにやら騒がしい?気のせいでしょうか?」
鋭い目のゴンザが周囲を見回す。
(この店主殿、何者だ?ただの老人ではない、関係者のはずだが)
「よい香りですな、頂きましょう」
いつの間にか用意されている巨大な、玉座のような椅子。
「どうぞ、おかけ下さい」
テーブルを挟み、対峙する二人。
今回はここまでです。
次回をお楽しみに。
次回投稿は未定です。
雷帝と雷神王はちょっと先になります。




