第41話 白黒ネコ、大いに怒る
おはようございます。
投稿です。
(どうされます、若?)
(単純な憑依現象だけではないようだな。このじーさんに知っていること全部聞いてみるか?どちらにしろ隣の帝国は潰す、許しがたし!あ、帝国と言えばゴンザ、オレが倒した戦士達、どうなった?結構な数いたけど?)
(先に目覚め、動けるようになった者達が仲間を殺し始めました)
(……は?)
(上官や同僚を殺し、自分の地位向上を計ったようです)
(なんだそりゃ?自滅か!?)
(壮絶な同士討ちが始まり、死に絶えました。帝国の戦士達は強力なリーダーがいないと内部で殺し合いをするようですな……ん?どうされました?若?)
(……待てゴンザ!話し掛けるなっ!何か、分かりそうだ!自国民を殺し合わせて、どうする?そこに何があるのだ?)
(何もないでしょう?兵力の損害、マイナスなだけでは?)
白黒ネコの琥珀色の瞳が、赤くなり始める!
違う!そうではない!
若は、深く考え始める。
「人族の細胞は10年程で入れ替わる、まぁ入れ替わらない細胞もあるが……今ポッドを使って勇者の細胞を入れ替えたが呪いは解けぬ」
「なっ!さ、細胞を入れ替えた!?この短時間にですか!?」
ふっ、と明らかにエリ・ナリを下に見る一の君。
ワシは一の君、一の賢者ぞ?こいつは何を言っているのだ?細胞の入れ替えなどこのポッドがあれば容易じゃ。
それよりも解呪じゃ!なぜ解けぬ!
「毒矢は解毒できてこそ使うことができる、解毒できない毒は使用者にとっても危険なだけだ。権力者が支配されないように、この呪符を解呪する方法があるはずなのじゃが……」
「死霊の憑依現象でしょうか?」
「ん?……やはりそこか?第六国境警備隊、お前達はブリザード・ワーム、帝国の者達と戦っておる、何か気づきがあれば知らせよ、よいな?」
(……死霊?憑依……ゴンザ、三月世界に避難者がいたよな?)
(はい、二月世界から逃れてきた者達がいましたが。二月世界は退廃の極みとなり魔族に汚染され、十二月世界からの使者、天使達によって滅ぼされたと)
(そこで一部の者達が三月世界に避難したんだよな?)
(はい、二月世界は最初に戻り、新たに始まったとか?)
(二月世界の連中に聞かなかったか?確か、感情を喰う化け物達の話し)
(!……しかし月世界を渡るのは危険ですし、まず容易ではないかと?)
(オレ達だって渡ってきたんだ、レッド・ブーツ帝国の権力者って異界の怪物じゃねーか?)
(若、根拠は?)
(根拠は、民を苦しめたり、思うように操って世界に混乱を招いている。それに勇者だ)
(勇者?)
(勇者や聖女を破滅させてどうする?意味がねーじゃねーか!勇者や聖女の負の感情を喰いたいんじゃねーのか?)
(中々のお考えですな、近いような気がしますぞ!)
(気に入らねーな、隣の帝国)
白黒ネコの目が、一瞬、真紅に染まる。
殺し合いをさせ、楽しむ?
破滅を歓迎する?
力が漲り、いつしか痛みも忘れ、獰猛さが滲み出てくる!
(若……赴きますか、レッド・ブーツ帝国へ)
「一の君、レッド・ブーツ帝国をどうなさるおつもりで?」
「何度もぶつかっているが、今度こそ決着を付けようと思う、ワシは、あの時の聖女様の悲しいお顔が忘れられん」
「!」
((!))
(ゴンザ、どちらにしろ、このまま行けばこの四月世界、十二月世界の天使どもに目を付けられないか?)
(呪符が四月世界に蔓延したら、やって来るでしょうな)
(まずはその呪符をどこで作っているかだな、一の賢者?アホじゃん!どこで作っているか、どうやって作っているかを考えなきゃ)
(ほう、中々ですな若、感心しますぞ!)
(そうかぁ?で、ゴンザ質問だが)
(なんでしょうか?)
(はにとらって何だ?ハニの虎?よー分からんのだが?どんな獣なんだ?)
(……怖い獣ですよ)
今回はここまでです。
さて……攻略編の始まりです。
予定では、案外早く終りそうなのですが。
次回投稿は未定です。




