第111話 街の門
おはようございます。
投稿です。
「え!?そ、そんな矢、私作れるの!?」
「コジねぇ、思いっきり力を込めて矢をイメージ、そして放って!」
コジリンは雷蛇の言葉に深く頷き、弓をギュンと引いた。
雷蛇の言葉を素直に受け取ったのだ。
明らかに違う反応を見せるドラゴナイトの弓。
発光し始めたのだ!
「うわ!?かあちゃんの時と全然違う!」
驚いたのは製作したドワーフ、カラビン村長だ。
「聖弓か!?あ、あれは本当にワシらが作った弓かっ!?」
「コジリン殿、最初の矢だ、願い事を言うといい」
「え?」
ガンジョの言葉に戸惑うコジリン。
「わしら昆虫族の作法じゃよ、初めての弓矢は願掛けをするのじゃ、上手く飛べば全て願いは叶うと伝わっておる」
「!……はいっ!では!」
コジリンは言い放った。
それは叫びであろうか?過去への決別であろうか?
「私は……強くなりたい!一軍を率いる長になりたいっ!聖女の矢よ、この思い叶うならば全てを撃ち抜けぇ!」
ドオオオオオオンッ!
轟音とともに放たれる矢。
「あへ!?」
驚いたのはコジリン。
いや、コジリンだけではなく、そこにいたメンバー全員が愕然とした!
とんでもない魔力を秘めた矢に変わったのだ!
周囲にその魔力を撒き散らし、弧を描くことなく直進する!
《ま、まずくね!?》
〔何たる魔力!強すぎる!〕
と、考えつつ、記録を優先する魔女回路。
聖女の矢は、草原を斬り裂き木々を吹飛ばす!
《え?止まんないんですけどぉ!?》
(ノ、ノーマルッ!衛星に繋げ!追えるか!?)
《あ、あの矢、変っ!速度ぉ増してるぅ!》
(はぁ!?)
《初速より速いのよっ!速度が落ちないっ!加速している!》
(加速だと!?)
矢は止まることなく進み続け、草原の弓女神ユンの街まで届く!
ドゴオオオオオンッ!
街の門を撃ち抜いた弓は、街の中央に座す、女神ユンに迫る!
軽く手を振る女神ユン。
ドオオオンッ!
轟音とともに、女神の一撃で消え去る矢。
「……誰?このユンちゃんの街に弓引く愚か者は?」
こじらせコジリン、本領発揮である。
(ノーマル!どうなった!?)
《まずいよぉ、どこかの村……いやこの大きさは街だな、街まで行ってるよぉ》
(次の目的地ではあるまいな?街の被害は?)
《街の門吹飛ばし、中央で消滅》
(消滅?あの矢が?)
《おそらくこの街の担当女神じゃないかしら?》
(女神ユンか?)
《分かんない。でも方角的には草原の弓、女神ユンの街っぽい》
「……ノーマル……ホントに門だけか?ここから噴火のような煙が見えるが?」
《そうね……なんかさぁ……まずくね?》
「かあちゃん!?何か来る!」
「おや、この感覚は?」
カラビン村長とガンジョが跪く。
駆けつけた女神2柱。
草原の花女神シュウとドワーフ村の女神チャウである。
「ちょっと!あんた達ぃ!何してんの!?」
「ユンに喧嘩を売るつもりか?誰だ!?矢を放ったのは!?」
そこにいた全員が、一斉にコジリンを見る。
今回はここまでです。
次回サブタイトルは 第112話 迫り来る者達 の予定です。
投稿は未定です。
毎回ご愛読ありがとうございます。




