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赤い目の少年冒険譚 (2025.05)  作者: MAYAKO
第二章 五月世界

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第110話 聖弓     

おはようございます。

サブタイトル変わりました。


 一夜明けた次の日、コジリンは元気になっていた。

 そして目つきが少しだけ変わった。

 目的、目標が決まったのか、コジリンは確かに変わったのだ。


「電くん、ご主人さま、看病して頂いてありがとうございます!」


《コジリン、変わった?》


 怪しむノーマルモード・ユウバ。


《女王虫の羽で性格変わった?》


「看病?パーティー仲間として、当然だ」


「それでもお礼は言わせて下さい!」


 ハキハキと大きな声で返答するコジリン。


「コジねぇが元気だと俺、うれしいよ!それに元々倒れたのは俺の方だよ!俺こそお礼を言わせてよ、コジねぇは命の恩人だ、ありがとうコジねぇ!」


 そして北を目指しながら歩き始めると、早速カブトムシ村長ことガンジョが話し掛けてきた。


「ふふふっ、コジリン殿、盾役決めましょうぞ!」


 ピタリと止まり、振り返るコジリン。


「この槍が欲しいと?」


「ふふっ、その槍、ワシに相応しと思われませぬか?」


「それはご主人さまが決めること。ご主人さま、どうでしょうか?」


 コジリンの眼がギラギラし始める。

 対戦モード・コジリンだ。


「その前に、コジリン」


「はい?」


「この弓、引いてみるがよい。引けるか?」


「弓ですか?」


 それは言わずと知れたドラゴナイトの弓。


「まずは、私が引いてみせる、よく見ておけ」


 ヒュン、と弓を引く。

 矢は無い。


「従者コジリン、魔力の流れが見えるか?」


「え!?」


 弓に魔力が集まり始め、バチバチと力が溢れ始める!

 溢れた魔力は矢の形となり……バシュ!と音を立て弓から放たれる!

 矢は魔力を撒き散らしながら弧を描き、消えていく。


「通常は魔力の拡散を抑えながら的を射抜く、どうだ?従者コジリンできるか?」


「ゆ、弓は引いたことありますが、私、眼鏡で眼が悪いんですぅ……」


 申し訳なさそうに伝えるコジリン。


「その眼鏡、格好だけであろう?」


 ぎくっ、と固まると同時に、つつっと額に流れる汗。


「あ、コジねぇ、動きが止まった?」


「お前の眼は、雷蛇の聖女の力で元に戻っているはず、いや、本来のドワーフ以上に五感が鋭くなっているはずだが?どうだ?」


「ど、ど、どうでしょう?」


《バレバレじゃね?》


「従者コジリン、本気を出してみろ!お前はカードバトルで勝利し、私の魔槍を高々と掲げたのだ!その力でこの弓、引いて見せよ!」


 戸惑いながら弓を見て、コジリンは雷蛇を見た。

 コジリンにとって、雷蛇はもう欠かせない人物なのだ。

 マシンダガン・ユウバの問い掛けに、無言で頷くコジリン。

 槍は雷蛇に渡され、コジリンはユウバからドラゴナイトの弓を受け取る。


「!!!!!!」


 受け取った瞬間!

 弓は形を変え、その一部がコジリンに巻き付く!


「っんきゃっ!?」


 驚くコジリン!

 弓の形は先端(末弭(うらはず))が剣のようであり、明らかに異形だ!


「ひゃあああっ!?な、なんですぅ!?こ、この弓っ!?」


 明らかに金属の動きではない!

 それは生物、蛇のような動きである!


 雷蛇は素早く魔力でコジリンを見る。

 魔力で見たコジリンは聖女の力で満ちていた。


(俺の魔力が流れている!?))


 雷帝は焦った。


(コジねぇと俺、繋がっている!?これ、心が繋がって……何だこの現象は!?)


「コジねぇ、矢は何本でも、思いのままに作れるよ」


 雷帝は無視し、コジリンと話しを進める雷蛇。


「え?」


「その矢は、俺の母から受け継いだ魔力、聖女の矢だ」


 今回はここまでです。

次回サブタイトル 第111話 街の門 です。

毎回ご愛読ありがとうございます。

バイト、酒屋さんにかわりました。

重いっす。

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