第101話 祠へ
おはようございます。
投稿です。
《ち、ちょっとバトルゥ!?》
(……まぁベビィのことだ、素直な気持ちなのだろう)
《余裕ねぇ?》
(私は育ての親だ、ベビィの気持ちは分かる、それに信じているからな)
《へえええええ?そうーなんだぁ、信じている?何をぉ?その割には口元が引攣ってますけどぉ?》
(……なんだとぉ?いいか、よく見ておけ!)
「ベビィ、幸せにするのはコジリンだけか?」
「え!?……何言っているんだい、かあちゃん!みんなだよ!」
(ほらな)
勝ち誇るバトルモード・ユウバ。
(ノーマル、雷帝も雷蛇も基本は同じだが、育った環境が違う、本来雷帝や雷蛇はバトル向きではない優しい男の子だと思う)
その声を静かに聴いている雷帝。
それは違う、と言いたいが、ぐっと耐える。
(まぁ環境は違うが、少なくとも俺は殺し合い世界に住んでいたからな、相手を倒すのは当り前の世界だったからなぁ、だが雷蛇は……いいなぁ、かあちゃんの存在)
「カブトムシ村長、案内を頼みたい、いいか?」
「ええ、いいですとも、祠はこちらですじゃ」
「だいぶ遠回りをした」
「いえ、ですが雷蛇殿の回復力は凄いですな」
「ああ、元気な子だ」
コジリンの微かな声が聞こえてくる。
……え?……元気なの……
元気、という言葉に反応するコジリン。
「ん?コジねぇ?大丈夫、落としたりしないよ?俺元気だし!」
巨大な兜はユウバが背中に乗せている。
メインウエポンも収納中である。
《なんか、荷物持ちでね?》
(ノーマル、気にするな、不服か?)
《いや悪くないよぉ、ウチらパーティーだし、家族に優るとも劣らない絆だしぃ!》
今はコジリン、お姫様抱っこで移動中である。
遠くに見えてくる祠らしき建造物。
足取りもしっかりし、とても数時間前までは、瀕死だったとは思えない雷蛇。
「コジねぇ、揺れは大丈夫?体勢、辛くない?」
……大丈夫……眠い……
雷蛇の魔力に包まれ、再び眠ってしまうコジリン。
《そちらはどうぉ勇者?》
多重思考のマシンダガン・ユウバ、こういう時はこそ、である。
(いま、女神の宮殿?前だ)
《衛星が健在ですけどぉ?》
(どういうこと?四天王?)
《私のぉ衛星は、打ち落とされていますのぉ、他にも使った調査用のマシンは全て破壊されちゃって》
(ユウバさま、私が使用している衛星は、天然素材衛星です)
レイトルが会話に入ってくる。
もう話したくて、話したくて仕方ないのだ!
(天然?何ですのぉそれはぁ?)
(大気中の浮遊物を使った衛星です)
〔大気中だと!?〕
(もしかしてぇ、一の賢者が開発ぅ!?)
外見すら想像がつかない魔女回路。
(はい、グランドマスターの製作です、これによりスノーホワイト国の国境、その他の監視が楽になりました)
(脅威ですぅ!)
(……使い方しだいです)
(さて四天王、ここで通信を切る、宮殿から衛兵らしき者達が出てきた)
《何かあったら呼んでくださいぃ、そちらの位置は確認したからぁ!)
「会話は終ったか?」
目の前に、いつの間にか現われている草原の花女神シュウ。
「着きましたぞ、ユウバさま、雷蛇さま」
何故か誇らしげなカブトムシ村長。
今回はここまでです。
次回サブタイトルは 第102話 カブトムシ村長、祠にて の予定です。
毎回ご愛読ありがとうございます。




