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赤い目の少年冒険譚 (2025.05)  作者: MAYAKO
第二章 五月世界

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第93話 更に、きまずっ!     

おはようございます。

どうにか、間に合いました。



「……」


(雷蛇、状況は分かっているだろ?コジねぇは薬を飲ませただけだ)


(……え?雷帝くん?コジねぇが薬を揉(も)ませた?……)


(揉んだんじゃねー!の・ま・せ・た・の!お前、動揺しているだろ!)


(……うっ……)


(ん?どうした?)


(…………)


 沈黙する雷蛇。


(おい!?雷蛇!?)


 焦り出す雷帝。

 何か異常なのだ。

 雷蛇を氷漬けにした時、感覚を遮断しているので今、雷蛇がどうなっているのか分からないのだ。


 雷蛇が見ているのはコジリン。

 コジリンの綺麗な大きな目。

 眼鏡の奥で、こっちを見ている。

 その目に膨れ上がる涙。


 最初、コジリンは思った。


(電くんの唇、プルプル!なに?唇キューテクル!?)


 目覚めた雷蛇は思った。


(え?コジねぇ!?コジねぇの唇、しっとりして暖かい!)


 そう思ったのは最初だけ。


 雷蛇の目にも膨れ上がる大粒の涙。

 そう、この煎じられた羽湯、最初は無味だが暫くすると、劇マズになるのだ。


 実は無味に感じるのは、舌が麻痺しているのであって、暫くすると麻痺させた成分が口腔内全体に、しいては身体中に広がる!


「おい?いつまでっ!そうしているのだ!?」


 凄まじい目で二人を見るマシンダガン・ユウバ。


《そ、そうよ!もう離れなさいよっ!》


 大事かつ大切な子、ベビィ。そのキスシーンはユウバズとしては気に入らない!


〔流し終ったらさっさと離れろ!発情でもしたかっ!コジリンッ!〕


 魔女回路も不機嫌である。


 ……勇者さま、生ちゅーですよ……

 ……なに?見るの初めて?

 ……はい……私も経験してみたいです……


 そう言ってマシンダガン・ユウバを見るレイトル。


 さて当の二人はそれどこれではない。

 お互い嘔吐寸前である!


 顔色は青ざめ、次に青白くなり、真っ白になった。

 そして段々と黄緑色になって行くコジリン。


 目で合図する雷蛇。

 雷蛇の目が左を向きコジリンの眼が右を向く。


(コ、コジねぇにゲロブレスはダメだ!僕は左に走るぅ!)


 頷くコジリン。


(電くん、に……ぶちまける!?ダメよダメ……そんなの耐えられないっ!)


((もう溢(あふ)れそう!))


 器用に頷き合う二人、唇は繋がったままだ。


 そして二人は息ぴったりに、左右に向って全力疾走した!


 オロロロロロロロロロロッ!


 モザイクです。

 お食事中の方、すみません。


 噴水状態の二人。


 コジリンは胃の中のモノ全てをリバースした。

 それでも止まらず、胃液も大量の水分もリバース。


 雷蛇は黒い粒を吐き出した。

 どうやら小さな黒いキノコのようである。


 左右に遠く離れた二人。

 お互いの目が合う。


(……そんなぁ、電くんとの最初のキスがゲロ味なんて……しくしく……ごめんね、ごめんね、電くん……)


 泣きだすコジリン。


(コジねぇと……キス?……忘れられないキスだよ、これ!そんなぁ最初のキスがゲロ味なんて……せっかく助けてくれたのに……コジねぇに申し訳ないよう……)


悲しくなる雷蛇。


「勇者さま、キスとは?」


「いや、これはどう見ても羽湯が原因だろう」


 今回はここまでです。

次回投稿は未定です。


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