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赤い目の少年冒険譚 (2025.05)  作者: MAYAKO
第二章 五月世界

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第88話 奥義発動!?      

おはようございます。

投稿です。


 周囲に冷気を撒き、高速で移動するマシンダガン・ユウバ。

 星明りがあれば、ユウバにとっては真昼と同様なのだ。

 そう、何も怖くない。

 光源さえあれば、後は魔力と機械で調整し、視界確保が十分にできる。

 怖いのは真の闇、光のない暗闇は、閉所恐怖症のユウバには耐えられない。


《問題はダンジョン内ね》


「巣穴はどうなっているのだ?彼奴ら虫食い虫は、どうやって中で行動しているのだ?」


〔視覚か?それとも匂いか?どうやって巣の中で行動しているのだ?〕


 巨大な山のような巣、その巣穴に正面から飛び込むマシンダガン・ユウバ。

 冷気を撒いているので、虫食い虫達は近寄れない。


《い、行けるぅ?》


 飛び込み、1m程進んだ瞬間!


「無理」


 光源はないし、悪臭が凄かった。

 足下はヌルヌルと滑るし、壁には虫の幼虫が……以下略。

 思わず視覚ライトの光源をアップするバトルモード・ユウバ。


 これがいけなかった。


 そう、夜、虫は明るいところに集まる。

 街灯とか自販機とか。

 コンビニの照明にもワラワラと群がる。


 マシンダガン・ユウバの作戦、閉所恐怖症を無効化するため、周囲を照らす。


 結果は最悪であった。


 まぁ群がる群がる!

 冷気を無視し、凍っても集まって来るわ来るわ!

 それこそ砂糖に群がる蟻?

 それ以上か?

 そんな虫の大群に耐えられる猛者は少数であろう。

 男女関係なくこれは怖いと思う。


 そして洞窟内に響き渡る甲高い女性の悲鳴。


「きゃあああああああああああああああ」


 マシンダガン・ユウバの全砲門が開く!


「いやあああああああああっ!こっちこないでええええええええええっ!」


 ボオオオオオオオオオオオオオオオオオン!


 紅蓮の火柱が夜空に打ち上がり、巨大な巣山の半分ほどが吹っ飛ぶ!


「ご主人さまもイヤボーンが使えたのですね」


 暢気に眺めているコジリン。


(ごめんなさい、ご主人さま、私自分が可愛くて好きなのです、ホントごめんなさい、私じゃなくてよかった)


「ん?」


 星空の下、何かがこっちに向って走って来る。


「ご主人さま?」


 と、その後から追って来る数千の虫達。


「「ひいいいいいいいいいいいいい」」


 コジリンは木箱を抱きしめると、全速力で走り出した!


「ごごごごご主人さまああああ!こっち来ないでくださいいいいっ!」


「そ、そんなこと言わないでええええええっ!」


 カブトムシ村長はとっくの昔に飛んで逃げている。

 いつしかコジリンは追い抜かれ、虫達の標的になる。


「ひいいいいいいいいっ!」


 そしてここは安全圏。

 巣山というダンジョンより2㎞程離れたところ。


 モノも言わず倒れ、辛うじて息をしているコジリン。


 汗だくで、ボロボロである。


「……もう、一生分走った気がします……」


「……私もだ……」


 それでも木箱は離さなかったコジリン。

 立派である。


「……ご、ご主人さまもイヤボーンが使えたのですね……ぜぇぜぇ」


「……まぁな」


「しかしこれでは……女王虫に逃げられてしまします……ぜぇぜぇ」」


「……だよな」


「もしかして、ご主人さまも虫が苦手なのですか?」


「……」


《バトル、どうする?話す?閉所恐怖症のこと》


(弱点を話すのはよくない、たとえそれが仲間でも)


《でも……》


「そうだな……」


(今、女王虫はどこにいる?)


《今地下8階まで逃げてるよぉ、そんなに慌てて逃げなくてもぉ!》


「コジリン、私は……閉所恐怖症なのだ」


「なんです?それ?」


「……なんだろうね」


 前途多難とはこのことか?

 今回はここまでです。

次回投稿は未定です。

毎回ご愛読ありがとうございます。

評価して頂けると嬉しいです。

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