第85話 私が行きましょう
おはようございます。
投稿です。
口論にスッ、と入るゴンさん。
「イッカイさん、これは五月世界の住人に任せるのが妥当かと」
「ホントにそれでいいのか?ゴンさんよ?オレはそれでも行くぜ!参謀、用意は?」
「連絡は済みました、医療団、到着次第出発できます」
フル装備の参謀登場である。
「参謀、お前は残れ」
「は?」
「お前は残って後継者育成、次の王に仕えよ、今までご苦労であった」
「は?……いやですよ、私もお供します」
「ゆるさん、勅命だ、今までオレの我儘に付き合ったんだ、もうオレから自由になれ!」
「では、お手討ちを」
そう言って、腰の剣を差し出す参謀。
「待たれよ、イッカイさん!」
ゴンザが止めに入るがイッカイは聞かない。
「緊急ゲートのスイッチはこれか?」
「待っす!イッカイさん!ここはオレが行くっす」
今まで沈黙していたトッチが動く。
「オレはマシンダガンっす、あっこにいるユウバと同じ。いや性能的にはオレが遙か上位機種っす」
「お前がか?敵将であったお前を信用しろと?」
「できないっすか?」
「できん」
「即答っすか、まぁ仕方ないっすね、ならば暫く待つっす!五月世界の病気、治療方があの世界にあるはずっす、カブトムシ村長や周りの話しを聞いてから判断するっす!」
「イッカイさん、トッチの言うとおりだ、焦ってはいかん!」
ようやく止まり始めるイッカイの暴走。
トッチはその様子を見て、思う。
雷帝は愛されているなぁ、と。
「しかし、どこで感染したっすかねぇ?」
「……」
ゴンザが最初に気がつく。
次はイッカイだ。
「あん?誰だ?」
「私が行きましょう、私が適任かと」
そこにはピカピカの医療ポットが一台、佇んでいた。
大量生産機の一台のように見えるが、この機体はちょっと違っていた。
外装は量産機だが、内部は別物であった。
「……やはり、お前、喋るんだな?」
機械とは思えない流暢な喋り。
自然すぎる綺麗な発音である。
「はい、イッカイさま、私だけですが」
グレイトール型2番機、初期ゴーレムの直系機であり、唯一ローアウトした戦闘用医療ポッド。
「現在、私はマスターの最高傑作機。機械である私は病に冒されません、私が適任です」
「しかし、お前、使用中だろ?そのポッドの中には……」
「はい、勇者さまを現在治療中というか、封印中です」
「そのまま異界に渡る?勇者の命、削られるぜ?」
「許可は貰っています、この呪い、元は異界の女神が発祥と聞きました。是非現状を見てもらいましょう、マスター、どうか許可を」
「五月世界の対応待ちだ、対応しきれない場合、行ってくれ」
「はい、了解しました」
「勇者よ、それでいいのか?」
「……かまわないよ、この世界にいるより、異界に渡り僕の使命を果たしたい」
「使命?」
「さっきポッドが言っただろ?この迷惑な呪いの現状を見てもらうのさ」
「相手は女神だぜ、オレ達とは考えや視線が違う。あいつらは虫や鳥、犬、猫、エルフ、ドワーフ、人族すべて同じ一つの命、としてみている。無視されたらどうする勇者よ?」
そう聞いたのはイッカイである。
「力ある者は、些細なこと、と言って相手にしないかも知れませんぞ?」
「その時は、ポッドから解放してもらい、思う存分暴れるさ、魔力も倍なら大抵のことはできるだろ、なんせ僕は勇者だし、その時は鏡でしっかり記録してくれよ」
誰がて適任であろうか?
一の賢者は考える。
そして鏡の中に、カブトムシ村長が映し出される。
今回はここまでです。
次回投稿は未定です。
遅れるかも知れません。




