第84話 俺が行く
おはようございます。
投稿です。
「若は命を複数持っている、最悪この病で死亡しても復活出来る」
「炎帝、確証は?それに同じ病でまた倒れるかもしれん!」
「くっ、しかし、あなたはスノーホワイト国の国王でもある」
「後継者はいる!オレが倒れても簡単にこの国は落ちん、じじぃもいるし、オヤジも健在だ!ガキ共も確実に育っている!」
「若は聖女の力が使えたはず、その力が無効とは?治療が簡単にいくとは思えませぬ」
「くっ!」
「それに四月世界の住人が五月世界に渡った場合、同じ病に倒れませんかな?コジリン殿には抗体があるとユウバ殿が言っていた……ケンさん、何か情報はお持ちか?」
「聖女の力が無効なのは、思い当たる節がある」
「それは?」
「聖女の研究で分かったことが幾つかある、その一つが癒やし、回復についてだ」
「聞こう、じじぃ!手短に話せ!」
「聖女は、経験した病、負傷は治せるのだ」
「は?」
意味がよく分からないイッカイさん。
「ほう」
すぐに理解したゴンさん。
「自分が経験した病、苦しみ、その苦しみを癒やすことが出来たなら、それを他者に施すことがで出来るのだ、そしてその術を後継者に渡すことができる」
「なんだそれは?」
「それが聖女だ」
「……病や怪我の苦しみを、自ら背負うと?」
「どんな恐ろしい業病でも、聖女は細胞、遺伝子レベルで組み替え癒やす、今の雷蛇の病はデーターがないのだ」
「なら、あの病から雷帝が復活したら、もう癒やせると?」
「そうだ」
「おい、じじぃ、なら呪いはどうだ?」
「そうそこだ、レッドブーツ帝国の呪いを一度聖女が解けば、最早呪いは無効化される」
「しかし、女神級の呪い、簡単には解けないと?」
「そう、そしてあの雷帝の病も厄介だ、おそらく風土病であろうが……」
「が?が、なんだよ?」
「女神が答えていない、あれは異世界侵略防止の病ではないか?どう思われる?ゴンさん」
「……侵略防止?兵器か!?」
「世界意思の表れかもしれん」
「おい、じじぃども!オレに分かるように話せ!」
「異世界からの訪問者は脅威だ、それは分かるであろう?雷帝は元々この世界の住人だったが、炎帝殿、雷帝殿はこの世界にとって強すぎる」
「……そうだな、このオレ様でも遅れをとった」
「その脅威を排除するための病、風土病ではないかと思う」
「誰がそんなことをしている?女神達か?」
「分からん、仮に世界意思とでも言っておくか」
「なら何故、炎帝はこの四月世界では病気にならない?」
「四月世界には、そのようなシステムがないのかも知れん」
「五月世界はそれ程重要ということか?」
「全ては憶測だが、真実に近いと思うぞ」
「で、じじぃ、雷帝の病はどうするのだ?そもそも雷帝を異世界に引き込んだのは女神ではないか!無責任すぎるぞ!あのクソ女神をブッ飛ばす!俺が行く!」
冷ややかな眼でイッカイを見るケンさん。
「お前が無責任という言葉を使っても、一向に響かんなぁ」
「あん?何だとクソじじぃ?」
今回はここまでです。
次回サブタイトルは 第85話 私が行きましょう の予定です。
毎回ご愛読ありがとうございます。




