第81話 二人で温泉
おはようございます。
投稿です。
「ベビィ、このタオル使え、村長から山のようにもらった」
「わかった」
マシンダガン・ユウバは雷蛇にこっそりと話し掛ける。
(なに?かあちゃん?)
(コジリンはどうも、幼児後退を起こしているようだ)
(なにそれ?)
(現実逃避、防衛機能だ)
(ふんふん)
(受け入れがたいことが起きたので、幼児化している)
(ふんふん)
(時期に戻ると思うが、コジリンは今まで酷い目に遭ってきている。その影響も大きいだろうな)
(……優しく接する)
(いい子だベビィ、あまりジロジロ見るなよ?)
(わ、分かっているよ!もともとオレのカミナリが原因だし、怖い思いさせたし!)
「ここは疲労回復にもいいらしい、古傷にも効果があるそうだ。私は機械で効果無しだが、ベビィ達はついでだ、ゆっくり身体を休めろ」
「……はい、ご主人さま」
コジリンは機械的に服を脱ぎ始める。
足下に積まれるコジリンの装備と服。
その服をユウバに渡し、桶で泥のような湯を汲む雷蛇。
「コジねぇ、そこの岩場に座って、背中に湯を流すよ?」
無言で頷くコジリン。
コジリンの長い髪は器用に巻かれ、頭上に留められている。
「コジねぇ、器用だね」
「そうかな?ドワーフだから?」
「カミナリ、ごめんよ」
「……」
(しかし雷蛇、お前は優しいなぁ)
(え?なに?雷帝くん?)
(オレなら、コジねぇ抱っこしたまま、泥温泉に飛び込むけどな!)
(えええっ!?ら、乱暴過ぎない!?)
(ほれ!コジねぇが固まっている!湯船に入って、安全確認!)
泥のようなお湯を身体に掛け流し、湯に浸かる雷蛇。
「お、あったけー!見た目ほど泥っぽくないや」
そしてコジリンをチラ見し、愕然とする。
身体が暖まったのか、コジリンの皮膚には、無数の傷が浮かび上がっていた。
虫に囓られた痕、それは癒えることのない傷だ。
よく見ると、それだけではないようだ。
(切傷!?剣!?)
「あまり見ないでね、悲しくなるから」
「わ、分かったよ!」
そう言って視線を逸らす雷蛇。
「!?」
勢い余って、足を滑らせ、ドボン!と湯船に沈む!
「おわっ!?」
「きゃ!?だ、大丈夫!?」
湯気が舞い、辺りが幻想的になる。
「あ?うん、大丈夫だよ!岩場、調べてる間に……その……」
「……身体、綺麗にするね……」
ここで雷帝は、異常を感じていた。
(……獣人族の血を引くオレが足を滑らせた?そういえばさっきの躓いたな?ねぇ、魔女かあちゃん、ちょっとスキャンしてくれないか?)
〔気軽に声、掛けおって……ここの温泉は力が強い、スキャンは無理だ〕
(強い?)
〔ここは、この星の力が吹き出ている力の場だ。星の力が強く個人の魔力は使わぬ方がよい〕
(なんか、影響あるの?)
〔魔力の制御が難しい、乱れるのじゃ〕
「コジねぇ、湯船は安全だよ!ちょっと流れが速いけど!」
そう言って、手を差し伸べる雷蛇。
その手をゆっくりと掴み、湯船に足を沈ませるコジリン。
「あ、なんか滑る!」
「うん、手、放しちゃダメだよ」
《……》
(どうした?ノーマル?)
《いやぁ、なんかさぁ、新婚さんみたい》
(はぁ!?な、なに寝ぼけたこと言っている!そもそも新婚がどんなモノか知っているのか!?)
《いや、知らないけどさぁ》
(ベビィを婿に欲しかったら、まずは私を倒してからにしてもらおうか!例え従者でもこれは譲らんっ!)
《なに熱くなっているのよぉ!だいだい、この世界で私を倒せる存在って、いるの?》
(それはいるだろ?)
《少ないと思いますけどぉ?》
(……まぁな)
今回はここまでです。
次回投稿は未定です。
毎回ご愛読ありがとうございます。
クリスマスはバイトです。
24日、25日、23時まで!
しくしく。




