第75話 これは狩りです
おはようございます。
投稿です。
「狩り取る!草原の花、女神シュウさまの加護あらん!」
「女神の加護を!」
次々に飛び立ち、魔物に弓、槍を向ける昆虫族。
その魔物は異様だった。
まず四月世界にはいない。
蜘蛛のように見えた複数の脚は木の根、胴体の背中には草木が茂り、ちょっとした庭みたいになっている。
歯はスコップ状で無数に並べられていた。
そして、その口の大きさは胴体の半分以上だ。
《なに?!あれぇ!》
「従者コジリン、狩りや討伐の経験はあるか?」
「あ、ありますが、食虫樹の討伐はしたことがありません!」
《食虫樹!?名前、まんまね》
「あいつについて、手短に話せ」
段々と足早になる雷蛇一行。
「火が苦手です!植物系の魔物で……」
「あれが植物か!?高速移動しているが?」
「はい、植物です!」
キッパリ言い切るコジリン。
「食虫樹は普段は大人しい魔物なのですが……」
「え?コジねぇ!?あれが大人しいの!?」
草花を薙払い、大地を喰らっている食中樹。
〔大地に埋まっている虫の幼虫を、土ごと食べているな〕
「うん、デンくん、それであの根と背中に生やした草木で昆虫を集めて食べるんだけど……」
《虫を集めて食べる?進んで食べてるじゃん!それも暴食!食い散らかしているんですけどぉ!》
「なにがあった?」
「ご主人さま、聞いた話ですけど、北の大地の拡張で住処を追われたとか」
「北?」
「はい、女神グネさまの大地です」
「!」
〔ほう、色々と迷惑をバラ撒いたか?女神グネよ〕
昆虫族が弓や槍で攻撃するが、効果は薄いようだ。
……根を張らせるな!……
……住み着かれ、増えだしたら花畑、終りだぞ!……
……1本でも難敵なのに、3本も!……
「炎での攻撃をナゼしない?カードバトルの応用だ、属性攻撃も出来るはず!」
「それは……昆虫族も火が苦手です……」
「そうか……さもありなん」
〔さて、虫達が奮闘しているが、この世界に干渉しすぎていいものか〕
魔女回路は考える。
その内この世界を支配しようと考えていたのだが、どうも五月世界が気に入ったようである。
〔雷帝や炎帝の干渉で四月世界のバランスが崩れた、本来はそれぞれの世界で生きていくのが日常だ。雷帝と炎帝、一の賢者の技術は世界壊している……〕
魔女回路は四月世界を俯瞰する。
(かあちゃん、それでも目の前でカブトムシ村長が大変な目に遭っている!俺は助けたい!)
〔!?〕
(見て見ぬ振りなんて、できん!)
〔き、聞こえておったか!?〕
(時々な)
〔きさま、雷帝かっ!?〕
(……かあちゃん、きさまなんて言うなよ、オレ、悲しくなるよぉ)
〔これは……今のは雷蛇か?どちらにしろ、我を母と呼ぶか?小賢しい!四月世界でどれ程お前や炎帝に!〕
(ここは五月世界だぜ?かあちゃん!)
〔冗談でも我を母と呼ぶなっ!〕
(……俺は冗談で母と呼んだりしない)
〔!〕
……そうだ、雷帝は母を冗談扱いしない、こいつの母親は……。
雷帝の言葉に重さを感じる魔女回路。
〔ふっ、お前にとって母は特別な存在なのだな〕
(特別?違うな、普通だぜ。大事な普通の存在だ)
〔……聖女もさぞ嬉しかろうて〕
(かあちゃん、かあちゃん達も含まれているんだけど)
ゴロロロロロッ。
遠雷が響き渡る。
……村長!カミナリが!……
……こんな時に!……
今回はここまでです。
次回投稿は未定です。
バイト忙しく、なかなか文章が進みません。
熱のある文章をさりげなく作りたいなぁ!
毎回ご愛読ありがとうございます。




