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赤い目の少年冒険譚 (2025.05)  作者: MAYAKO
第二章 五月世界

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第74話 昆虫族の生態    

おはようございます。

投稿です。


〔すれ違う昆虫族が、手に弓や槍を持っていたのはそのためか……しかし、これは?〕


 魔女回路はすれ違う昆虫族の年齢が気になった。


「若い者達はバトルには積極的ですが、狩りには消極的でしてな」


「狩りは生活の一部であろう?バトルよりも狩りではないのか」


《どうかしらぁ?バトルだって、女神のため、生活向上には欠かせないわぁ》


「バトルでは落命しませんが、狩りは怪我をしたり、最悪落命します」


〔まぁ狩りは危険だ、相手によってはそうであろう、ワシらの四月世界でもそうじゃ〕


「だからといって、見回りは高齢の昆虫族ばかりではないか!」


「おや、お気づきでしたか、しかしそれは我々の生態に準じたものです」


〔ほう、聞きたいのう?〕


《え?虫の生態ぃ?ちょっとパスかもぉ》


「聞いてもいいか?」


「はい、我々の寿命は長くて5年、短い者は1年もない」


「《〔!〕》」


 コジリンとのお話し?を中断し、駆け寄る雷蛇。


「え?カブトムシ村長!?どういうこと!?」


「デンくん私より長老を選んだ!ひどいっ!」


「従者コジリン、そこは言葉に出すな、呑み込んでおけ」


《ここらがこじらせの由来かも》


「先に戦った大きなカマキリがいたであろう?」


「うん」


「あの者達は今年の冬、大地に還る」


「え?」


「あの大きなカマキリ達、冬は越せない。まぁワシも5年目じゃ、脱皮も始まらんし、今年の冬は越せないであろうなぁ」


「死んじゃうの!?」


「そうだ」


「そ、そんなぁ!」


「何を嘆く?あのカマキリ、冬までの時間は、お前達の100年か80年に相当する。ワシも同じじゃ、ワシの5年間はお前達の80年くらいであろうなぁ、時間の捉え方が違う、流れがワシとお前とでは違うのじゃ」


「どうにかならないの?」


 悲しそうな顔でカブトムシ村長に尋ねる雷蛇。


「こればかりはなぁ、死は避けられんよ、時間こそ短く感じるかもしれんが、お前達と同じじゃ」


 種が違う、それだけで生き方が違う。

 そうは言っても、簡単に納得できる話しではない。

 同じ?雷蛇は自分と比べてみた。


(比べても、同じなのだろうか?いや、沢山経験して、いろんなことを知りたい!)


 自分は呪いで、多くの命を持っている。膨大な時間がこの肉体に埋まっているのだ。

 加えて獣人族の血が強く出ている、竜の血も混じっている、物理的に死は遠くにあった。

 いや、遠くに感じた。


(カブトムシ村長と同じかな?俺はある意味、エルダーエルフ級に長寿だ、それこそ呪いか?祝福か?これは祝福ではないのか?)


 雷蛇はカブトムシ村長から、命の時間について学び始めた。


(コジねぇは小さいとき、酷い目に遭った。その傷は呪符で抑えられているけど死は隣にいた。いや、今でも隣にいる!出来るなら、死は遠方にいてほしい)


(雷蛇、戦いに負け続ければ、俺だっていつかは死んでしまうぜ。それに俺は生れてすぐに異界に捨てられた、あの時点で本来は死んでいたんだ)


(そうなの?雷帝くん?)


(ゴンザが言ってた、こいつに勝ったヤツはいないって)


(不敗?)


(老いと死に勝てたヤツはいないんだとさ、戦い続けるしかないって言っていた)


 マシンダガン・ユウバは別の視線で見ていた。

 老体を戦いに向わせる?


「ならばこれは、年寄りを粗末にしているのか?周囲警戒は皆ご老体ばかりではないか!」


「ははっ、違う違う、これはワシらでないと務まらないのじゃ」


《務まらない?どういうことぉ?》


「若い者は外骨格が出来ていないのじゃ、柔らかく、強度が足りん、脱皮の回数が少ないんじゃ」


「外骨格?脱皮!?」


「脱皮すれば外骨格の強度が増す、ワシら5年生の外骨格は魔力を吸い続け、強度がかなり高い。それに比べ1年や2年生は柔らかく弱いのだ、狩りではすぐに命を落としてしまう。狩りはワシら年長者の仕事だ」


《バトルゥ、北から何か来る!結構デカイ影が3!》


 すっ、と背を伸ばし、北方を見る雷蛇。


「……かあちゃん、影が3つ……デカイ!」


「ご主人さま!見えました!」


 巨大な蜘蛛のような生き物。

 草花を踏み荒らし、猛然と向っている!

 どう見ても好意的には見えない。


「村長、こいつらが魔物か?」


「お客人、避難されよ!」


 一斉に背中の羽を広げる昆虫族!

 前羽が展開し、後羽が震え出す!


 今回はここまでです。


次回投稿は未定です。


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