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赤い目の少年冒険譚 (2025.05)  作者: MAYAKO
第二章 五月世界

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第72話 居酒屋四天王3     

おはようございます。

投稿です。


 がしっ、とイッカイのバカでかい腕を両手で掴むニャオ先生。


「さ、さ!イッ、イッカイさん!席に戻りましょう!」


 小さいなニャオ先生、掴むというより、ぶら下がる感じである。


(ううっ、男の人、怖いようっ……なんて大きな腕!?)


 ニャオ先生、腕は諦め、イッカイの指を握り直す。

 すかさず駆け寄る村長ピノとゴンザ。


「一の賢者さま、続きを!」


「イッカイさん、呑もう!サダちゃん!酒!」


 サダちゃんはイッカイさんお気に入りの店員さんである。


「イッカイさん、こっちこっち!」


 身長180センチのサダちゃんが、大きな胸を揺らしながら手を振る!

 しかたねぇなぁ、という感じで席に戻っていくイッカイ。


 ……イッカイさん、やべぇよ、相手が相手だし……

 ……あんたが暴れたら、誰も止められねぇぜ?まぁこれ食えよ……

 ……よう、サダちゃんが胸押しつけたら、止まるんじゃね?……


 その風景を、眼を細めて見ている一の賢者。


(あやつ、どこへ行っても人気者だな、どこがいいのか……ゴンさんに村長のピノ、希少種ニャオ、流れ者イッカイか、ふふっこの4人、この街の要か)


 ピッ、と電子音が小さく鳴る。

 それと同時に動き出すモニター内の人物達。


「これは異界に渡った雷帝の記録だ、いまだかの者は帰ってこぬ」


 画面には女神の姿、異界の住人達が映し出される。


 ……オーク?……

 ……オレ達の世界のオークより小さいな……

 ……これは本物か?……


「雷帝が五月世界に渡ったのは、母親の呪いを解く者が五月世界にしかかいないためだ、これから定期的にこの異界の記録をこの場にて流す」


 ……!?……

 ……お、おいっ!見ろ!

 ……なんだあれは!?……


「ふ、副長!?」


 ……カード……

 ……カードになったぞ!……


 騒然となる周囲!


(なんだこの記録は!?ほ、本国に!)


(この情報、必ず持ち帰らねば!)


 カードバトルの記録に釘付けになる若葉街の住人達+間者。

 一番食い付いたのがちびっ子達であった。


 ……行ってみたい!……

 ……俺もカードになって戦ってみたい……

 ……んじゃ、おりがコマンダー!……


 キラキラする目で記録を見つめる子供達。


 ……いや、そこは弓じゃないだろ?弓は後だ……

 ……反撃、カウンターがあれば有利では……

 ……どのタイミングで発動するのだ?……


 大人達も記録から眼が離せない。


 そして登場、コジリン。


 ……な、なにあのお姉ちゃん!?……

 ……ガンバレ!お姉ちゃん!……


 画面の中のコジリンが泣き出すと、なんと子供達まで泣き出した。


 ダイジェスト版なのだが、雷蛇一行のストーリーが分かるように編集してある。


 ……ユウバさま格好いい!……

 ……俺、あの虫、キライ!……

 ……ひどい、あの虫達……


 手応えを十分に感じた一の賢者。


(まぁ、成功かの、情報が行き渡った時点で販売するか、ひひっ)


「さて、今回はここまでじゃ、今夜はこれを閉店まで繰り返し流す、大いに呑んで騒いでくれ!」


 売り上げが爆伸びで嬉しそうな店主。

 最初は迷惑そうな感じだったが、そこは一の賢者、スルーである。


(売り上げが伸びればまぁ、嬉しいよな)


 ここで興奮した子供達が一の賢者の元に駆け寄った。

 止めようとするマシンダガン・トッチを眼で制する。


「どうした?」


「あのね、コジリンお姉ちゃんに頑張って欲しいの」


「おお、そうか」


「雷蛇くんって、雷帝さまなの?」


「さぁ、どうであろうか?自分で見極めるがよい」


「雷蛇くんどこに行くの?」


「え?ちゃんと見ろよ、雷蛇は北を目指すって、言ってたじゃん!」


「そうなの?」


「ねぇ一の賢者さま、次のお話しはいつなの?」


 トッチをチラ見する一の賢者。

 そう、編集はマシンダガン・トッチの体内工場と女神の鏡を使って行なわれている。

 瞬きを3回するトッチ。


「三日後じゃ」


「分かった!さんにちだね!」


「……このお話し、次も見れるの!?」


 しきりに聞いてくる子供達。

 その後ろで聞き耳を高層ビルのように立てている大人達+間者。


「ああ、見れるぞ」


「活躍コジリン?」


「?」


 ここで固まる一の賢者。

 このちびっ子達は何を言っているのだ?


「ええ?おれ『進めユウバさま』がいい」


「違うよ、主人公は雷蛇くんだよ、『がんばれ雷蛇くん』にしよう!」


「お話しの……タイトルか?」


 ああ、絵本の感覚か?


「そう!」


「そうだよ!」


「このお話しは……そう、『赤い眼の少年冒険譚』じゃ!」


 今回はここまでです。

次回投稿は未定です。

毎回ご愛読ありがとうございます。

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