第69話 居酒屋設置
おはようございます。
投稿です。
そして炎帝こと、ゴンザの元を訪れる参謀。
いつも綺麗に清掃されている雑貨店、ド・ゴンザ。
訪れるだけで、ワクワクする隠れた名店。
「炎帝様、ちょこっと出ませんか?」
「参謀さん、ワシは部外者だぞ?それに見世物になるつもりはない。」
「そこをなんとか」
「雷神王の命令か?」
話しながら、その手は商品を丁寧に清掃していく。
「……どうしてもこの機材、流通させたいそうで」
「よからぬ考えが見えるが?おおかた、この4月世界のあらゆる種族の女性を記録しようとか?」
「ぎくっ」
「その機材はワシが出ようが出まいが、必ず売れる、あ、ワシの店で売ることは決まっているが」
ここら辺りはしっかりしているゴンザ。
仕入れ値、売値、もう一の賢者を通し、話しは済んでいるのだ。
「しかし、スノーホワイト国を守護する謎の英雄二人、これは絵になると思うのですが」
「パーフェクトではありませんな、ワシはパスじゃ、モノは売るが、どれそのリスト見せてみなさい」
「え?あ!?」
「ほう、王族のガロノファさまとメイグさまは出られるか、ん?エルフのニャオ先生も出すつもりか?」
「はい、ニャオ先生は相談ですが、世界中に彼女の記録が出回れば、出生の手掛かりになるのでは、という話しが出まして」
「それは、本人が望んだ事か?彼女は希少種じゃ、狙うヤツが増えるだけではないか?」
「そこは村長とニャオ先生との相談です、炎帝さまはどうお思いですか?」
「反対じゃな」
「それは?」
「彼女は静かな生活を望んでいるような気がする、そっとしておけ。参謀殿はどう思っているのだ?」
「私も個人的には、炎帝さまに同意します、容姿が広まれば、その分トラブルも広がる気がします」
「さもありなん、あの機械は取り扱い要注意じゃ、良くも悪くも情報が広がり、集まる。村長と居酒屋の店主には話しは通したのか?」
「はい」
「無理強いではあるまいな?」
眼だけが動き、参謀を捉える。
「一時的な設置です」
そして巨大なモニターが居酒屋に設置される。
賑わいを増す若葉街。
(イッカイさん、間者が紛れ込んでいるっす、それもかなりの数っす!)
(気にするな、どこのどいつか知らんが、無事情報を持ち帰って広めてもらうぜ、皇帝騎士団にも手を出すなと伝えておる)
満席どころか、道にまで溢れ出す客。
その様子を見て、一の賢者は外にも予備のモニターを設置し始めた。
日が沈むと同時に流れ出すムービー。
街が揺れんばかりの歓声が沸き上がった!
最初に現われたのは、シルエットのスノーホワイト国、国王!
「集え!才ある者達!スノーホワイト国はお前達を待っている!」
即座に画面が切り替わり、各騎士団が映し出される。
ベーグル騎士団の勇姿、剣を掲げる騎士団長ガロノファ!
弓を引き、優雅に舞う騎士団響弓!
王都の風景、若葉街の現在の姿、パンクザスチーム共和国の現在、そして一瞬だけ映る炎帝。
ブリザード・ワームを一撃で斬り伏せる勇姿だ。
(チッ、流すなと言ったのだが)
横で酒を呷っているイッカイを睨むゴンさん。
しかし、周囲から湧き上がる称賛の嵐!
……おおおおっ!……
……炎帝さまだっ!……
……我らの救い主!……
なんと若葉街の住人達は、一瞬しか映らなかった画面に対して頭を垂れ始めた。
……炎帝さまに感謝を……
……炎帝さまと雷帝さまにお礼を……
(ゴンじいさん、なんか嬉しそうだなぁ?あん?)
悔しそうに言うイッカイ。
(お主のその顔、ここちよし)
(けっ!)
映像は流れ続ける。
今回はここまでです。
次回サブタイトルは 第70話 居酒屋四天王 の予定です。
毎回ご愛読ありがとうございます。




