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赤い目の少年冒険譚 (2025.05)  作者: MAYAKO
第二章 五月世界

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第69話 居酒屋設置     

おはようございます。

投稿です。


 そして炎帝こと、ゴンザの元を訪れる参謀。

 いつも綺麗に清掃されている雑貨店、ド・ゴンザ。

 訪れるだけで、ワクワクする隠れた名店。


「炎帝様、ちょこっと出ませんか?」


「参謀さん、ワシは部外者だぞ?それに見世物になるつもりはない。」


「そこをなんとか」


「雷神王の命令か?」


 話しながら、その手は商品を丁寧に清掃していく。


「……どうしてもこの機材、流通させたいそうで」


「よからぬ考えが見えるが?おおかた、この4月世界のあらゆる種族の女性を記録しようとか?」


「ぎくっ」


「その機材はワシが出ようが出まいが、必ず売れる、あ、ワシの店で売ることは決まっているが」


 ここら辺りはしっかりしているゴンザ。

 仕入れ値、売値、もう一の賢者を通し、話しは済んでいるのだ。


「しかし、スノーホワイト国を守護する謎の英雄二人、これは絵になると思うのですが」


「パーフェクトではありませんな、ワシはパスじゃ、モノは売るが、どれそのリスト見せてみなさい」


「え?あ!?」


「ほう、王族のガロノファさまとメイグさまは出られるか、ん?エルフのニャオ先生も出すつもりか?」


「はい、ニャオ先生は相談ですが、世界中に彼女の記録が出回れば、出生の手掛かりになるのでは、という話しが出まして」


「それは、本人が望んだ事か?彼女は希少種じゃ、狙うヤツが増えるだけではないか?」


「そこは村長とニャオ先生との相談です、炎帝さまはどうお思いですか?」


「反対じゃな」


「それは?」


「彼女は静かな生活を望んでいるような気がする、そっとしておけ。参謀殿はどう思っているのだ?」


「私も個人的には、炎帝さまに同意します、容姿が広まれば、その分トラブルも広がる気がします」


「さもありなん、あの機械は取り扱い要注意じゃ、良くも悪くも情報が広がり、集まる。村長と居酒屋の店主には話しは通したのか?」


「はい」


「無理強いではあるまいな?」


 眼だけが動き、参謀を捉える。


「一時的な設置です」


 そして巨大なモニターが居酒屋に設置される。

 賑わいを増す若葉街。


(イッカイさん、間者が紛れ込んでいるっす、それもかなりの数っす!)


(気にするな、どこのどいつか知らんが、無事情報を持ち帰って広めてもらうぜ、皇帝騎士団にも手を出すなと伝えておる)


 満席どころか、道にまで溢れ出す客。

 その様子を見て、一の賢者は外にも予備のモニターを設置し始めた。


 日が沈むと同時に流れ出すムービー。


 街が揺れんばかりの歓声が沸き上がった!

 最初に現われたのは、シルエットのスノーホワイト国、国王!


「集え!才ある者達!スノーホワイト国はお前達を待っている!」


 即座に画面が切り替わり、各騎士団が映し出される。


 ベーグル騎士団の勇姿、剣を掲げる騎士団長ガロノファ!

 弓を引き、優雅に舞う騎士団響弓!

 王都の風景、若葉街の現在の姿、パンクザスチーム共和国の現在、そして一瞬だけ映る炎帝。


 ブリザード・ワームを一撃で斬り伏せる勇姿だ。


(チッ、流すなと言ったのだが)


 横で酒を呷(あお)っているイッカイを睨むゴンさん。

 しかし、周囲から湧き上がる称賛の嵐!


 ……おおおおっ!……

 ……炎帝さまだっ!……

 ……我らの救い主!……


 なんと若葉街の住人達は、一瞬しか映らなかった画面に対して頭を垂れ始めた。


 ……炎帝さまに感謝を……

 ……炎帝さまと雷帝さまにお礼を……


(ゴンじいさん、なんか嬉しそうだなぁ?あん?)


 悔しそうに言うイッカイ。


(お主のその顔、ここちよし)


(けっ!)


 映像は流れ続ける。


 今回はここまでです。

次回サブタイトルは 第70話 居酒屋四天王 の予定です。

毎回ご愛読ありがとうございます。

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