第62話 昆虫族の村
おはようございます。
投稿です。
「え?かあちゃん?今ここで?」
「聖母の呪いを解く鍵を見つけた」
「!?」
「コジリンだ」
「えっ!?なに?なんでコジねぇが?」
キョトンとするコジリン。
突然の指名に意識が追いつかない。
「コジリンには祝福として使っているが、この呪符、使い方次第では強力な呪いになる!」
「ユウバ?何のことだ?」
女神シュウの眼が異様に光る。
「ご、ご主人さまぁ!?わ、私って呪われているのですかぁ!?」
ここで魔女回路は警戒心MAXになった。
〔おいおい、まさかこいつら……女神を名乗っているが……レッド・ブーツ帝国と同じではあるまいな?ある日突然、カードと言う名の呪符を使い、この五月世界を支配するとか?我ながら興奮してミスをしたな……さてどうするか?〕
「コジリンに使った呪符は、使い方によっては呪いになる」
「知っている、だがそれは禁呪だ」
〔知ってはいたか〕
周囲の温度が下がり、晴天なのに照度が明らかに落ちる。
女神の心象が周囲に影響を与えたのだ。
〔自然環境に影響?まぁ女神を名乗るだけのことはあるか?〕
異変を感じたコジリンは反射的に雷蛇を引き寄せ、背中に隠してしまう。
(雷くん、こっち来て!)
え?逆じゃね?俺の方が強いのに、コジねぇ、なんで俺を守るのだろう?
不思議に思う雷蛇。
(コジねぇ、震えている?)
雷蛇は魔力の一部を開放し、女神シュウの影響を吹飛ばす!
「!……すまん!雷蛇くん、ちょっと心象が周囲に影響したな……」
「動揺しているのか、女神シュウ?どうやって伝わったかは知らないが、この世界の呪符が4月世界の人々を支配している」
「……あってはならないことだ」
〔だろうな、しかし我らの世界に浸透している、とんでもないだ迷惑だ!〕
「呪符について詳細を知りたい」
「気軽に話せる話題ではないな、後で祠に案内させよう、そこでいいか?」
「わかった」
重く返事をし、コジリンに視線を移す魔女回路。
そこには、神妙なコジリンがいた。
「ご主人さま」
「なんだ?従者コジリン?」
「女神さまの呪符をお調べになるのでしたら、私の身体をお使い下さい」
「呪符の仕組みは分かっているのだ、改めて調べる必要なない、安心しろ」
「ああ、お調べは優しくしてくださいね」
「いや、だから必要ないのだが?」
「い、痛くしないで下さいね?優しくお願いします……ほ、骨を調べるのでしたら、やはりマッパでしょうか……血は……痛いのはこわいです……どうか優しく……」
「をい、聞いているか?コジリン?私は、お前が嫌がることはしないぞ」
「ええっ!?」
嫌がることはしない→好きなことはしてくれる。
以上、コジリン思考の流れ。
「私の愛が通じたのですね!」
「何を言っているのだ!?」
そうこう話しているうちに、村の門が見えてくる。
〔ほう、柵がある?何から村を守っているのだ?周囲の畑は見事だな、作物を荒らす何かがいるのだろうか?〕
そして門の前にズラリと整列している巨大カマキリと、先程のメンバー。
じんわり、と雷蛇に力が入る。
「緊張しているのか?ベビィ?」
「!……ち、ちがうよっ!」
スタスタと足早になる女神シュウ。
……お待ちしておりました、異世界の皆様!……
綺麗な合唱である。
「……」はぁ?名乗りもしなかった奴等がぁ?←ユウバ。
「……」え?敬語?こじらせ合唱していたよね?←コジリン。
「……」女神さまの前では態度が違う!←雷蛇。
「お前ら!どの口で言っているっ!」←女神シュウ。
猛然と走り出す女神シュウ!
……やっぱダメか……
……無かったことにしようとしたのだが……
……おい、ずらかれ!……
ばらばらっ!と飛び立つ巨大カマキリ!
すると、門がゆっくりと開き始めた。
中から出てきたのは数百の昆虫族。
綺麗に列び、その先頭は杖をついたカブトムシのような昆虫族だ。
「ようこそ異界の方々、若い者達が無礼をはたらいたようで、すみませぬ、ここに謝罪いたしますじゃ……」
雷蛇達は昆虫族の村、草原の花に迎入れられた。
次回サブタイトルは 第63話 村中にて の予定です。
投稿は未定です。




