第61話 魔女、この世界での目的を見つける
おはようございます。
投稿です。
少し遅れました。
とことこ歩いていると、遠方に村らしきモノが見え始めた。
目測、ドワーフ村の3倍以上はある。
「おおきいなぁ」
「……そ、そんなぁ私、そんなに大きいですかぁ?」
ノーマルモード・ユウバの声に反応するコジリン。
コジリンのこの性格は虫の影響や生い立ちではなく地じゃね?
とか思うノーマルモード・ユウバ。
バトルモード・ユウバは昆虫族達とのバトル経験を反芻、反省中なのだ。
勝敗に関係なく、バトルを振り返り次に繋げる。
勝利はこの積み重ねしかない、と彼女は思っている。
そしてコジリンの横には雷蛇。
ずっとコジリンの指を握って移動中である。
「あのね雷くん」
「?」
「私、手汗すごいんですけど」
「?」
「その、うれしけど、はずかしの」
「ふーん」
女性の手を握り続けるとは、パーフェクトではありませんな!
またどこからか聞こえてくる幻聴。
もちろん無視である。
村に近づきだすと、コジリンから悲しい匂いが漂い始めたのだ。
雷蛇はそれが心配で指を握り続けている。
獣人族特有の嗅覚か?と最初は思っていたが、どうも違うようである。
(これは多分感情だと思うんだけどなぁ、違うかな?)
雷蛇はその膨大な魔力と聖女の加護で、相手の感情を匂いとして感じているようである。
(雰囲気?なんか波みたいな感じが匂ってくるんだよね、普通の匂いとは明らかに違う波のような匂い、なんだろう?これ?)
考えても分からない、分からないけどコジリンが悲しくなっているのは分かる。
(こんな時、どうすればいいのだろう?)
考えて出た結果が指を握って、一緒に歩く、である。
(わかんねーんだよ!誰か教えてくれよ!なんかコジねぇが沈んでるんだよ!)
こんな時、どうすりゃいいんだ?カッケーヤツはどう行動するんだ?
村の説明をしている女神シュウの声も、受答えをしているユウバの声も、まったく耳に入らない。
コジねぇ俺はこの匂いがキライなんだ!なんだこの悲しい匂いは!
ああ、もしかしたらこれは、捨てられた雷帝くんが嫌っているのかもしれない。
自分も同じ匂いがしてるから?
ここで素直な雷蛇はコジリンに聞いてみた。
思わず質問してしまったのだ。
「コジねぇ、虫の村、怖くないの?行くのやめようか?」
「え?」
「無理して寄る必要ないし!」
「えええっ!?でも折角女神さまが!それにあの村通らないと北へは行けないわ」
「なんで?」
「その土地を通るときは、挨拶が必要なの」
「無視すりゃいいじゃん」
「そうもいかないの!」
「えっと、じゃ、うっかいすればいいじゃん」
「うっかい?」
「ふふっ、迂回のことだろう、ベビィ、無理して難しい言葉を使わなくてもいいぞ」
「ええっ!?かあちゃん、つ、使わせてよ!俺だってカッコつけたいっ!……!?」
「どうしたの?雷くん?」
(コジねぇの匂いが変わった!?俺が話し掛けたから!?)
「雷くんは優しいね、うれいし……本当は怖いけど、大丈夫なの」
「なんで?」
「私には波の金剛、女神ダイヤモンさまの加護が……呪符が埋め込まれているの」
「?」
「あまりにも身体の状態が悪かったので、女神チャウさまは私を金剛さまのところに連れて行き、お願いして治していただいたの」
女神シュウと話しをしているノーマルモード・ユウバ。
その中では魔女回路がコジリンの話しを記録していた。
〔呪符を埋め込んだ?〕
この言葉に強く反応する魔女回路。
「この呪符はとても強力で、怖いモノを消す力があるんだって」
「ふーん」
雷蛇とちがい魔女回路は愕然とした。
〔怖いモノを消すだと!?感情制御ではないか!?〕
「その呪符で、怖い虫の記憶消したの?」
「記憶は消えないけど、昔ほど怖くはなくなったの」
「従者コジリンッ!」
「は、はいユウバさま!なんでしょう!?」
「その呪符の効果は!?いつまで続く!?」
「え?わ、私が大地に帰るまで続きます、そう聞いています」
「か、かあちゃん、どうしたの?」
ユウバの感情的な声に驚く雷蛇。
「その呪符、お前のどこにある?」
「そ、それは……」
「まさかその呪符、おまえの血、骨に溶け込んではおるまいな!?」
「え?なんでご存じなんですか?」
魔女回路は狂喜乱舞した!
見つけた!
ついに見つけた!
レッド・ブーツ帝国の呪符の起源!
この5月世界の呪符だったのだ!
〔金剛!?会わなければ!その女神に!〕
「ベビィ」
「なんだい?かあちゃん?」
「話がある!お前の実母についてだ!」
「……じつぼ?」
「私でない母親、聖母についてだ」
「!」
ユウバは優しく語りかけた。
今回はここまでです。
次回投稿は未定です。




