第58話 女神シュウの村へ
おはようございます。
ちょっと遅れまいした。
まぁその逃げ足の速いこと!
昆虫族はその女神が現われるなり、四散した。
数百匹いた虫達が、たちまち消えてしまったのだ。
「あいつらぁ!日頃世話になっているくせにぃ!戻ってこいっ!ごらあああっ!」
もちろん、一匹も戻ってこない。
雷蛇と目が合う女神シュウ。
「そんなに怒っているんじゃ、誰も戻ってこないよ、怖いもん」
「ああん?コワイだと!?女神さまに対して怖いとはなんだ!お前らは唯々女神サマに対して美しいと言っておればいいのじゃ!」
考える雷蛇。
参考にしたのはゴンザとユウバの言葉。
「そんなに怒らないで下さい……えっと……け、気高く美しき女神よ!」
真っ白い服、シルクだろうか?
腰帯は鮮やかな緑で金の縁取りだ。襟元はブラウンで凝った刺繍がとても美しかった。
(キレイだなぁ……おしゃれだなぁ……かあちゃん、メタルボディで基本マッパだし、コジねぇは服装はそんなに気にしていないようだし)
刺繍に目を奪われる雷蛇。
「くううううっ、なにがあった!?」
雷蛇の賛美?は全部聞こえていた。
ちょっと頬が赤くなる女神シュウさま。
「分かっているだろう?女神シュウさま」
バトルモード・ユウバが軽く答える。
心なしか笑っているように見える。大軍相手に勝利して、嬉しいのだろう。
「私は、彼奴らの口から聞きたいのに!」
「バトルして負けたこと?」
雷蛇が素直に聞き返す。
「そうだ!勝っても負けても、あいつらから聞きたいんだ!」
ここで女神シュウは溜息を一つ。
「ついて参れ、我が直々に村まで案内しよう」
「呼び戻さなくていいのか?結構な数がいたが?」
「帰るとことは同じだ、今頃どうやって言訳するか、考えているところだろう」
てくてく歩きながら、草原の花という村を目指すユウバのパーティー。
女神シュウは一歩進む度に、辺りに花の香りが漂う。
コジリンはその香りに酔ったようにボーッとして、女神について行く。
(コ、コジねぇ、そんなに女神さまのお尻ばかり見てついて行っちゃ失礼だよ!)
(……かっこいい……スタイルいい……触りたい……)
(コジねぇ、変なこと考えていないよね!?)
(ギクッ)
「……異界のゴーレムよ、聞きたいことが沢山あるのではないか?話せる範囲で答えてやる」
「いいのか?」
「構わんよ」
スラリとしたボディ。
その綺麗な歩き方を見て、元気が詰まっている、と、雷蛇は感じた。
「ひまわりみたい」
思わず口にする。
このひまわりが、よかった。
草原の花女神シュウはその喩えが非常に気に入ったらしく、ニッコニコになった。
〔ベビィ、よくやった!女神さまニコニコではないか!まずは昆虫族について聞いてみるか、あやつら、そうとうプライドが高いようだが?〕
「女神シュウさま、質問をいいかな?」
「何なりと」
「昆虫族はプライドがかなり高いようだな?バトルに負けても負けを認めないような感じだった。比べるのはよくないが、先にバトルしたドワーフ達とは違うようだ」
「ああ、あいつらはプライドが高い、高慢でありながら臆病、あの性格は変わりようがない」
「花の女神としてどうなのだ?大変ではないのか?」
「大変だが、私としては彼奴らが可愛いのだ、女神としてあいつらは愛おしい」
〔お優しいことで〕
「昆虫族について話してやろう、あいつらは世界構成員の一員なのだ」
「世界構成員?」
「ああ、私が勝手に名付けているのだが、あいつらは世界を支えている一員なのだ」
ぴん、と気づく魔女回路。
「ゴーレムはいなくても世界は滅びぬが、虫達がいなければ世界は滅びる、これでいいのか?」
「なかなか鋭いな、ユウバ殿は」
今回はここまでです。
次回をお楽しみに!
次回投稿は未定です。
毎回ご愛読ありがとうございます。
サブタイトルは 第59話 草原の花、女神シュウVSこじらせコジリン! になる予定です。




