第54話 決着
おはようございます。
投稿です。
その矢はまるで激しい雨、そう、死の雨だ。
Cインセクトアーチャーは3列に並び、一列目は水平にSR重騎士を狙った。
二列目は範囲を広げ、SR重騎士の回避範囲を、やや上から。
三列目は上空から雨のように!
横殴りの雨と縦殴りの雨だ。
……ぎゃはははっ!最後にしくじったな……
……ここまで来て!あはははっ!こじらせコジリン!……
……所詮、名ばかりのSR!何が無双モードだ!……
……付け焼き刃とはまさにこのこと!……
……こじらせコジリン、本領発揮ね、あははははっ……
矢は当たる、と確信して笑い出す、レイドカードのCインセクトアーチャー達。
「コジねぇ!コジねぇえええっ!」
SR重騎士に矢は見えていない、攻撃目標を間違えたことで思考停止に陥ったのだ!
どうしよう!
その戸惑いで、ステータスが下がった。
〔感情でステータスが上下するようじゃのう、記録記録〕
無双モードは続いているが、フリーズするSR重騎士。
失敗した!コマンダーユウバの命令を!
下がり続けるSR重騎士のステータス。
それに追い打ちをかけるように迫る無数の矢。
どうしよう?どうしよう!?
こんな大事なバトルで!怒られる?捨てられる!?
「あれだけ……がんばろうと……思ったのに……うっ……うっくっ……ひっく……」
《泣いている場合ぃ!?そこは戦場よぉ!》
「前を見ろ!SR重騎士!」
コマンダーユウバの声も、何も聞こえないSR重騎士。
*スキル、聖女の気合い、発動*
立ち尽くすSR重騎士に、突然!ばちこーん!と、お尻に電気が走った!
「っきゃあああああああっ!?な、な、なにっ!?」
「コジねぇ!しっかりしろ!矢を払え!」
「え!?」
「かーちゃんのお仕置きは、こんなもんじゃねーぞーっ!」
「えええええっ!?おしり叩かれるのぉ!?」
「叩かん!だれが叩くかっ!」
無数の矢を肌で感じ取るSR重騎士。
反射的に魔槍を握り締め、思いっきり薙ぐ!
「いやああああああっん!こっち来ないでええええっ!」
SR重騎士の雄叫びに共鳴する魔槍!
共鳴した魔槍は、紅蓮の炎を立ち上がらせる!
*SR重騎士、スキル火属性カウンター発動*
炎は渦になり、降り注ぐ矢を焼き払い、レイドカードまでも焼き尽くしてしまう!
Cインセクト33アーチャーは悲鳴すら上げず、瞬殺される。
*レイドカードCインセクト33アーチャーロスト*
一瞬で焼き尽くされたレイドカード。
魔槍はバチバチと魔力を放出し、近づくだけでも吹っ飛びそうである。
……なんて魔力だ……
……聖女とヤラの祝福?呪いではないか!……
……レイドカードを一撃で……
……あの槍はなんだ!?……
騒ぎ出すもう1枚のレイドカード。
*SR重騎士、チェン発動*
そして自分達の出番が来る。
魔槍は荒々しく、次の獲物を探し大きく弧を描く。
爆上がりし続けるSR重騎士のステータス。
その魔槍がレイドカード向けられた瞬間、勝負は決まった。
*レイドカードCインセクト38剣士、全絆値20以下にダウン、レイドカード維持不可、消滅*
Cインセクト剣士達はSR重騎士の猛攻に恐怖し、レイドカードを維持できなくなったのだ!
SR重騎士だけが残るフィールドを見て、呆然とするゲスト枠の弍式剣士。
《バトルゥ、フィールドにカードが残っていないけどぉ?》
「ああ、ゲスト枠は別、あくまでゲスト、応援のお客さんだからな」
《え?ということは?》
*コマンダーユウバ、勝利*
震える腕で、高々と魔槍を掲げるSR重騎士!
今回はここまでです。
次回サブタイトルは 第55話 戦い終って の予定です。
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