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赤い目の少年冒険譚 (2025.05)  作者: MAYAKO
第二章 五月世界

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第50話 切り札     

おはようございます。

投稿です。


 ……そう、私は……ご主人さまの……騎士……


 フェイスガードの奥の目に、光りが宿る。

 その時、カランと軽い音を立て、腕から針が抜け落ちた。


 ……解毒?……毒が?……


(うん、かあちゃんが解毒しろって!)


 ……ご主人さまが?……


 ヨロヨロと立ち上がるC重騎士。

 周囲は電くんの魔力が包み、漂っている。


 ……電くんの魔力……私の……可愛い弟……


(コジねぇ、止まったらそこまでだ!その先にはいけない!バトルはまだ続いているんだから!)


 そう、まだ終りじゃないのだ!

 このまま終ってたまるか!


「そ、そうよ、まだ……バトルは……終っていない……泣いてなんかいられない!」


 魔槍が雷蛇の魔力に共鳴し始める。

 魔力が満ち、バチバチと余剰エネルギーが放出される!


「こんなの私じゃない!今の私は!マシンダガン・ユウバさまの盾であり剣!」


(そうだよ!コジねぇ!)


「泣く前にすることがあるっ!」


(おお、コジねぇ復活っ!)


「……そして勝っ!……負けても……あああんっ!ご褒美がぁあるっのおおおっ!」


《……え?そこぉ?》


 カードが震え始め、ド派手なエフェクトが!


 ゴオオオオオオオオオオッ!


 炎のような魔力が吹き上がる!


*C重騎士、聖女の祝福により、C+重騎士へ進化*


 ……なっ!?……

 ……フィールドで進化だと……

 ……卑怯な!……


「ど」


 一言呟くC+重騎士。


「ど?な、なにコジねぇ!?」


「どんなぁご褒美かしらあああっ!あああああああんっ!」


*C+重騎士、コマンダーユウバへの恋慕によりR重騎士へ進化*


 絶句するインセクトサイド。


 それはゴーレムサイドも同じようであり。


「……か、かあちゃん?」


「……なんだい?ベビィ?」


 味方であるゴーレムサイドも、かなり引いている感じだ。


「あの、さ、レンボってなに?」


「……それは」


「あ、聞いちゃいけない大人の言葉?」


《ど、どこで覚えたのよぉ!そんなセリフ!》


「……大好きということだ……それも……とても、な(おそらく一方的に)」


 そんな二人の会話を余所に、周囲はザワつき始め、怒声が飛び交い始める!


 ……不正だ!……

 ……あり得ない!今すぐ中止だ!……

 ……R判定!?ありえん!……


 そう、こじらせコジリンがRカード進化など許せないのだ!

 まぁある意味、昆虫族サイドにとってはコジリン、このバトルをこじらせている。


 ここでインセクトサイドが動いた。


「レイドだ!レイドカードを使え!」


 そう叫ぶあの、大きめの昆虫族。


〔やはり、こいつがリーダーか?〕

《レイドカードぉ?》


「し、しかしそれはあまりにも……」


 戸惑うコマンダーマイツ。


 ……おいおい、レイドカードだと……

 ……それは……


 周囲が静まり始め、イヤな沈黙が広がる。


「躊躇(ためら)うな!勝利こそ正義だぞ!負けたらそこまでだ!勝つために全てを利用しろ!情無用だぁ!」


「……し、しかし……」


「何枚用意している?」


「……剣士と弓を各50名、2枚ですが」


「使え!」


「し、しかし、ここにいる者は訓練が……」


「かまわん!ドワーフ村、女神チャウさまの眷属に負けるわけにはいかんっ!それにあの異界の者共は、北の村、女神グネさまの眷属だぞ!」


「!」


「負けるなど、あってはならん!我らの草原の花、女神シュウさまに勝利を捧げるのだ!」


「!……分かりました……」


 コマンダーマイツは、ゆっくりと振り向き、大勢の昆虫族を眺める。


「草原の花、女神シュウさまに勝利を!」


 ……勝利を!……勝利を!……勝利を……


 大勢の群衆が一斉にカード化し始める!


 そしてコマンダーであるマイツの指先には、異様な魔力の2枚のカード。

 カード化した群衆は次々にその2枚のカードに吸い込まれていく。


〔なんじゃ、あの呪符は!?〕

《バトルゥ、やばくね?》

「……大規模戦闘……集団戦用の……カードだと?」


 その光るカードの乱舞は異様に美しかった。


次回サブタイトルは 第51話 レイドカード の予定です

毎回ご愛読ありがとうございます。

誤字脱字、変換ミス多いんですよねぇ、私。

注意はしているのですが、ご勘弁の程を。

毎回ご愛読ありがとうございます。

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