第44話 女神シュウの眷属
おはようございます。
投稿です。
ちょっと遅れました。
その着陸は悪意があった。
コジリンと雷蛇は砂煙に巻かれる!
「げほっ!ごほっ!」
咳き込むコジリン。
視界を遮り、呼吸を困難にさせる悪意のある行為だ。
どげしっ!
「ぐわっ!?」
雷蛇はその無礼な巨大カマキリを蹴り飛ばす!
大きくバランスを崩し、倒れ込む巨大カマキリ。
「な、なにしやがるっ!」
搭乗していた花の妖精は転げ落ち、雷蛇を睨み、咆える!
よく見ると、植物よりも昆虫に近い容姿である。
身体を覆う葉のような外骨格、花片のような羽、擬態のように見える。
バチバチッバチバチッ!
放電が始まる!
「オレは四月世界より来たマシンダガン・ユウバの子、雷蛇!我が姉、ショジ・コジリンに無礼をはたらくヤツ、誰一人許さん!」
「ざけんな!なんだこいつ!突然蹴りやがって!」
「悪いなぁ、当たるとは思わなかった」
ガチン、とくる倒された擬態妖精。
かなりプライドを傷つけられたようである。
これだけ大勢の前で、あっさりと倒されたのだ自業自得とはいえ、さらし者である。
「くっ……おい、魔力を集めろ!」
「え!?な、何をなさるおつもりで?」
「フィールドを出現させるぞ!バトルに引き込み、潰してやる!」
混乱し始めるカマキリの一軍。
……おいおい、我らが女神ご命令は出迎えではなかったのか……
……こじらせコジリンを客人として出迎え?……
……向こうが先に蹴りを入れたぞ……
「……ご主人さまぁ」
「なに?コジリン?」
「誰一人、許さん?……私のことですよね?」
「ああ、我が姉、と見栄を切ったな」
「……私……キュン死しそうです、こ、こんな扱いぃ……はぁはぁ……は、初めてで、ど、どこかえぇ行ってしまいそうですぅぅぅ!」
「……何処にも行くな」
「はいぃ、ずっとここにいますぅ!」
巨大カマキリ達が、羽を震わせ、異様な音色を生みだす。
「耳障りだな」
マシンダガン・ユウバが虫達を睨む。
《内部兵器の火炎、これで全滅ですの!》
ユウバの殺気を感じ取ったのか、コジリンが制止する!
「だ、だめですぅ!ご主人さまっ!この世界、直接のバトルは禁じられています!」
〔だが、虐待は見逃しだろ?5月世界の女神、何をしている?直接バトルしたらどうなる?〕
「直接バトルしたらどうなる?」
答えたのは、更に大きなカマキリに搭乗した擬態妖精だ。
こいつが、リーダーか?
マシンダガン・ユウバが目星をつける。
「この世界は女神の波動で出来ている!波動に反する行為は無力化される!」
〔無力化!?面白し!やってみるか?いや、ここは様子見だなぁ、そのうち相手に手を出させる状況でも作ってみるか?〕
「ほう、今のような悪意の行為は見逃しか?おい、デカイの答えろ!」
「世界は女神さまで構成されているが、全てが管理されているわけではない!」
「都合がいい話しだな」
「な、なんだとっ!我らが女神を侮辱するかっ!?」
「いや、素直な感想だが?自由にモノも言えぬ世界か?ここは?」
擬態妖精や巨大カマキリの魔力が集まり、フィールドが形成され始めた。
〔ふん、こうやってフィールドを形成するのか、集団魔法ならフィールドも女神抜きで形成できると?記録、記録!ひひっ!この世界を構成する女神の力に魔力で働きかけ、意思で練上げると?これはベビィなら一人で作れるのではないか?ベビィは個人で膨大な魔力を所持しているからのう〕
そのフィールドに呑み込まれそうになる雷蛇。
どうやらカード化して自ら戦うつもりのようである。
(ベビィ、コジリン、聞こえるか?)
バトルモード・ユウバが魔力を使い、話し掛ける。
((!))
(ベビィ、コジリンと代われ、ベビィの力は未知数だ、ここでバトルして手の内を明かしたくない)
(いやだ、かあちゃん!こいつら、気に食わん!コジリンおねぇを馬鹿にしている!オレはコジねぇを戦わせるつもりはねぇ!)
(はうぅ……電くん、またそんなこと言って!)
バトルモード・ユウバの命令に即座に従うコジリン。
(……で、電くん、こ、ここは、わた、私が出るよ、お姉ちゃんのバトル見て勉強するのよ!)
「でも!」
「どきなさいっ!」
どん!と雷蛇を突き飛ばすコジリン。
コジリンはフィールドに呑み込まれ、C重騎士カードに姿を変える!
「ここはお姉ちゃんに任せなさいっ!バトル・ゴッデス!」
「お前じゃ相手にならねぇんだよ!こじらせコジリン!バトル・ゴッデス!」
C+虫使いが現われた。
巨大なカマキリに搭乗した擬態妖精のカード。
「え?かあちゃん!あれ卑怯だよ!カマキリに乗ってる!」
出会いの悪さが、バトルを引き寄せた。
今回はここまでです。
次回投稿は未定です。
バイト忙しく、なかなか文章が進みません。
毎回ご愛読ありがとうございます。




