第28話 奥義
おはようございます。
投稿です。
それは紙のゴーレムだった。
「紙のゴーレムだと!?」
〔強度は!?〕
《戦えるのぉ!?燃えたり、濡れたりしたらぁ大変じゃ?》
「魔法紙を使っている、見た目は紙だが、強度は金属と変わらん、耐火、耐水、耐風、このドワーフ村の最高傑作」
「それでもC?コモン?」
「紙だからC、本来は金属で、あれこそオヤジが作ったチートゴーレム、SRだよ!」
《SR!?なんでCなの?紙だから?》
「ディチューンしていると?」
バトルモード・ユウバが呟く。
「そう」
このゴーレム、本来はSR級なのだが、C級に出力を落としているのだ。
チューンアップの真逆、チューンダウン、ディチューンだ。
ゴーレムだからこそ出来る、階級調整だ。
「反則でしょう!?基本ステータスはSRに準じているはず!コモンに落としても全てにおいて、高性能は隠せない!ずるいっ!」
バトルモード・ユウバは村長を睨む。
「……ふっ、戦略じゃ」
「!……わらっ……た!?」
ブチッ!
「《〔きいいいいいいいいいっ!絶対負けたくなあああいいいいいいいっ!〕》」
「お、オレだって負けたくねぇ!」
……わ、私だって!我が夫(希望×願望)×2に勝利を!……
「チッ、何が勝利だ!三連打全部、外しやがって!一回でも当てりゃ勝ってたんだぞっ!」
…………うっ!?………ご……ごめんなさい……ぐすっ……
「おい」
《ごらぁリリーアキビン!》
「な、なんだよ槍さん?」
「彼女は、今、誰のために、どこで戦っているんだ?模擬戦か?これは真剣勝負ではないのか?」
「!」
……!……
「集中しろ!次の手を考えろ!今出来ることを成せ!」
……はいっ!お姉さまっ!……
「ん?お姉さま!?」
バトルモード・ユウバは『槍さん』から『お姉さま』に昇格した。
そうC重騎士にとっては真剣勝負!負けられない戦いなのだ!
喩え、周りがなんと言おうと、これは私の真剣勝負なのだ!
そしてその目がSR槍のゴーレム、お姉さまを見つめる。
今、あそこに私の理解者がいる!私をかばって、励ましてくれたお姉さまが!
ユウバは無意識に、彼女のスイッチをONにしてしまった。
「……チッ……」
舌打ちをして、村長を睨むリリーアキビン。
(オレだって、勝ちてぇよ!)
ここで女神達が、解析の手を同時に止めた。
「今、フィールドでスイッチが入りましたの!感情値が、絆値が一定を超えましたの!」
「誰だ!?こんな簡易フィールドで、奥義が発動するのか!?」
「こんなフィールドで悪かったわね、SR槍のゴーレムがC重騎士のスイッチを入れたみたい、あの2枚、相性がいいのかしら?それともSR槍のゴーレムの指揮統率力?」
「あのSR槍のゴーレム、コマンダーとして使っても優秀じゃねぇか?」
「私もそう思いますの!」
「……彼女の言葉に、コマンダーのボンとC重騎士の感情が動いた?」
「おい、たしか感情値8以上で奥義発動だったな?チャウ、今あいつらの値は?」
「コマンダーのアキビンが4、SR槍が5、C重騎士が6よ」
「6!?おいおい、チャウ?普通2か3だろ?」
「ほしいっ!あの2枚ほしいですの!」
「1枚は私のカード、SRはグネのカードよ。グネと交渉してみる?」
「ネグのカードかぁ」
「グネよ」
「あいつキライなんだ、逆さ読みで充分だ」
「異界のマシンダガン……解析は難しいわね、奥義が発動したら見物よ、バトルに集中しましょう」
「そうだな」
「そうですの!」
*バトル・スタート*
最初に動いたのはC紙のゴーレムだった!
「なっ!?私じゃないのか!?」
《実戦ならぁ、私が一番に動けるのにぃ!》
「なんせ、紙じゃからのう……ニヤッ……軽くて丈夫、そしてC紙のゴーレム以外、全てHP1じゃ!ふふっ」
《腹立つぅ!》
C紙のゴーレムは、当然のようにC重騎士を狙ってきた。
「終りじゃ!」
《かばう発動!お願いっ!かばうスキル発動してぇ!》
「かばうだけじゃダメなんだ!パリィしないと撃破されてしまう!」
《え!?》
「私、HP1なんだよ!受け流さないとアウトなんだ!」
《ええっ!?そうなのっ!?》
「そうだよっ!」
今回はここまでです。
次回サブタイトルは未定です。
投稿も未定です。




