表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
97/111

88話 キョーテーな件

目指せ!100話までに100pt以上!(10000pv達成!!)


次の目標 150話までに30000pv以上&300pt以上

 「おいストック。これは、どういう状況だ?」


 「私は剣を振っていて、他は皆寝ている」


 そんなの、見りゃわかる。


 聞き方が悪かったかな。


 「お前らは、ここに来てから何をしていたんだ?」


 流石に、デウロと比べたら遥かに先進的なオオエドに来て、ずっとホテルに籠っているわけがない。

 

 きっと、どこかで観光をしていたはずだ。


 オオエドの詳細も聞けるだろう。


 「ああ、いろんなところに行ったな。『コーキョ』とかいう渋い宮殿のようなところとか、『デパート』とかいう大きな商業施設に、『キョーテー』。本当にこの世のものとは思えないものだらけだった」


 ………。


 コーキョって、皇居だよな?


 前帰ってきた時には、そんな建物なかったはず。


 タダ働きで作らせたのか。


 皇居ということは、皇族………王族がいる。


 つまり、俺のお袋と接触した可能性が高い。


 いや、コイツらを連れ去ったのはお袋だそうだから、元々接触していたか。


 はぁ。


 「俺のお袋がなんか変なこと言ってなかったか?」


 「変なことではないが………。エルンが滅んだ国の王族の子孫だったこと、エルンの両親は離婚していることなど、色々言われたぞ?」


 ………。


 今までは、俺の正体が「エルンスト=フォン=ヴィッテルスバッハ 」であることを隠そうとしていた。


 今までは、俺が元貴族家の人間であることを隠そうとしていた。


 でも、「滅んだ国の王族の子孫」ということを知られてしまった今となっては、どちらも大したことない事のように感じられる。


 「で、デパートだっけ?」


 「ああ、デパートもすごかったな。このホテルにもついているエレベーターがついていて、階の移動が楽だった」


 そこがすごかったんだ?


 売り物じゃなくて?


 エレベーターが画期的なのはわかるさ。


 例えば10階建てのホテルがあったとして、上り下りの手段が階段だけだったらどうなるだろう。


 答えは、上の階になるほど宿泊費を安くしないと、人が泊まらなくなるのである。


 荷物運びが大変だからな。


 エレベーターはそのような問題を解決する便利な機械だ。


 でも、デパートに行ったことに対してエレベーターがすごかったという感想は、寿司を食べに行ったことに対して建物が綺麗だったという感想のようなものだ。


 「違う、そうじゃない」ってやつだ。


 「何か買ったか?」


 「俺らはあまり買ってない。女子は大量に買っていたが」


 偏見かもしれないが、女子は買い物好きというイメージがある。


 イメージ通りだな。


 で、次に何だっけ?


 キョーテー?


 協定?


 共テ?


 それとも、競艇?


 「どうした、師匠?」


 「キョーテーって何かと思ってさ」


 「……ここは師匠の星なのに、師匠はあまり知らないんだな」


 そりゃ、学園があって、ずっとアルプトラウムにいるわけにはいかないからね。


 国王にもよく使われるし。


 「キョーテーは志乃さんオススメの施設だ」


 へぇ?


 ますますわからなくなってきたな。


 お袋は外交なんかしなさそうだし、テストを受けることはしなさそうだし、賭け事が好きとも思えない。


 どれだ?


 「カイルのやつがそこで寝ているだろう?ベットがいいのもあるだろうが、カイルはキョーテーで金をすり減らしたことに落ち込んでいるんだ」


 はい。


 競艇確定だな。


 お袋が競艇好きとは思わなかったな。


 心当たりは………。


 そういえばマート星で、競艇ではないが、競馬に関するビデオゲームをやってたっけ?


 競艇も競馬も似たようなもの。


 競馬のゲームにハマった結果、本物の競艇にハマっちゃったのかな?


 金をすり減らさなければいいが。


 カイルは本当に何やってんの?


 どうせあれだろ?


 最初は当たって、次も、次は、次こそは、って沼にハマったんだろう?


 「ドンマイ」


 俺は寝ているカイルの耳元で囁いた。


 「ハンスとニックは何で寝てんの?」 


 もしかして、2人も何かのショックで寝ているのか?


 「ベットが気持ち良すぎるだけだ」


 「師匠、風呂に入ったらどうだ?臭うぞ?」


 「え?」


 って訳で、ホテル・オオエドの風呂にやってきた。


 俺以外に人はいない。


 臭いのは仕方ないじゃん。


 1日20時間労働。


 それ以外は睡眠時間。


 食事は原色の錠剤。


 そんな生活を1ヶ月近くしていたのだ。


 つまり、1ヶ月ほど風呂に入っていない。


 嗅覚疲労の影響もあって、途中からどうでもよくなってしまっていた。


 しかし、今は人と接触する。


 流石に臭いくらいとらなければな。


 ちなみに、1ヶ月間俺の近くで走り回ったり、少し離れて狩りをしたりして狼ライフを満喫していたアカリは、魔法のおかげで清潔らしい。


 その魔法は「クリアクリーン」。


 歯磨き粉みたいな名前の魔法である。


 え?


 これをアカリにかけて貰えばよかったじゃん、って?


 実は、この魔法は魔力がある生物にしか効果がない。


 畜生め!


 タオルを取り、服を棚にしまい、棚に鍵をかける。


 そして、その鍵が付いている輪に左手を通す。


 ガラガラガラ


 肌に触れる心地よい熱風。


 本当は、このまま風呂にインしたいところだが、流石の俺でも、マナーくらい弁えている。


 まずは、石鹸で体を洗い、シャワーで流す。


 驚くことに、最初の何回かは、いくら体を擦っても泡がたたなかった。


 どんだけ汚いんだ。


 ………あれっ?


 急に眩暈が……。


 まさか、もう逆上せた?


 そんなはずは………。


 バタン

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ