86話 バランスが悪い件
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次の目標 150話までに30000pv以上&300pt以上
☆
『とりあえず、私が指定した所の道路を造り終わりましたね。お疲れ様でした』
「終わった〜〜。あと、何日休みが残ってるっけ?」
『デウロに戻ることも考えると、後5日ほどかと』
5日か。
少ないな。
でも、この地獄が終わらずに次に持ち越しになるよりマシか。
4日前に、水道橋を全て設置し終わったらしいし、及第点か。
開発村は、また今度ににしよう。
「『イージス』対策の船は出来た?」
『ギリギリです。なんとか、マスターがアルプトラウムを出発する頃には間に合うかと。開発から建造まで1ヶ月近くかかってしまいました』
妙に時間がかかったな。
………。
危ない危ない。
基準がおかしくなっていたな。
1ヶ月ちょいで開発、設計、建造できるのだから、相当早い。
参考程度に、大和の建造期間が4年、イージス艦は2〜5年ほど、エセックス級が1年ちょい。
建造だけでだ。
「名前は?」
『インヴィクタス。サイズ的には軽巡です』
「図はある?」
『はい。ご覧になりますか?』
「うん」
ブァン
………。
「バランス悪くね?」
『仕方ないでしょう。イージスの装甲を貫通させるために、相当な重さの砲弾を相当な速さで撃たなければならないので、3番砲塔を巨大化せざるを得なかったんですよ。ちなみに、3番砲塔1基でクラースヌイ・オクチャーブリ級1隻ほどの、3番砲塔用の砲弾5発あたり春風型1隻ほどのコストがかかります』
すんごいコストだな。
それにしても、本当にバランスが悪い。
「それなら、船体を大きくすればよかったじゃん。わざわざ、軽巡サイズにしなくても……」
『はぁ。これだからマスターは』
あれ?
変なこと言ったか?
『いいですか?資源は有限です。対レリックのためだけに、巨大な船体にしろと?』
暇つぶしに船を量産してたやつに言われても、説得力がない。
「資源を作れたりしないの?原子に中性子だの、陽子だの、電子だのを足し引きしたりして」
前世で、そんなニュースを見たことがある。
鉛から金を作るんだっけ?
出来た量はピコグラム単位だった気がするけど。
『出来るには出来ますが、電力が保ちません。マート星の全電力を使って、一年にクラースヌィイ・オクチャーブリ級3隻が限界です。それなら、掘った方が早いです』
それで十分………。
いや、わからないな。
ミリカン・ウルスが全力で戦力を出してきたら、厳しいかもしれない。
十万以上を倒したとはいえ、惑星一個に億を超える人間がいるのだ。
もしかしたら、その十万は端金程度かもしれないし……。
背に腹はかえられんか。
「ナイトメア星系の1番外側の惑星、ブルットソーニョの資源を使っていいよ」
『ありがとうございます』
☆
俺は、アカリに乗って急いでコンテナ群まで戻った。
本当はオオエドに行って色々発展を見たいのだが、なんせ、今のアルプトラウムには同級生がいるからな。
三男坊ズは強いのだが、その他は何も出来なくて死にかけてるかもしれないし。
逆に、元気が有り余って、意味のわからない行動に出ている可能性もある。
心配なんだよな。
俺の惑星が。
「殿ぉ〜〜!何の御用で?」
そこら辺にいた元レンツ兵の男が話しかけてきた。
こいつに聞くか。
「俺の同級生が1ヶ月前にここに来たはずなんだが……。どこにいる?」
ぱっと見、いないんだよな。
「オオエドです!」
「は?」
約束と違うぞ?
「行かせてはいけませんでしたか?」
「うん。チョビに、『コイツらをオオエドに向かわせないこと』って言っておいたんだけど……」
「どうか、チョビ社長を責めないでやってください。2週間前にお母様がここに魔導船でやってきて、御学友を連れてったんですよ」
……マジか。
ごめんな、チョビ。
一瞬責めちゃってさ。
領主の母親の決定には、逆らえないか。
例え、元々の領主の命令があったとしても。
「魔導船を出せる?今すぐ、オオエドまで行きたい」
「生憎、今空きのある魔導船はなく………」
「なら、仕方ない」
私情で、作業を妨げてはいけないか。
とは言っても、アカリは5時間ほどぶっ通しで走り続けた後だからな。
流石に、これ以上走らせるわけにはいかない。
アカリは馬でもなければ奴隷でもないからな。
「どうやって行こうかねぇ」
ヴァントの艦艇はあまり使いたくないんだよなぁ。
超目立つし。
『マスター、マスター』
右手が、俺に小声で話しかけてくる。
「どうした?」
『1時間ほどあれば、ティン・タイラントをここに向かわせることが可能ですが………』
「え?あれって、今、ヴァントの格納庫にあるんじゃ……。最近は、使ってなかったし……」
『水道橋の設置に使ったんですよ。同型機が20機あります』
いつの間にか、量産されているのだが?
マニュピレーターの使い勝手がいいのはわかるのだが……。
………。
見た目はただのバルだし、これ以上いいものはないか。
久しぶりに乗りたかったし。
「よし。バルに乗って、オオエドまで行こうか」
『バルではありません。ティン・タイラントです』
インヴィクタスの図(対空砲を除く)を作成しました。
https://drive.google.com/file/d/152CZljyvd_mwd3-IQBKQjxTReyvA1AWZ/view?usp=drivesdk
一応、モデルはルイージ・ディ・サヴォイア・ドゥーカ・デッリ・アブルッツィです。似てないけど。




