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49話 vsプレデテーラ・ウォーエルな件 前半

 防御陣地で皆と解散して2週間。


 ついに、俺たちはプレデテーラ・ウォーエルの生息する湖に到着した。


 この湖に正確な名称はない。


 ただ、名前がないと色々不便なので、俺が「メモメモ」をしていた時はこの湖の座標(8888,8888)にちなんで「ゾロハチ湖」と呼んでいた。


 ゾロハチ湖の広さは琵琶湖の半分ほどであるが、深さは5倍近くある。


 この中から、プレデテーラ・ウォーエルを探す必要がある。


 「’お兄さん!どうやってプレデテーラ・ウォーエルを倒すつもりなの?’」

 

 人型になったアリスが聞いてくる。 


 「’魚雷で倒す’」


 「’世界観がめちゃくちゃだね!’」


 仕方がない。


 この世界には、水中を攻撃する方法が少ない。


 そのため、普通はソイツが空を飛び始めてから大量の魔導船で攻撃する。


 ただ、今の俺にはヴァントがあるし、2作目による不確定要素に対する心配もある。


 そのため、なるべく早く仕留めておきたいのだ。


 『’マスター、魚雷を湖に浮かべて下さい’』


 「’はいよ’」


 チャプチャプ


 「’これでいいな?’」


 『’はい。ピンをうちます……………’』


 さーて、近くにいるかな?


 いなかったらいなかったで不安だな。


 もう、宇宙に出ている可能性があるのだから。


 『’水深300m地点に30mを大きく超えた生物を多数確認!数は………87!’』


 87だと?


 プレデテーラ・ウォーエルは1匹。


 どれがプレデテーラ・ウォーエルなんだ?


 いや、探す必要はないか。


 全部やってしまえばいいのだ。


 「’ヴァント!全部魚雷で潰せるか?’」


 『’1発では無理です。最低でも、持ってきた5本をすべて使い切る事になります。よろしいですか?’』


 「’ああ!’」


 『’1発目、いきます!’』


 シャァァァァァァァァァァ


 ……………。


 『’密集地に命中しました。しばらくお待ちください’』


 なるべくなら、これでプレデテーラ・ウォーエルが死んでいてくれたらいいが………。


 『’13匹が肉片になりました。次の魚雷を浮かべてください’』


 13匹か。


 同じペースなら、5本で65匹。


 22匹は残る。


 危ういな。


 『’マスター。残り、13匹!’』


 5本撃ち終わった。


 別に用意していたアクティブソナーで確認したところ、74匹は削れた。


 85パーセントの確率で、奴は死んだ。


 死んだのだが………。


 こんなあっさり終わるのだろうか。


 災厄は、こんな簡単に潰せるのだろうか。


 「’お兄さん!あっちに、大きな魚影が………たくさん!’」


 浮上してきた?


 しかも、たくさん?


 プレデテーラ・ウォーエルは1匹しかいないはず。


 たくさんいるはずが………。


 いや、俺はいつから1匹だと決めつけていたんだ?


 巨大に成長するのが毎回1匹だけだったにすぎない。


 考えてみろ。


 ここはゲームの中ではない。


 生物が、1匹だけで存在できるはずがない。


 「Woooooooooooooooo!」


 大量に空に飛び上がる鯨。


 すべてが100m級のプレデテーラ・ウォーエル。


 総数、13。


 サイズ的にまだ飛べないはずだが………。


 まさか、コイツは成長したら飛べるようになるのではなくて、飛べるけど飛ばないだけか?


 俺は、勘違いしていたのか。


 「’どうするの?お兄さん!こっちに来てるよぉ!’」


 こっちに来たなら逃げるしかない。


 だが、コイツらがパーリェン中に広まらないように、ここで潰す必要がある。


 対戦車ライフルは、バイク射撃できない。


 反動が強すぎるため、撃ったら俺が地面に落ちる。


 どうすれば……


 「’アカリ!対戦車ライフルの使い方わかるか?’」


 「’うん、一応。前世でサバゲーやってたからね!’」


 「’よし、アカリ!リアカーに乗って、対戦車ライフルを撃て!’」


 「’わ、わかった!頑張るよ!’」

 

 本当に、アカリを連れてきてよかった。


 

 「’お兄さん!揺れすぎて、照準が………’」


 「’なら、ライフル二脚をリアカーに括りつけろ!確か、紐があったろ!’」


 「’わ、わかった!’」


 2人作業の引き撃ち。


 これは、非常に難しい。


 もし、俺が急にハンドルをきったら、アカリは照準を合わせられないのだ。


 急にハンドルをきらなければいい、って?


 そんな………。


 「Wuojouoooooooo!」


 『’マスター。プレデテーラ・ウォーエルからの魔法攻撃がきました!右に避けて下さい!’』


 そんな、呑気に討伐なんてできないんだよ!


 飛んできたのは、ドラゴンのよりも大きいファイヤーボール。


 しかも、コイツらは最初から偏差を考えている。


 避けないと、俺もアカリも死ぬ。


 「’お兄さん!撃つよ!’」


 「’オーケー!’」


 バァァァァァン


 リアカーが一瞬右への加速を得る。


 それだけ反動がデカい。


 「Wvvvuuuuu?」


 ドドドォン


 『’一撃でしたね。流石私が作った銃’』


 そこはアカリを褒めろ。


 「’おーい、アカリ!やったぞ!1匹仕留めたぞ!’」

 

 「’ううっ’」


 アカリの唸り声?


 「’どうしたんだ!’」


 「’い、いや、なんでもない!次いくね!’」


 バァァァァァン

プレデテーラ・ウォーエルの名前の由来は、プレデター(捕食者)とホエール(鯨)。「ウォー」の部分は、鯨は英語で「whale」と書き、最初に「w」の文字があるため、そうしました。

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