表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
24/45

22話 貴族社会はやっぱり面倒くさい件

 俺がレオン一行に踏んだり蹴ったりされた4日後。


 俺はこの日から学校に復帰した。


 「師匠!大丈夫か!松葉杖はいるか?」


 「いらんけど」


 松葉杖使うと腕に負担がかかるじゃん。


 俺は教室に入るとすぐに、貴族社会の面倒くささを見てしまった。


 ニック=フォン=ラザフォードへの媚び売りが始まったのだ。


 それはそうだ。


 レオンが王位継承権を失ったため、王家との繋がりを得るためにニックに媚びを売る。


 貴族としては当たり前だ。


 静かに本を読んでいたニックは、読書が遮られて不機嫌そうである。


 そして立ち上がって、教室を出る。


 それを相当数が追いかける。

 

 可哀想だな。


 今まで取り巻きなんかいなかったのに、レオンが王位継承権を剥奪されたら、すぐこれだ。


 「誰もお前に何も求めていない。欲しいのは王家の庇護だけだ」って言われてるようなものだからね。


 そんな奴らを相手にしない方がいいよ。



 貴族校舎の裏側。


 「今日もあの粉を頂戴」


 「いいよ」


 字面だけ見れば、人目につかないところでの違法薬物の取り引きだが、安心して欲しい。


 「あの粉」は茶色い。


 カレー粉である。


 それを3人のパンに振りかけてあげる。


 「やっぱこれこれ!」


 「何だこれ!本当に美味しいな!師匠!」


 今日の昼食はストックも一緒である。


 「師匠の補助がしたい!」って言って、ついてきたのだ。


 その結果、やつは一瞬でカレー粉に落ちた。


 ………。


 「メモメモ」にカレーがあれば、一瞬でレオンを落とせたかもね!


 俺はまた、サンドイッチにカレー粉を振って食べる。


 なんだかんだ言って、平和である。


 「お前ら……、僕も混ぜてくれ……」


 俺らの昼食中に、木の陰に隠れながら、そう言ってきたメガネ。


 ニックである。


 「で、で、で、殿下!」


 その声に反応したカイル。


 第九かな?


 「そ、そんなに大きな声を出さないでくれ………。見つかってしまう……」


 「師匠!こいつはレオンの弟だ!ぶっ飛ばしていいか?」


 「よくないよ?」


 「そうか」


 「そうか」じゃないぞ?


 レオンの時は明らかにレオンが悪かったが、今ニックをぶっ飛ばしても、悪いのはお前だからな?


 ニック=フォン=ラザフォード。


 「メモメモ」では、何でレオンを攻略しないといけないんだろう、何で同じ王子のニックじゃダメなのだろう、と考えさせられるほど、真面目で、謙虚な人間である。


 「で、ニック殿下はなぜここに?」


 「い、いやー。学園の食堂に行ったら、また追いかけ回される羽目になるから…嫌だったんだ………」


 ニックは逃げてきたのだ。


 ニックに取り入ろうとする人間から。


 「じゃあ、何で俺らに声をかけたんですか?」


 「君らは……僕に近づいても来なかったし、君らの近くにいると…隠れ蓑になるからだ」


 俺って隠れ蓑にされるほど嫌われてんの?


 それはそれで、ちょっとショックなんだけど。


 「それは間違いないね!」


 おい、ハンス。


 「間違いない」ほど俺は嫌われてんのか?



 『マスター、マスター。昼食中に失礼します』


 こいつが俺が人前にいる時に通信してくるとか珍しいな。


 「そっ……それが…、シャルロッテ嬢が言っていた大精霊か!」


 大精霊と呼ばないでやってくれ。


 あとでヴァントに何か言われるのは俺なんだから。


 まあ、俺があいつに「大精霊」って紹介したのが悪いんだけど。


 「何だ?」


 『星系間高速魔道路のゲートから、艦隊が出てきました。艦艇総数25453。1000m級の存在も確認』


 「まさか、レンツ王国の?」


 『はい、ハンス』


 25000以上だと?


 しかも、1000m級だと?


 何だそれは!


 「ヴァント、艦隊の詳細は?」


 『1000m級46隻、900m級4隻、700m級146隻、500m級480隻、400m級1890隻、200m級6057隻、150m級16830隻です』


 「ミャーチは?」


 『ミャーチの存在は確認されませんでした』


 ミャーチがない?


 そんな馬鹿な。


 ミャーチを持って来ないなんてこと、ありえないだろう。


 どこかに隠しているはずだ!


 どこだ!


 「ヴァント!1000m級の形ってわかるか?」


 『はい、投影します』


 空中のホログラムウィンドウに出てきたのは、巨大な箱。


 そういうことか!

 

 空母か!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ