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99話 集合時刻なのに、集合できていない人が多い件

目指せ!100話までに100pt以上!(10000pv達成!!)(あと1話で100ptを達成するのは多分無理!)


次の目標 150話までに30000pv以上&300pt以上

 ウー、ウー、ウー、ウー


 「な、なんだぁ!」


 俺は、突然鳴り響くアラーム音で目が覚めた。


 極めて不快な音程である。


 「おはようございます、マスター」


 「おはよー」


 なんで、コイツらはこんなに冷静なんだ?


 ………。


 これ、目覚ましの音か。


 なんで、こんな不快な音にしたんだよ。


 空襲かと思ったじゃん。


 無理矢理目を覚まさせるのに向いてるのかもしれないけどさ。


 俺らは歩いて廊下に出た。


 まだ、10分近くあるからな。


 ゆっくり、ゆっくり歩いていこう。


 廊下で他の生徒に会うことはなかった。


 皆、工場でも見に行ったのだろう。


 まぁ、貴族家連中にとっては、珍しい体験だからな。


 流石の三男坊ズでも、見たことはないだろう。


 ゆっくりゆっくり外に出たのだが、宿の前にいたのは、引率2人とニック達(男勢)、その他三十数人。


 エリカ、シャルロッテ、アイリスなんかをふくめた、十数人が集まっていない。


 しかも、集まっていないのは全員女子だ。


 どこかで、買い物でもしているのだろうか。


 ゴーーン、ゴーーン、ゴーーン


 19時の時報。


 集合時間になっても、全員集まってはいない。


 ……でも、時間に異様に厳しい日本とは違って、この世界ではギッチギチというほど厳しくはない。


 国民性の違いとでも言うべきか。


 俺の中の日本人は、抜けきれていない様子だ。


 なら、なんでアイリスがいない?


 アイツも、元日本人のはずだからな。


 時間には、そこそこ厳しいはずだ。

 

 あくまで、「はず」だが。



 俺らは待った。


 15分以上。


 おかしい。


 この宿はわかりやすい場所にあるし、シーザー自体がそこまで広くない。


 テキトーに町の中央部に向かっていれば、自然とここに辿り着くはずだ。


 なら、なぜ?


 引率2人は慌てている。


 大慌てしている。


 この集合率で夕食を食べに行くわけにはいけない。


 「エルン……さん。どうするべきなのか、私にはわかりません。教えてください」


 おい、サーシャ。


 なんで俺に尋ねてくるんだ?


 「私は…教師失格です…」


 安心しろ。


 サーシャが教師失格なら、ほとんどの教師が失格になってしまうだろう。


 「んー。なら、サーシャはコイツらを夕食に連れて行ってやれ」


 「エルンさんは?」


 「どうにかするよ」


 シーザーは治安が悪い。


 誘拐や監禁……なんてことはないだろうが、もしもそうだった場合、これ以上被害を出さないためにも、サーシャをコイツらにつけた方がいい。


 本気を出したサーシャなら、絶対に誰にも負けないはずだ。


 「………分かりました。では、ご武運を」


 「はいよ」


 「お兄さん!他のみんなはどこにいると思う?ボクは、グフタフ第二工場が怪しいと思うんだけど」


 「あー。あそこは地下室があったよね。大麻栽培用の。あり得るな。セントレ市民館も、地下で大麻を育ててたから、候補にはいれておくか」


 「そうだね!あと………」


 俺が「どうにかする」と言った訳。


 それは、俺とアカリが「メモメモ」プレイヤーだったからである。


 初代のことならほとんど頭に入っている。


 怪しい建物も、ほとんど。


 「マスター、持ってきました」

 

 ヴァントには、警棒とコイルガン、マガジンを二つ取りに行かせていた。


 戦闘の可能性があるからである。

 

 いくら「高性能な身体」と言っても、疲れには慣れていない。


 体力がない。


 コイルガンなら、そこまで疲れることなく、効率的に効果を発揮するだろう。


 警棒は俺が使う。


 剣の代わりにぶん回すつもりである。


 「よし。これで、最低限の準備は整ったな。行くか」


 まだ、誘拐等であると確信してはいない。


 だが、誘拐と仮定して物事を進めさせてもらう。


 いつまでも判断を下せずに手遅れになるなんて、後味が悪いからな。


 もし、誘拐でなかったとしたら、どうしようか。


 …………。


 国王に、土下座かな。

 

 逆に、本当に誘拐だったら、どうしてやろうか。


 まず、労働者による誘拐の場合。


 素晴らしいことに、ここの労働者は、職人ではない。


 言い方は悪いかもしれないが、動力の補助があれば、変えのきく存在。


 それを幾らか消したところで、恐らく国際問題にはならない。


 見せしめかな。


 ここの連中に対して。


 トムソン第二共和国政府に対して。


 そして、イージスの乗り手に対して。


 資本家や政治家が誘拐した場合、慰謝料として限界まで金を搾り取るかな。


 拒否してきた場合は、共和国政府に訴えよう。

 

 その金は誘拐された生徒たちに与えるか。


 「お兄さん…怖い顔になってるよ?」

 

 「そうか?」


 俺は自分の顔を触る。


 口角が上がっている。


 ……危ない危ない。


 戻しておかないと。


 戦闘狂になるつもりはないし、快楽殺人鬼になるつもりもない。


 絶対に、楽しんではいけない。


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