92話 修学旅行スタートな件
目指せ!100話までに100pt以上!(10000pv達成!!)(多分100pt無理)
次の目標 150話までに30000pv以上&300pt以上
☆
「ついたな」
「はい」
俺らは、トムソン第二共和国の首都星、ヴィルヘルムに到着した。
旅路については、また後日話すことにする。
俺らが降りたった場所は、都市から少し離れた砂漠。
ただの砂漠ではない。
砂漠兼発着場である。
見たことがない形状の魔導船、イカした色のミャーチなど、ざっと数千はある。
その中に、イージスは無かった。
その代わりに、遠くにドラム缶のような物が見える。
ミリカン傭兵国の連中だろう。
戦闘になってない所を見ると、恐らく、何か物資を売りにきたに違いない。
遊牧民みたいに。
「暑いなぁ。早く、日陰に行きたい」
多分、50度は超えている。
前世の日本では、経験した事がない気温だ。
「皆さーん。集合して下さーい」
引率は、俺の担任とサーシャ。
体育系の先生が修学旅行の引率することって、よくあるのかな?
前世で行った3回の修学旅行でも、体育の先生が引率していた気がする。
「よーし。いない人はいませんね?では、2台の魔導車に分かれて、宿まで行きましょうか!」
中型バスサイズの魔導車の中は涼しかった。
冷却用の魔石でも使っているのだろう。
エアコン要らずだな。
「’お兄さん。この魔導車、狭いよぉ’」
アカリが共通語を話せるようになった今でも、人前では日本語で話させている。
共通語を喋る狼なんて、事情を知らない人から見たら、気色悪いだろうからな。
「’我慢してくれ’」
アカリのサイズの問題を解決する方法は、あるにはある。
人型になることだ。
ただ、人型になる狼なんて、以下略。
我慢してもらうしかない。
「’お兄さんも、狭いよね。……ごめんね。ボクは魔導車を降りて、走って追いかけることに…’」
「’いや、アカリもこれに乗っておけ。俺のことなんて、気にしなくてもいいから’」
「’ありがとう………お兄さん’」
俺も、狭いのは嫌なんだがな。
想像してみろ。
魔導車を走って追いかける狼。
側から見たら、魔導車が襲われているようにしか見えない。
正義感がある馬鹿が魔導車を救おうと、アカリを攻撃してみろ。
馬鹿が死ぬだろう?
国王に暴れないように言われているからな。
トラブルの種は減らしておきたいのだ。
「皆さーん。この魔導車を運転するのは、私、サーシャです!よろしくお願いします!」
は?
こういうのって、魔導車と一緒に運転手を雇うものなんじゃないの?
サーシャが運転手?
嫌な予感がするのだが……。
俺は、思わずヴァントの袖を握る。
「マスター。怖がりですね」
四輪と二輪は訳が違う。
そもそも、この魔導車が、無茶をできるだけの馬力を出せるのかわからない。
だが、それでも……。
「いっきまーす!」
ザザザザザザ
グァァァァァァァァン
やばいやばい。
無茶をするだけの馬力があった。
最悪だ。
以前の二輪よりスピードは出ていない。
だが、大きな車体によるぐらつき、四輪になったことによる左右揺れ。
そして、当たり前のようについていないサスのおかげで、快適さなんて車内温度だけだった。
スポーツカーはサスが硬いとは言うが、ついていないなんて、どんだけスポーティなんだろうね!
もしも、ここに乳幼児がいたら、一瞬でシェイキングベイビーになってしまうだろう。
「あそこに、サボテンが!よっと」
ガガガガガ
恐ろしいほどの横G。
ドリフトでもしているのだろうか。
ってか、砂漠とはいえ、道にサボテンが生える訳ないよね。
道なき道を進んでいるのか?
「ん?」
横を向くと、ヴァントが俺の肩を掴んでいた。
その手は少しだけ震えている。
「どうした?怖いのか?」
「はい………」
素直だな。
☆
「皆さん!つきましたよ!ヴィルヘルム第3の都市、シーザーです!って、あれ?どうしたんですか?」
サーシャのせいだぞ?
皆、グッタリである。
30分近く、過激な運転をされていたのだ。
よっぽどのアトラクション好きでなければ、こうなるのは必然である。
俺はどうかって?
尻が痛いくらいかな。
なんせ俺は、サーシャが運転席に座った瞬間から、覚悟を決めていたからな。
他の人との差は、そこにあるのかもしれない。
ヴァントの方はやばい。
顔を真っ青にして、俺の肩に寄りかかってくる。
こいつの身体は、産まれたてみたいなもんだからな。
この手の動きは、初体験だったのだろう。
「大丈夫か?」
「はい………」
「’ヴァントは貧弱だなぁ!楽しかったじゃん!’」
「………」
いつもなら、アカリに言い返すのだが、言い返さない。
本当に苦しいんだな。
「よーし!皆さん!宿に行きますよー!」
「は、はーい」
しばらくは修学旅行のお話になりそうです。




