出発の準備
旅の前には身支度が大切です。
今回色々な兼ね合いで買い物関連のエピソードも書きたく
書かせていただきました。
リッツは通信終了後、報告のためタルト・メデュース・レイヤーズの部屋へ訪れた
『コンコンコン、リッツです。』
少し間があいて、
『どうぞ。』
リッツは、タルトがいる部長室へ入る。
この部屋は普段、本来の部長がいる部屋だ
今は本社へ出向中なため代わりに本社本部長であるタルトが来ていた
『失礼します。先程例の勇者へ内偵をしているデル、トルンから連絡をうけ報告へ参りました。』
『そう、2人は元気だった?』
『はい。それは問題なさそうでしたが今回の任務に重圧を感じているようでした。』
リッツは報告を受けた、魔王のこと、今は冒険者として登録を済ませパーティー活動の開始を
伝えた。
『順調ではあるようね、、リッツくん。』
両手を組んで目をジッと見つめる
『ははい!なんでしょうタルト本部長!』
『彼らに余計なことを言わない、余計な詮索をくれぐれもしないように。あなたは彼らの報告を私に正確に伝えるのが仕事なのはわかっているわよね?』
『もちろんです!私もこの会社で上に上がりたいですから、、、汗』
数秒の沈黙ののち
『いいでしょう。次回、彼らの報告次第で次の任務を出します。今回の任務は伝えているわよね?』
『伝えてます!、、ただ内容が具体的ではなく抽象的なものであったため困惑はしてました、』
『ふふ、全て伝えてしまっては成長はないし、使えない子達になってしまうじゃない?人を育てる時は
それでいいのよ。そうじゃなければ使える人にならないわ』
その顔は笑っているのに冷ややかで恐ろしかった
『かしこまりました。では、失礼します。』
部屋を出ようと振り返る
『待ちなさい。』
リッツの心臓が口から出そうになる
『・・次の報告の際に伝えなさい。』
『失礼しました!承ります。』
『もし、私が伝えた功績をあげた場合は折をみて私と会う機会を設けると伝えなさい。もし、功績をあげれないのであれば、然るべき対応をすること。と待機を伝えなさい。いいわね?リッツ君。』
冷や汗が頬をつたう。。
『かしこまりました、そのように。失礼致します。』
リッツは目を合わせるのも怖く、急ぎ早に部屋を出る。
『ふふ、結果がどうであれ私の手の中で物事は動くわ。これで私も、、待ってなさい、姉さん今にみてなさい、!このままじゃ済まさせない。』
タルトは特別に用意されたブランデーを片手に街を見下ろす。
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一方、デル、トルンは報告後、市場へ向かう
今回は、野宿を1〜2回するため食料をメインに回復薬などを手にいれる
市場は常に賑わっているわけではなく日によりだ
常に安定して品物があるのが店舗型ではあるがそれなりに高い
市場では露天スタイルのため商業組合へ申請をすれば誰でも露天を開くことができる
冒険者が素材を手に入れて組合に持ち込むより手間を惜しまなければ露天で売る方が高く捌ける場合もある
今日の状況を見る限りではかなり賑わっていた。
初めてルミスの市場へ来たが露天の数も人もなんとか歩けるくらいで立ち止まると後ろがつっかえてしまうくらいだった。
この中から目的の露天を見つけるのはかなり大変だし店舗での方が少しお高めだが
目的はすぐに住むため稼ぎのいい冒険者や商人は店舗へ行く方が効率が良かった
デル、トルン共に路銀が多くはなく露天で探すことにした。
『ずいぶん混んでるがいつもこんなもんなのか?』
『初めて来たしな、、わ!とと、、歩くのもきついぞこれは』
『俺は、食料を探してくるぞ!トルンは回復系を頼む!』
『わかった!夕食前には宿に集合しよう!くれぐれも迷子になるなよー!』
トルンはもみくちゃにされながら人の波へ消えていった
『にしても、、これは大変だぞ。。とりあえず近くで日持ちしそうなものはと、、』
デルは小柄なこともあり人の間をうまく縫って進んでいく、、やっとお目当てのお店を見つける
店頭には『旅のお供に!ここで解決!』という看板がぶら下がっている
『すいませーん!!2日分の野営準備で食料を頼むーー!』
顔に深い傷のある男がその声に気付きこちらへくる、ムキムキで、、でかい、
『ようこそ。2日分の食料だね、、人数と構成を教えてくれ。』
意外にも対応も丁寧で助かる、まだ怖い
『えっと、、4人で人族が2名女だ。あと俺とモンスターのトレント族の2名だ。』
ガチむち亭主は少し考えて手早く品物を見せてくれる
『珍しいパーティー構成だな、人族と組めるくらいだ仲がいいんだろう。
こっちが人族メインで、、、あとはモンスター用だな。モンスターより人族用のは消化がいいものを選んでる。
モンスターは消化器系が強くはあるからな、どうしても人族用のは割高になるし日持ちもしないんだ。
1〜2日なら余裕だから安心してくれ。で、、っと全部で、銀貨12枚だ。どうだ?』
ちゃんと品物の説明もしてくれデルが持つお金でも余裕ではないが十分足りる金額だ。
ではあるが、、、ここは露天!値切らなければそれが醍醐味だ。
『ん〜、、もう一声、勉強してくれ!』
ガチむちさんも、よくあることなのかムムムという表情になる、困ってる姿は若干怖くない
『初めてのお客様だしな、、割引はできないが。当店自慢の瞬間回復薬1本つけるのはどうだ?
ここで銀貨2枚はするもんだ!効果は使って確かめてくれ宣伝もしてくれよな?』
銀貨2枚分のサービスか、、ここでゴネて次の露天を探すのも大変だし決めた
『それで頼む!!宣伝は任せてくれ。ただ、使わないで済むならいいけど』
そういうとガチむち亭主は笑いながら
『そりゃそーだ!!野営ということはクエストに行くんだろ、無事に帰ってきてまたここにきてくれ!
うちはこれでも用意してるものに自信はあるんだ。ここで10年は商売しててな!いつか店舗を開く夢もある。商売は信用が全てだ!』
どうやらこの露天で良かったようだ、まだ食料は食べてないが亭主が言うように商売は信用。
ここまで豪語するからには常連もいてここで10年だ、言葉だけ聞けばすごいことだ。
『わかった!!無事に帰ったらまた頼む!またな!』
亭主は品物を渡すと、またこいよー!っと見送ってくれた、見た目に似合わず真面目で誠実そうで良かった
デルは荷物を収納ボックスへ入れると少し早いが宿へ向かうことにした。
ただ、場所がどこかわからずとにかく大通りの方へ向かう
大通りなら道幅も広く一息つけるはず、デルはとにかく道幅が広そうな道を探して歩き回る
一方。トルンはスムーズに買い物を済ませ、宿ではなくポム、ベリーの様子が気になり
組合へ行くことにした。
今回は特に戦闘シーンなどはなく
ルミスの営みを感じていただければありがたいです。
商売は信用です!




