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第4話 私が門を通って歩かなければならないという地獄 

「…でか。」


魔法学園について最初に思った感想がそれだった。門がでかいし、広いし豪華。


庶民の町とは大違い。


「…行きたくな」


それでも私は魔法学園に足を進める。もし光魔法が使えるこの国で貴重な存在である私が魔法学園に入学を断れば王家に反抗したとみなされるだろう。


そうしたら、家族もあの町にも危険が及ぶ可能性がある。


そうならないためにも入学せざる負えないのだ。


「どうかされましたか?」


傭兵の方が立ち止まっている私に声をかける。


きっと、この人は王家の人間から私をしっかりと送り届けるよう命令を受けているのだろう。


「でも…」


これはゲームのイベントで見たシーン。ヒロインが入学初日、門をくぐって魔法学園の校舎へ向かう途中、庶民だからと悪役令嬢にインチキをつけられる。そこへ攻略対象たちがやってきてヒロインを助ける。


そんなのなんて...最悪だ。あぁ、想像するだけで寒気が。


とにかく、私は絶対に真正面から堂々と校舎に向かいたくはない。...ならば


私は傭兵に向かって人差し指でひょいっと魔法をかけて眠らせた。


「…よし」


私は傭兵を魔法で持ち上げて、自分と傭兵に透明化の魔法をかけた。


「魔法学園で気づく人がいるかもしれないから、それなりに強力にしないと…。あぁ、明日、若干酔ってたりして…。」


でも…イベントを起こさせないため!耐えろよ、私。


私は魔法を継続しながら、一歩一歩ずつ進む。


学園の門を通り過ぎると、生徒たちが大勢校舎に向かって歩いていた。先輩のような方たちは新入生の誘導にあたっている。


「進入生のみなさ~ん!入学式の会場はあちらです!」


「おいおい、聞いたか?」


とある男子生徒が小声で話しをする。


「今年、平民の女の子が特例で魔法学園に入学するらしいぞ。しかも、あの伝説の光魔法の使い手らしいな!」


「マジかよ!1年にそんなバケモンが...。今年の1年はバケモノなのか?」


「しかも、その平民の女の子、ちょう美人らしいぞ。」


「え?マジ⁉まだ通ってないよな?待ってようぜ。」


今、通ってるんだけどね。


「…ふん。光魔法が使えるかなんなのか知りませんが私の敵ではありませんわ。」


せんすを持ったあきらかにお嬢様な方がとりまきたちにそう言う。


「そうですわ。平民のくせして特例なんて無礼にもほどがあります。」


「きっと、光魔法が使えるというのはデマなのでしょう。貴族でもここ数100年扱えるものがでてこなかったのに…ましてや平民なんかが使えるわけありえませんですもの!」


使えるんだよね~それが。


...ま、ここを通らないのは正解だったみたい。


さっさとここを抜けて入学式会場に向かお...。

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