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第43話 おじさんえぐない?という地獄

「はぁ、はぁ、はぁ。」


ちょっと、普段鍛えてない私じゃ辛いかも。さっき手抜いて走ってたら、ルークが風魔法?を使ってきて、私に「手抜くなよ〜?」って言ってきたし!なんなのもぉ!!!


「帰り道に疲れたフリして手抜くしかないなこれ…。」


息切れながらも私はそう呟く。


私が走っていると先の方でなにやら声がするのだった。私がスピードを遅め、みんなの視線の方へ向くと、農家の服を着たおじさんがなにやら畑仕事をしていた。


「え?あんなの簡単じゃん。」


私は思わずそう呟く。


なのになんでみんなここで止まって…。ユメリアはいない。あとさっきのムキムキ連中も。ここ突破してるもんね。


さ〜って、面倒くさそうだから、はやくタッチをしないと。


「甘いぞ、小娘。」


私がタッチしようとするとおじいさんが急に持っていたくわを私に当てようとする。


「うわ。」


私は咄嗟に、避けるのであった。


あっぶなぁぁぁぁぁ!!!あったってたら…死んでたよね?ある意味だけど。


「その身体でその身のこなし…褒めてやろうじゃ、ないか!」


…あ、どうも。


私は心の中でそう呟く。


でも確かに私も思った。結構、細身なのにこんだけ動けるなんて…。さすがゲームのヒロイン。


「では、これもどうかね!」


おじさんは高速で反復横跳び?のようなものをする。


「…ねぇ、本当にこの人おじさんなわけ?」


私は涙目になって呟く。


「おいおじさん。止まってくれよ。」


一人の男が言葉を発する。


「どうせ老いぼれだろ?若手を騎士団にさせたくないからってそれは卑怯じゃ」


「愚か者!まだわからんのか!!!」


おじさんはくわを男の足めがけて打ち込む。


「いっっでぇぇぇ!!!!!」


さいわい、男に当たった部分が尖った箇所じゃなかったため、傷は全然ないもののガン!と音はなっていた。


いたそ…。


私は心の中で彼に同情をする。


「騎士はこんな無茶苦茶な試験にも受からぬばならんのだぞ?それなのにお前は…。」


ガミガミガミガミうっさいなぁ。


…ね、今のうちなら、おじさんタッチできそうじゃない?私。


「だいたい、ろくに鍛錬もせずにいただろ?」


私はそーっと、そーっと近づく。


「お前に騎士の素質はない!!」


「たっち。」


私は彼の言葉の後に続いてそう発した。


「…気配が全くせんかった。…己、何者じゃ?」


この乙女ゲーのヒロインです。…な〜んちゃって。…おじさん、説教してるときは、勘が鈍いんじゃないの?


「にっげろ〜。」


私は面倒くさそうと考えたため、すばやくその場を後にした。


まぁ、タイムリミットもそろそろだし。…ちょっと力を出さないとルークに言われて面倒そうだし。


ゴールギリギリで、転んで間に合わなかったって言い訳も使えるようにしよ。

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