第22話 今気づくのかよ!という地獄
「それにしてもマイナに男友達ができるなんてな」
「男嫌いなのよ、この子。」
私は両親の王太子殿下への言葉遣いとは思えない光景に頭を抱えてしまう。
王太子殿下って気づいていないのかよ!まぁ、平民出身だから顔も知らないのも無理ないか。というかなんでうちでお茶をしているわけ?あとで、王子の触れた場所を除菌する手間がぁ。
「マイナちゃんはどうやってアダムくんと仲良くなったの?」
母が私に笑顔で聞いてくる。
何アダムって⁉一国の王太子殿下のアダムラフテリアをアダムって何⁉なぜに愛称で呼んでいるんだ⁉
というか、仲良くないし!何を吹きかましたんだよ、このクソ王子。
私は王子に視線を向ける。その男はニヤリと口角を上げた。
おいおいまじで何言ったんだよ。
「お母さん。」
私はお母さんの耳元で囁く。
「ちょっと失礼じゃないの?」
「あら、なにが?」
「なにがって、あのアダムラフテリア・ネイテイルに向かってアダムって...」
「おい、マイナ。今、アダムラフテリア・ネイテイルと言ったか?」
私のその言葉に父は反応をする。
「アダムラフテリア・ネイテイルってあの…⁉⁉」
「この国の王子のか⁉」
おいおい、今気づくのかよ。
両親は2人そろって慌てだす。
「申し訳ございません殿下。両親が飛んだご無礼を。」
「気にするな。」
「ですが、流石に母が殿下を愛称で呼んだことにつきましては...」
「あぁ。俺がそう呼んでくれと、町であったときにいったから、問題ない。」
いや、お前がいったんかい!
「妬いているのか?なら、君も呼んでいいが?」
「遠慮しておきます。」
誰が、お前を愛称で呼ぶかっつーの。バカじゃないの?
たとえ、世界がひっくり返ったとしても、絶対に呼んでやらないんだから。




