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第17話 魔力玉を出すという地獄

この勝負。むやみに私のレベルを知られたくない。...でも


「絶対に勝たなければ...」


あいつの従者になる?死んでもごめんだわ。まだ学園にいる方がマシじゃん。なんなのあいつのあの笑顔。あぁ、思い出すだけで鳥肌が。


そもそもあの王子、結構レベル強い気がするんだけど。というか、あのセシリアも侯爵家の娘で相当魔力持ってるはずだよね?私勝てるのか?


それにこの実技試験。ゲームだとイベントだからなぁ...。やる気が出ない。


「最初は、これといった簡単なものです。あの木製の的に自分の持っている属性の魔法を魔力玉にし、当ててください。」


先生が生徒に向かってそう言う。


先生はこんな風に簡単っていうけど地味にハードル高いんだからね?


ゲームではヒロインがこの試験のとき、まだレベルそこそこだったから、できなかったの。まぁ、魔法使い初めてだったからしょうがないんだけど。


でもそれで、攻略対象たちが「どんまい、どんまい」みたいな励ましがあるのよ。まじなんなん⁉


ふっふっふ。でも、今の私はレベル80。そんなことのないよう、計画していたのだよ。だから、魔力試験ではギリギリをせめる!...の予定だったのに


「セシリア様!真ん中に...。流石です!!」


「燃えた火の魔力玉...。コントロールが素晴らしすぎます!!」


「まぁ、それほどでもありませんわ。」


彼女は髪をなびかせそう言う。


そういえば、セシリアは炎魔法の名門一家の娘なんだっけ?どうりでレベル習得もはやいわけだ。


「アダムラフテリア様は10個の的全て真ん中に⁉」


「水の魔力玉をあのように自由自在に...」


「鮮やかでとても美しい!!」


そういえば王家の血を引く者は水魔法の天才の天才なんだっけ?


へぇ...セシリアの炎とめっちゃ相性いいじゃん。


そんなことを考えているそのとき、アダムラフテリアは杖で当てたあとに私の方を向いて笑顔を見せつける。


「...本っ当最悪。」


あの男のせいで私のプランがズレていく。あの男さえ消し去れば...


「マ、マイナ?大丈夫なの??」


ユメリアは何か言ってくれているが、私はその言葉を無視して、杖の先に魔力をこめ、魔力玉を発動させる。


私が発動させた魔力玉は光をまとっており、小さいが威力は相当なものだ。魔力玉は的にゆっくりと貫通し、私が杖を振ると素早く分裂し、他の的にも真ん中に貫通していく。


まぁ、手加減はこんなものかな?


「35の的の真ん中に貫通...」


「えぐすぎだろ...」


「マイナすごい」


ユメリアは関心をしていた。


...手加減をミスってしまったかも知れない。


  ♡   ♢   ♡    ♢   ♡     ♢    ♡    ♢



「ねぇ、デューク。アダムもマイナちゃんも手を抜いてるみたいだね。どうしてだろう?」


「そう言ってるオリバーもだろう?」


「デュークも人のこと言えないけどね。」


「...っ。それはそうだが」


「僕が言いたいのは、あの2人。勝負しているのに手を抜いているからどうしてだろう?って思って。」


「お互い、手の打ちようを知られたくないんじゃないか?」


「アダムはともかく、マイナちゃんはどうして加減してるのかな?」


「アダムが手を抜いてるからじゃないか?」


「でも、マイナちゃん、アダムがどんぐらい魔力を持っているか知らないのに?」


「確かにそうだな...。じゃあ、一体なぜ加減を...」


そう考えていると、オリバーの目に、マイナの魔力が映った。


「ふぅん。」

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