第14話 教室にアダムラフテリアが来るという地獄
「...いないよね?」
連休明け。私は校舎に遅刻ギリギリで転移して周囲にアダムラフテリアがいないか警戒をしていた。
せっかくの連休中なのにダンジョンで過ごす羽目になるなんて...。まあ、男と過ごすよりマシだけどさ。
今日からのために、ダンジョンにいながらもこの耳につけているイヤリングに魔力をずっと込めてたんだからね。
ふっふっふ。私を簡単に従者にできると思いあがるなよ。
「授業がはじまりますよ!席についてください!」
先生がそう声をかけるなり、私は大人しく従う。
「授業が始まれば、もう安心。」
「どうかしたのか?なにかあったのなら、俺が話を聞いてやろうではないか。」
「...⁉」
授業が始まり安堵していたところが突然隣にいた人物から話かけられる。
となりにいたのはなんとアダムラフテリアであり、私はなんと反射的に攻撃魔法の光のレーザーみたいなものを発動させてしまう。
「おっと。」
アダムラフテリアはその魔法をひょいっと避けたため、魔法は後ろの席にいた男の教科書に当たってしまった。黒くこげてボロボロと落ちてしまう。その男はどうして教科書が焦げたのかが分からず、テンパってしまう。
「おやおや。当たっていたら黒焦げだったな。」
なんでこいつに見えんだよ!!光のレーザーって結構速いんだよ⁉
あぁ、教科書焦がしてしまってごめんなさい。弁償した方がいいかな...?
「アダムラフテリア様⁉」
「どうしてこちらに...というかいつの間に⁉」
「なぜ、ここの教室に殿下が...?」
「きっと、あの庶民のやつを見に来たんだ!」
「やっぱり、あの伝説は本当なのか⁉」
いや本当にいつ来たんだよ!...っていっても、どうせ魔法で今転移してきたんだろうけど。
...まって、半径50m以内にいない?まって吐く。もう限界...。
「先生、体調が優れないので、保健室に行ってもいいですか?」
私は手を挙げてそう言う。
「許可します。」
先生は私に向かってそう言う。
よし、これでなんとかここから...
「それは大変だな。確かに顔色も悪そうだ。俺が保健室まで同行しよう。」
「結構です。」
私は席を立ち、いきおいよく廊下へ向かう。
「ふぅ、これで一安心。」
「お前、俺から逃げてないか?」
私が廊下でもたれかかって安堵のため息をついていたところで、アダムラフテリアが後ろから腕を組んで話しかけてくる。
なんで来るんだよ!!私、断ったよね⁉結構バッサリと!
「それで、従者になる件」
私はアダムラフテリアが何かを言いかけたところで転移魔法を発動させ、ダンジョン内に転移する。
「あぁ...死ぬかと思った...。」
もしかしたら私、イケメンアレルギー症候群かも。町の人たちはモブ顔だから許せるだけでイケメンとか男で顔がいい人が苦手なのかもしれない。
それにしてもアダムラフテリアは暇なのか?そもそもこの時間って2年生も授業中だよね?サボって私に話しかけにきた?ゲームの強制力で?
あぁ、あの人のことを考えるだけで目が回る。
それよりもこの目の前にいる魔物を始末しないと。
「めんどくさっ!」
私は魔法で杖を取り出し、戦闘隊形を取り始めた。




