第11話 魔物料理を食べなければならないという地獄
魔法学園では昼食は食堂で食べることとなっている。もちろん、みんな庶民の私は食堂に行くと思っているのだろう。
残念ながら、その考えは外れだ。
「あ!マイナ~。お帰り。」
そう、私は昼食の時間は、魔法で転移して家に帰る。
ん?誰か気づかないのかって?転移の魔法はレベル80を超えてないとだから、そんな庶民生まれで、まだ魔法学園に入ったばかりの少女が使えると、誰も思ってないんでしょ。
まぁ、国王の命令かは知らないけど、誰かにつけられているような気がしたから、その人たちは眠らせて物置に突っ込んでるんだけどね。光魔法の使える少女を監視って、王家やば...。
「マイナ~!帰ったか。」
「あ...うん。てか、あれなに?」
庭には大きないのししがあった。
「あぁ~。あれはお父さんが森で狩りに行ってくれたの~。あんなりでかい動物はじめてみたわ~。きっとすごくおいしいのよ~。」
「あぁ。あいつは大変だった。なんでも俺を見るなり直進してくるもんだからな。」
そりゃあ、いのししだからな。というか、あのでかいのがいのしし⁉...この世界の価値観どうなってんの⁉
というか、その動物を捕まえる父と食べようとしているうちの母って...相当やばいよね?
こんなにやばい両親から生まれたから、マイナは光魔法が使えるのかもね...。
「ん?マイナ?なんか酔ってないか?」
「まぁ!大変!魔力の消費をし過ぎたのかしら?」
両親が大慌てする。
いや...そんな暴れなくても...。ていうか、お父さんこんなにいかつい顔して親バカなのやっぱり意外だよね~。
「なら沢山ご飯食べないとね!マイナ、ご飯できたわよ~。」
母が、机に食事を置いていく。
「はい!これ、お父さんが捕まえたお肉ね。」
...うそだろ?いのししのお肉を食べろと?いやいやいや。いのししのお肉だよ?しかも、そこら辺にいたでっかいやつ。
普通のいのししの肉ならともかく、あきらかに異常なあのでかさを…。
...というか、どうやって料理にしたの?今のこの時間で?はやすぎない?
なんだか...いやな予感しかしない...。
「マイナが先、食べて!お父さんに感想伝えてあげてね!」
毒身役かよ。よりによって私が!まぁ...でも、一応お父さんが一生懸命捕まえてくれたんだし...。
「あ、うん...。じゃあ...。」
私はお肉を口に入れる。
「どうだ...?」
「どう...?」
二人はどうだという顔で見つめてくる。
いやどうだって顔で見つめられても...この肉、絶対いのししじゃない。クソまずい。
さっきのあのデカ物はきっと、いのししに似た魔物なんだとおもう...。絶対。
前世で一度、いのししの肉を食べたことがある。牛肉ほどではないけど、食べれる味であった。
...が、これは今にも吐きそうな味。
でも、お父さんがせっかく一生懸命狩りで獲ってくれたそうだし、お母さんも料理がんばってくれただろうに真っ正直に言うのは...。
私は目から魔法を料理に向かってかける。
「おいしいです。」
私は父と母に笑みを浮かべ、そう言った。
「本当?お母さん嬉しい!」
「そこまで、言うなら食べてみようではないか。」
二人はお肉を口に入れる。
「うん!おいしい~。」
「うまいな!」
二人は料理に感激をする。
あぁ...、危なかった。咄嗟に、おいしくなる魔法と殺菌魔法をかけたからよかったものの...。
ていいうか、なんで魔物がこの町近くの森にいるわけ?王家の警備体制はどうなってんのよ!
「こんなにおいしいなら、沢山あるし、近所の人たちに配っちゃおうかしら。」
「いいじゃないか。流石俺の妻だ。考えることが天才だ。」
おいおい、私の仕事が増えるだけじゃん!
私はキッチンに向かって、いのししの肉に向かって、鑑定後に魔法をかける。
鑑定って結構魔力を使うから嫌なんだよね...。まぁ、明日は休日だしゆっくりするからいっか。
「この魔物...騎士団の下っ端が倒すレベルだよね...。よく、考えてみれば、それを一人で魔法を使わずに倒せた私の父って...」
もう騎士団は入った方がいいんじゃない?




