表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
125/129

125曲目 魔王の初体験

「と、まぁこれがディアナ様とソウジ様の出会いと出来事の一部ですかね」


 ラルフは5人に話をしたあと、ゆっくりと茶を口元に運んだ。


「沖田総司って病死じゃあないんだぁ〜」


「っていうかぁ〜〜〜ビックリよねぇ〜〜〜」


「私達以外にもこっちに来た日本人はいたんですね」


「…他にもいたり………」


「ボク的にはどっちでも良いけどね」


「キノは食べ物しか興味ないのかしらね。ふふっ」


「そろそろ本題にはいって宜しいですかな」


「あっ!すいません」


 話は簡単だった。


 沖田総司から貰った遺品、その内の1つである刀が何者かに盗まれたのである。

 その盗人を逃さない為に氷壁を貼り、逃さないようにしたのであった。

 だからこの氷壁や吹雪、それと囚われているエルザ達の解放の条件は刀を取り戻す事である。


 ただ、盗まれた刀がどういう物なのかが分からない。

 長さや形など詳しく聞く必要があり、直接魔王ディアナに話を聞けることとなった。

 それはラルフの独自の判断でもあった。


 どんどん奥へと案内されると階段を登る。

 だだっ広い部屋、そして魔王ディアナが王座に座っていた。


「ラルフよ、なぜ見知らぬ者を勝手にここに通す」


「実はこの者たち…」


「ねぇアカネちゃん。何であそこに囲炉裏があるの?畳もあるし…」


「シーーーーーっ!」


 小声でモモカが話しかけてきた言葉は、ディアナにも聞こえていた。


「そこの者、囲炉裏を知っているのか」


「えっ?あたしに聞いてるのぉ〜?知ってるわよぉ〜」


「ほう、面白い」


「ディアナ様、この者たちはソウジ様の同郷の者たちです」


「なぬ!そうかそうか、それは本当に面白い」


「この者たちがソウジ様の刀を取り戻すと申しております。それでディアナ様に直接刀について聞きたいことがあると申したのでわたくしの判断でお通ししました」


「なるほどのう。よいよい、せっかくだ。囲炉裏を囲いながら話すとしよう。茶は妾が入れよう」


「!!…それでは準備を致します」


 ディアナは席を立ち、部屋の端にある和室へと自ら案内した。


 6人で囲炉裏を囲むには少し狭いが、座れなくもない。

 ディアナの雰囲気が柔らかく、そして少し寂しくもあるが、笑顔でもてなしてくれる。

 そしてラルフさんにも話した私達が知っている過去の沖田総司の話をすると、とても少し涙を浮かべながら嬉しそうに聞き返してくる。


「少し間違っている所もあるが、良い話を聞かせて貰った」



「テレビのドラマも色々と脚色されているもんねぇ〜」


「?テレビとはなんぞや」


「さすがに200年も経つと文明も発達するものでぇ」


「確かに」


「………、うんうん」


「テレビは見れないけど、DVDは見れるけどね」


「何々、よくわからんが見せてみよ」


「でも日本語わかるのかなぁ?」


「…とりあえず…セッティング」


 バッテリーコンセントに液晶テレビとブルーレイデッキを用意して、一番人気のある新撰組のドラマのDVDを購入、見知らぬ物に離れた場所で待機していたラルフとデリアとデボラ、それに側にいた魔人達も徐々に前へ前へと近づいてきた。


 遂にテレビの電源が入る。


「おっ!明るくなった」


 もちろんアンテナ等無く、何も映らない。

 そしてデッキのも電源を入れる。


 周りの魔人達も徐々に近づいてくる。


「さっ、DVD入れるわよぉ」


 光が溢れる。

 音が流れる。

 人が映った!!!


「なんじゃあーーーーーーーー!」


 ディアナのこえの大きさとありえない光景に近づいてきた魔人達は一斉に声を上げ、逃げ出した。


「始まったね」


「ボク、この連ドラ、ちゃんと見たことないなぁ」


「これアカネちゃん出てたわよねぇ〜」


「この時は駆け出しで、ちょい役よ」


「定食屋の娘ですよね」


「アオイ、よく覚えていたわね」


「…緊張で…ガチガチ…だった」


「言わないで!」


 そして驚いていたディアナがようやく話を割って入ってきた。


「なんなんじゃコレは!」


 ディアナの声に今度は恐る恐るまた近づいてきた魔人達。


「ちっちゃい人じゃ!ちっちゃい人がおる」


 ざわざわ、ざわざわ、


 ざわざわ、ざわざわ、


 ざわざわ、ざわざわ、


「教えておくれ。コレは何じゃ?」


「これはテレビ、映像を映す機械で、これに流れている人達は役者でお芝居をする人達です」


「役者?お芝居?」


 やはりこの世界には娯楽はあまりないらしく、日本では紙芝居や歌舞伎等はあったので何処かでは自分と同じような、もしくは近いことをしている人もいるかもしないと思ったが、この反応を見る限りは無さそうだ。


 ドラマについても説明をした。

 日本語はディアナだけは少しわかっていた。


 どうやら沖田総司の独り言は日本語だったらしく、いつも見ていたディアナは少しづつ覚えていったみたいだった。


 そして物語が始まった。

 ここまでのお付き合い、誠にありがとうございます。


 ここまで読んで「面白かった」「続きを読みたい」と思われた方は、ブクマ・評価・ご感想という形で応援して頂けますと、とても嬉しいです!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ