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112曲目 魔力切れ

 ひたすら走る。

 大変なのはキノ、先頭を走りながら魔法で雪を溶かしていく。

 魔力消費もあり得ないぐらいに使っている。

 そして走ること2時間弱、遂にキノの魔力もカラになる寸前!今までこんなことはなかった。


「もうボク限界」


 時速でいうと30〜40キロで走り続けると同時にそれ以上のスピードで雪を溶かしていく。

 普通の魔術師には出来ない。

 どデカい火球を前に何発も放ち、溶けた後の道沿いを確認しながら走り、またどデカい火球を放つ。


 気づけばキノの顔色が………


 辺りは一面雪景色、どうしましょう?


「ねぇ〜、あたしが周りの雪を溶かすからぁ〜、ワカバちゃんよろしくぅ〜」


「…OK、…任された」


 お待ちかね

 コテージ登場!


 コテージの中に入り、お茶を入れてキノの為にケーキを買って暖を取る。


 物凄い勢いでケーキを食べ出して横にキノにみんなが驚く。


「ボク、少し寝るね。おやすみ〜」


「お、おやすみ」


 ぷっ

 あはははは


 みんながキノの行動に思わず笑い出し、少し肩の力が抜けた。


「ねぇ、魔力ってどうやって回復するのかしら?」


「そういえば気にした事なかったですね」


「…寝たら回復?」


「どっちみちぃ〜、キノちゃん起きるまでは何も出来ないしぃ〜、あたし達も休みましょうよぉ〜」


「そうね。エルザの事も心配だけど、無理して私達が倒れたら意味がないしね」


 キノはそのまま動かさずにみんなで布団を敷いて仮眠を取る事にした。

 そして約3時間後、みんなが目を覚ますと食事を取ることにした。

 外は薄暗いがまだ昼を過ぎた位の時間のはず、食事を取ってからでも魔王城には日が暮れる前には着く予定、まだ焦る必要はない。

 ただゆっくりと食事の準備をする時間もない事は確かなので、ご飯を炊いている間に味噌汁とお新香、そして焼き魚を用意して遅めの昼食を取ることとなった。


「美味そう、早く食べようよ」


「はいはい」


「お待たせぇ〜」


「さあ食べましょう」


「「「「「いただきます」」」」」


 ほふほふ


「ウマウマ〜、さすがモモっち!アツアツウマウマだね」


「キノちゃん、顔色戻って良かったねぇ」


「そうね。ここに来て初めてよね」


「何がです?」


「魔力切れ」


「そうですね。一般の人は魔力を使い切ることあるんですかね」


「あたしぃ〜、一歩手前まで使ったことはあるわよぉ〜」


「そうなの?」


「たぶん…ねぇ〜」


「1ついいですか?」


「何?アオイ」


「このずっと止まない吹雪に氷の壁、魔王ディアナって魔力はどれだけあるんですかね」


 考えただけでゾッとした。


「何とかなるんじゃない」


「えっ?」


「その根拠はなんですか?」


「ボクやモモっちも魔力ってよくわからないしさぁ、使い方があるんじゃないかなぁ」


「…スキル発動とか…ふふふ」


 ワカバの笑いが少し怖い。


「キノは魔力平気なの?」


「少しだけ復活したよ」


「行けそう?」


「うん。無理そうならまた休憩するよ」


「じゃあ準備しましょうか」


「ねぇねぇ」


「なあにぃ〜」


 ごにょごにょごにょ


「いいわよぉ〜」


 みんなは準備をして外に出る。


 コテージを片付けると今度は火球を放たないで空へ飛び、森の場所を確認するが、やはり前は全然見えない。

 キノは魔力を目に集中すると合図をした。

 その合図でモモカが風を帯びた大きな魔力弾をキノの見ている方角に放った。

 その魔力弾は回りの寒気を巻き込みながら空へと消えていった。


「オッケー!さすがモモっち」


 数秒だがキノの見ている方角の視界が良くなると、大体の森の方角を確認出来たので下へと戻り、モモカにあるモノを出してもらいみんなに配った。


「えっ?アイススケートの靴?」


「そっ!みんな履いて履いて」


「わ、わかったからそんなに急かさないでよ。キノ」


 鼻歌を歌いながら楽しそうに先頭に立ち、みんなの準備が終わるのを待つキノは、軽く魔力を込めて火ではなく、氷と風の魔法で雪の表面を凍らせていく。


「なるほどね。でも魔力は平気なの?」


「大丈夫!この吹雪を利用しているから普段よりもあまり使ってないよ」


「なるほどねぇ〜」


「じゃあボクについてきて」


「は〜い。みんな〜キノに続くよ〜」


「「「おおーーー!」」」


 再び魔王城へ向かい出したアルテミス一行は走るよりも早く、途中途中止まり、森の位置を確認しながらもスムーズに予定より早く森の入口に着いた。


 ここからは無駄なトラブルを避ける為に空を飛ぶことにした。

 魔王城に着く前にかなりの魔力を消費して時間もかかるが、遠回りするよりも早いし、近道を使って、もし話に聞く鬼に出会っても厄介なので、魔王城まで真っ直ぐに飛ぶ事にみんなが賛成した。


「じゃあ行くわよ!」


「「「「おおーーー!!」」」」


 再びキノを先頭に真っ直ぐに魔王城へ向かった。


 そして遂に魔王城に辿り着いた。


「着いたわね」


「うん」


「みんな、準備はいい?」


「いつでもオッケーよぉ〜〜〜」


「じゃあ行くよ!」


「「「「おおーーーーー!!」」」」


 ギィィィィィ、ガタン、


 大きく重い扉を開けて5人は中へと入っていった。

 ここまでのお付き合い、誠にありがとうございます。

 次話も月曜日更新予定です。


 ここまで読んで「面白かった」「続きを読みたい」と思われた方は、ブクマ・評価・ご感想という形で応援して頂けますと、とても嬉しいです!

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