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交際発表会見と裸エプロン

【サブタイトル】


 翌日の記者会見場。いつもの男の娘の姿の俺は、居並ぶ記者の前に姿を現し、用意されている席に座った。司会者が簡単な挨拶と、円城寺マドからの発表があることを淡々と告げる。


 「俺、円城寺マドは、安城美嘉と共に歩む将来を見据えた真剣な交際をさせてもらっています」


 俺はそう口火を切った。場内にどよめきが起きるが、驚きの声があがることはない。想定された内容ということだろう。


 「俺たちを応援して下さっているファンの皆様および本日来場頂いた記者の皆様には、俺たちの意思を理解頂いて、温かく見守って頂きたくお願いするために、こうして、会見の場を設けさせて頂きました」


 筋書通りの俺の発表の後、俺と美嘉の関係について多数の質問が寄せられる。事前に瑠奈に指示されていた通り、俺は、差し障りの無い解答を繰り返す。美嘉のセカンド写真集の噂についても質問があり、俺は、ノーコメントでお願いしますと答えた。


 美嘉との交際についての質問が一段落したところで、俺は、テーブルの上のマイクを取った。


 「もう一つお願いがあります。これは、俺の個人的なお願いです」


 そう言って一旦言葉を区切る俺。


 「すでに噂になっているように、俺の本名は、神無月亜夢です」


 再び場内にどよめきが広がった。まばらに、驚きの声も聞こえる。


 「俺のお願いは、俺の母、神無月亜里沙を探すのを手伝って欲しいということです。俺、亜里沙を殺してなんかいませんし、何者かに殺されたとも信じていません。亜里沙は、事件に巻き込まれてさらわれたんです。俺にとってかけがえのない母なんです。お願いします。皆さんの力を貸して下さい」


 俺は記者たちの前で深々と頭を下げた。


 後で聞いた話、亜里沙に関する俺の発言の途中でテレビ中継が途切れ、内容は放送事故だということにされたらしい。しかし、すでに放たれた言葉は揉み消しようがない。SNS上では、俺と美嘉の交際の話題と共に、「マドきゅんの母を探せ」というワードがトレンド入りしていた。



 記者会見が終わったその日、何事もなく、俺は美嘉といつものように合流した。祥子もいつものように冷たい目で俺を見るだけで、記者会見の内容について一言も交わすことなく、美嘉を俺に渡して出て行った。


 「俺の過去のこと、噂になってたけど、気付いてた?」


 そう言う俺に、美嘉は無邪気な笑みを見せた。


 「うん。でも、わたしが好きになったのは、マドだし。過去なんて気にしない。まあ、マドのお母さんには、いつか挨拶したいなって思ったくらいかな。だから、無事見つかって欲しい」


 「俺も、亜里沙に美嘉を紹介したい。いい奴なんだ、亜里沙。酔うとだらしないけど」


 「マド、妹もいるんだよね。マドが言ってた大切な子って……」


 「うん。俺の妹だ。手が届かないところに行ってしまって、もう二度と会えないけど」


 そう言って、俺は天井を見上げた。


 「そう」


 「うん」


 「ねえ、マド。今晩もやる? 二日続けてだけど、わたし、マドが欲しくなっちゃったの」


 俺は、返事の代わりに美嘉の唇を奪って、柔らかい美嘉の体を強く抱き締めた。


 「うふふ。ダメだってば。エッチは、ちゃんと晩御飯の後までおあずけだよ。マド。わたしたち、二人ともこれからしっかり栄養つけなきゃ。マドの赤ちゃんのため」


 そう言いながらも、服を脱いで、上半身裸になって、俺の目の前に生乳房を晒す美嘉。


 「おあずけじゃなかったの?」


 「うん。おあずけだけど、マド、わたしのオッパイ大好きだもん。今日は、いっぱい見せてあげる。わたしとマドの交際発表の記念オッパイだよ」



 俺がキッチンで料理している間、美嘉は、俺とお揃いのエプロンを身に着けていた。下はショーツ一枚の姿で、裸エプロンだ。


 「こうしてると、わたし、マドのお嫁さんみたいに見えるよね。うふふ」


 そう言う彼女の後ろにまわって、俺は、背後から美嘉の乳房を揉みしだいた。そして、美嘉の体をキッチンテーブルに押し付けて、俺は、下を脱ぎ落し、解放された硬い分身を美嘉のお尻に押し付けた。


 「ヤダ、それは、おあずけだって言ったでしょ」


 「ちょっと中に入れるだけだよ。すぐに抜くから」


 俺は、美嘉のショーツを引き下ろし、怒張した先端を背後から押し当てて腰を突き上げた。ずりッという感触と共に俺の分身は美嘉の中に入り込んでいた。美嘉は俺の腕の中で甘い悲鳴をあげた。


 「ヤダっつ! ほんとに、はいっちゃったああううっつ!」


 「うん。入れるだけだから。そのままじっとしてて」


 俺は、美嘉と繋がり、彼女の体をキッチンテーブルに押し付けたまま、夕食の支度を続けた。時折、美嘉の生乳房を揉んで、彼女の内側の締め付け具合を味わいながら。


 「ねえっ! マド、こんなの、エッチ過ぎるよっ! 感じちゃうっ!」


 「がまんして。美嘉。俺のお嫁さんなんだろ」


 「ヤダ! やっぱり、マドがお嫁さんなんだからっ!」


 「そんなに締め付けると、俺も我慢出来なくなるだろ……。美嘉、テーブルにしっかり手をついて。やっぱり、一発出すよ」


 そう言って、俺は、背後から美嘉の乳房を揉みながら、腰を動かし始めた。悲鳴のような美嘉の喘ぎ声を聞きながら、前後左右に激しく腰を振った後、呻き声と共に急に腰を止めると、美嘉の豊満な胸を背後から揉みしだきつつ、彼女のお腹の中で心地良いリズムを刻んでいた。




 記者会見の翌日、事務所で杏子とパンツルックスタイルの俺が通常通りスケジュールの打ち合わせをしている時、来客を告げられた。現れたのはスーツ姿の男性と女性の二人組だった。そして、女性が、皮張りに金の紋章が付いた手帳を取り出して示しながら言った。


 「聖都警察の飯山明菜という者です。円城寺マドさんですよね」


 会釈をしてそう言う女性に、俺は型通りの軽い会釈を返した。


 「って、うわっ! 本物だ。テレビで見るより可愛いっと……。えっと、失礼、今のは私語です。あなたが、神無月亜夢と名乗られたことについて、お話をお伺いしたいのですが、お時間を頂いてもよろしいでしょうか? ええ、もちろん、プライベートでということではなくって、その、私は、その方が良いのですが、まあ、一応職務ですので……」


 と、俺の前でおもいきり赤面してしどろもどろの女性警官らしき女の子。


 「どうしよう、私、マドきゅんと話しちゃってる」


 と、感極まった様子の女の子は、対照的に無表情で立っている隣のがたいの良い大男に言った。


 「あ、あの、握手で挨拶をお願いするだなんて、あつかましいですよね」


 明菜と名乗った女性警官は、そう言って俺の前で両手の指先を合わせてもじもじ腰をくねらしている。


 また変なのが出たようだ。そう思う俺だった。



 「俺は、俺の母、神無月亜里沙が殺されたなんて、信じてないよ」


 杏子が用意してくれた会議室で、俺は、明菜にそう言った。彼女の連れの男性刑事は、席にも座らず鞄を持って明菜の側に立ったままだ。事情聴衆は明菜に一任されているということだろうけど……、こんな子に任せておいて本当にいいの? と、俺の方が聖都警察のために心配してしまう。


 「うん。まあ、そういう堅苦しい話は後にして、せっかくの機会だから、マドきゅんのこと聞いてもいいいですか?」


 「堅苦しい話だなんて、俺の母の安否に関わることなんだけど。あんたたち、警察でしょ。事件のことを調べに来たんじゃないの?」


 「そこは、それ、警察にも色々事情があるんです。これって、G案件ですから。って、あ、ごめん、今の言葉は忘れてください」


 そう言いながら、慌てる様子もない明菜。


 「月の指示が関係してるってことですか?」


 そう、俺は明菜の目を見ながらゆっくりたずねた。


 「月の指示? 月の使徒とかいう話? それって、都市伝説でしょ。マドきゅんって、そんなの信じてるんですか? 意外です。って、ごめんなさい、ついマドきゅんだなんて呼んじゃって」


 「いいよ。その呼び名も慣れてるから。ファンの子は、たいていそう呼ぶし」


 「うん。私も、フアンなんです! 熱狂的な推し。もちろん、コンサートは、欠かさず行ってるんですよ。そのマドきゅんが、目の前にいて、お話出来るなんて、この仕事やってて良かったって初めて思います」


 「それは、どうも、ありがとう……ございます」


 両手を胸の前で組み合わせて夢見心地で自分の世界に入り込んでしまいそうな明菜。小柄ながら、スーツの上からでもしっかり女性らしさの感じられる魅力的な体つきで、小動物のようなクリッとした瞳が目を引く。丸顔で柔らかそうなぷっくり唇も男好きのする顔立ちだ。美人の範疇には入るが、親しみやすく表情豊かな夢見る女の子といった雰囲気だ。


 俺のファンだというのも嘘じゃないみたいだが、女性警官のお堅いイメージとはギャップのある言動と見た目が、俺に違和感を覚えさせていた。


 「ごめんなさい。つい興奮して、話が逸れちゃいました。それで、昨日の会見で、安城美嘉との交際を発表しましたよね」


 「調べに来たのは、そっちの話? 神無月亜夢について話を聞きに来たんじゃないの? 亜里沙の事件に関して」


 「マドきゅん、そんなに、あの事件のことが気になるんですか?」


 「気になるよ! 俺の母親のことだよ! あんたたち何しに来たんだよ」


 「んふふ。知りたいんですか? じゃあ、神無月亜里沙に会わせてあげると言ったら、マドきゅん、私のお願い聞いてくれます?」


 夢見心地な表情から一変、猫撫で声で小悪魔的な笑みを浮かべる明菜に、俺は本能的な危険を感じ、反射的に席を立って後ずさりしていた。


 「あんた、聖都警察の刑事だなんて、嘘だろ。今までのお芝居だよな」


 「嘘でもお芝居でもないですよ。これでも私れっきとした婦警さんだもん。G案件担当のね。それに、私、マドきゅんの熱狂的フアンだっていうのも事実。んふふ。だから、私、マドきゅんに個人的に物凄く興味があるの。本当に可愛い。食べちゃいたいくらい」


 そう言って目を妖しく光らせている明菜は舌なめずりした。


 逃げなきゃ。今すぐ。俺は、そう思って部屋の中を見回したが、あったはずのドアも窓も無いのだ。


 「何を探してるんですか? んふふ。もう固有結界は展開済みですよぉ」


 そう言いながら近づいてくる明菜からうろたえて後ずさりしようとした俺は、後ろに回り込んでいた男に羽交い締めにされた。物凄い怪力で身動きがとれない。こいつも人間じゃないと俺は感じた。


 「ちょっとだけおとなしくしていてね。マドきゅん」


 明菜は俺の顔を両手で掴んで強引に唇を重ねた。舌にぴりぴりと刺激を感じると同時に意識が薄れる俺。しまった、薬を使われたと微かに思いながら意識を失っていた。


次回:凌辱天使―使徒の戯れ


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