情報屋<確>のミルの仕事 ミノジア&リィステ視点
日が傾くなか裏路地を1人マント姿で走る少女がいる。オッドアイのその少女は時折すれ違う孤児達や中毒者達に認識されない。
まるで見えていないかのように。正確には見えているが認識できない。
それがアタシの固有魔法だ。その魔法を用いて情報を集めるからミルの情報は正確だという評価を受け<確>という二つ名を得た。
アタシがたどり着いたのは何もない袋小路だ。そこの右から2歩目に立って壁を叩き合言葉を唱える。
「"¥$:°・="」
すると壁が下に沈み人が1人通れる程の通路ができた。
「久しいな。ミル。」
「おお。マッド。最近どうさ?噂では何かプライベートであったらしいじゃないか。」
真っ先に声を掛けてきたこの男は<速>のマッド。同業者だ。何でもまた恋人に振られたらしい。確か16人目だ。こいつ顔はいいんだが
何故か振られ続けている。残念なやつだ。ちなみに結構強い。アタシと同じくらいだったな。顔が良くても売られず17まで生き延びれるくらいだ。
「お前の噂はほぼ当たりだろ。」
「とーぜん。<確>の情報屋だからな。」
アタシはこの二つ名と仕事に誇りを持っているし手抜きをするつもりはない。
「速いだけのお前と違うんだ。」
「言い方に刺があるぞ。刺が。」
「っ。…仕事だ。じゃあな。」
今日リィステ殿下がここに来ることは掴んでいる。勝手に話を切り上げリィステ殿下にお話をするためそばに寄る。側近らしいやつがぴくっとしたがここではアタシの方が強い。地の利ってやつだ。そっと例のアレを胸元から手繰り寄せチラリと見せる。
これだけでシア大好き人間には分かるだろう。
「なんだ?」
隙のない声が帰ってくる。
「これを。」
事前に情報を書き写した羊皮紙を渡す。
「情報料はわたくしが持ちます。だと。じゃあ。」
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俺に羊皮紙を渡したどこかで見たことのある少女はすたすたと歩き消えて行った。
「つ。ナハト。帰るぞ。」
どうやらシアに仕事を増やされたようだ。でもシアからならば良いかと思いつつ俺達は執務室に帰った。
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「シア。売ってきた。」




