公爵令嬢ローゼシアの怒り2 リア視点
―――― <サクラの印>です。リアも<バラの印>を持っているでしょう?
な、なんて物を渡しているのでしょうか。
<印>とは貴族が信頼できる人に渡すもので本人の魔力を用いて作るものです。本人以外で初めて触れた人の魔力が登録されてその人と渡した貴族しか触れることができないのです。
それゆえに印単体が身分証になるのです。
「シア?いいのですか?」
「ええ。構いませんわ。だってそれがなければ殿下に会う以前の問題ですもの。ミル、それに紐を通して首に掛けるか腕に着けておいてください。」
シアの側近は【星の乙女】らしいです。絶対に敵に回したくない令嬢です。
「わかった。じゃあこれくれたから1つだけ情報をタダにしてやるよ。何がいい?」
「考えておくので殿下に情報を売ったらロージス公爵邸のわたくしの部屋に来てください。」
「分かった。しゃーないから今から行ってきてやるよ。」
「ええ。お願いね。」
「あ、あの。」
一人の巫女が声を掛けてきました。
そう言えばこの人達まだ居ましたね。すっかり忘れていました。
「あら?貴方達まだいらしたの?もう用は済みましたから仕事に戻って結構ですよ。」
シアが適当にあしらってくれました。
「あら、結局ミノジアの用事は聞けなかったわね。何だったのかしら?シアは分かった?」
「ええ。もう用は済んでいるはずよ。」
「そう、なら良いわ。」
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「ローゼリアお嬢様。」
わたくし付きの侍女、シルエが声を掛けてきました。
「どうしたの?珍しいわね。貴女から声を掛けてくれるなんて。」
「本日ユージィ様がいらっしゃってその件で旦那さまよりお話があるとのことです。」
「分かったわ。」
ーーーーーーーーー
「失礼致します。お呼びでしょうか?お父様。」
「ああ。急に呼び出して悪かったね。」
少し急でしたがお父様とお話できるので気にしていません。
「いえ。特に用はなかったので。」
「そうか。まぁ座りなさい。」
「失礼致しますわ。それでお話とはなんでしょうか?」
「実はな………あんまりオススメはしないんだが………。」
「何だか歯切れがよくありませんわね。何かあったのですか?」
「ああ。その…ローゼリアの婚約の話なんだ。」
まぁ。歯切れが悪かったのはこの件だからなのね、お父様ったらまったく……。
「あの、お父様少し宜しいですか?」
「な、なんだ?」
「わたくしもうデビュタント致しましてよ。いつまでも子供扱いなさらないでください。それで、お相手はユージィお従兄様ですか?」
「あ、ああ。どうしてもと言われたのだがリアに確認してからと言ってお引き取りいただいた。」
「そんな!わたくしお受け致しましてよ。その…お従兄様なのでしょう?」
お父様は動揺しているようです。
「相手はあいつだぞ!?あんなやつのどこがいいんだ………。考え直すなら今だぞ。歳が近い方が良いのならコラリア公爵家のマーティ殿でもいいと思うぞ。」
凄い勢いで全力否定させてしました。
「ユージィお従兄様では駄目……ですか?」
「あーもう!私は忠告したからな。いいんだな。私としてはコラリア公爵家とつながりを持ちたかったんだが………。」
「なんですか?4代前の聖王妃はコラリア公爵家の出で先代の公爵の配偶者は元聖子ではないですか。血のつながりが必要なのはまだ先のはずです。」
今はコラリア公爵家とも仲は良いですし、我が家も安定しています。
お兄様の配偶者にさえ気を配れば問題ないはずです。
「私はあいつは得体がしれないから苦手なんだよ。」
「シアも大概ですけれど………。」
「また、何かやらかしたのか?」
まだ伝わっていないようです。
「本日わたくし達神殿に行きましたでしょう?。………………あら。失言でした。お気になさらず。そのうち耳に入るでしょうし。」
「そこで切られると気になるだろう?それにそのうち聞くなら今だって同じだ。」
……結局話すことになってしまいました。
タイトルを間違えていたので
直しました




