閑話 【花の乙女】達のお忍び
祝500pv&200ユニーク
ということで閑話を書きました。
これからも『花の乙女』をよろしくお願い致します。
※『公爵令嬢ローゼシアの怒り1』にある
ローゼシアの髪の色についての記述を
淡い紫から淡い飴色に変更しました。
「シア、わたくしと剣術の練習をしませんか?」
「リア、わたくしは剣術が苦手なのでわたくしではリアの練習になりません。」
何でわたくしが剣術をしなければならないのでしょうか?
「では、何ならわたくしと一緒にしてくださいますか?」
「そうですわね、お裁縫か、読書なら一緒にしてもよくってよ。」
「お裁縫か読書ですか………………。申し訳ございません。わたくし、お裁縫と読書は苦手でして………。」
わたくしもわかっておりますわよ。わたくしとリアでは趣味や好みが全く異なっていることは6才の頃から顕著になってきましたから。
しかし、1つだけどちらも好きなものがあります。
「リア、お忍びで下町に出ましょう。」
「わかりました。着替えて参ります。」
「<印>を忘れずに用意してくださいませ。<印>がなければ困ることがあるかもしれませんし。」
前に二人で下町に出た時、リアが<印>を持って居なかったために絡まれましたから。
「わかっておりますわ。わたくしは同じ間違えは繰り返さないのです。」
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「リリィ、遅いわ。」
「ごめん、レティ。蜂蜜パイの情報を仕入れてきたから許して?」
「しょうがないわね。今回だけよ。」
下町に出ている時にはレティとリリィで通しています。口調も一応気を付けていて、商家のお嬢様という風に振る舞っています。
「蜂蜜パイはレティの商会の前の新しいお店で売っているらしいわ。」
「ああ。あの『月桂樹と向日葵亭』って所ね。確かご姉妹で経営なされているとか。」
「そうそう。そこよ。そこの蜂蜜パイが今人気らしいわ。」
「じゃあ、そこに寄ってからシアティール商会に行って市場を見て回りましょう?」
「いいわね。では、そうしましょうか。」
決まりました。わたくし達が商会に向かって歩いて行くと行列が見えてきました。
「ここね。」
「本当にわたくしの商会の目の前ですわね。」
「レティ、口調が。」
「あら。気を付けないとね。」
わたくしとリアは列の最後尾に並びます。どうやら前には17人並んでいるようです。
「「残りあと20個です!」」
姉妹らしき人が叫びました。
「あと20個だってギリギリだったね。レティ。」
「どうだろうね?間に合ったかな?」
「えっ?何で?」
「だってリリィ、誰も1人1個っていってないでしょう?」
「そっか。あっあの人2個買ってる。」
「でしょ?」
「ほんとだ。どうしよう?」
「まあ並んでるしかないけどね。」
わたくし達の前の人が買い終わり、わたくし達の番になりました。
「ごめんなさい。もう1つしか残ってないのよ。」
カウンターに立っている女性は困ったように言いました。
「だって。今回は半分こにする?」
「そうだね。今度ははやくこようね、リリィ。1つください。」
「…わかりました。あっそうだちょっと待ってね、お姉ちゃん!クッキー持ってきて!あの試作のやつ!」
「わかった!」
「あの、私達、構いませんよ。また来るので。」
「いいのよ。気にしないで。今日はお寝坊していつもより量が少なかったからおまけってことで受け取ってもらえると嬉しいな。」
「わかりました。ありがとうございます。」
「はいどうぞ。またお越しくださいませ。」
クッキーをもらいました。蜂蜜パイとクッキーを半分こにします。クッキーは4枚入っていました。
「っ!美味しい。」
「ほんとね。とっても美味しいわ。」
「今度来るときはリンとミアの分も買いたいわね。」
「あら、そしたら私はシルエとリタの分も買わなくちゃ。」
シルエとリタはリアの侍女です。
「買ってあげたら?いつも迷惑をかけているのだから。」
「そうねぇ。確かに迷惑をかけているわね。市場でお揃いの小物でも買おうかな。」
「ペンダントやリボン、ブレスレットなんかがいいんじゃない?」
「そうね。そうしましょう。」
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市場に移動しました。
「あっ!これなんかどう?」
「いいわね。私もミアとリンに買うわ。」
わたくし達はそれぞれの侍女にお土産を買って帰るのでした。




