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卒業製作開始!

翌日から僕は本格的に卒業製作にとりかかった。


解体小屋で発見したエンジンが載って無いピンクのSUZUKIギャグにこれまた掘り出した2基のHONDAスーパーカブ50のエンジンを積むという難易度が高い卒業製作だ…。


クランクは一つにまとめるとして…


本当に並列2気筒エンジンに出来るのだろうか。


作業小屋に運びまずは錆びだらけのエンジンの錆び落としから始めた。


神「タクミ!!始まった様だなどうすんだ?そのカブのエンジン。」


タクミ「この2基のエンジンをSUZUKIギャグに両方積もうかと思います!」


神さんは苦笑いしながら何も言わない。


………。


しばらく神さんは、おし黙っていたがようやく口を開いた。


神「まあ俺は口出さないから好きな様にやってくれ!旋盤でも溶接機でも自由に使え。怪我だけは気を付けろよ!」


ナツミ「タクちゃん頑張ってね!!今日はナツ、これから神さんと着替えとか日用品買いに街まで行って来る」


神「なっちゃんとりあえずさ~~ディスカウントショップ ドンキーホンキーに行けば何でも揃うぞ!!」


「ブゥオーン・・・・!」


神さんとナツミさんは楽しそうに軽トラで街に出かけて行った。


僕は一人黙々と作業を開始した。


まずシリンダーヘッドカバーを外して・・・


ピストンはそのまま使えそうだ!


「ギュイーン」 「ガリガリガリ」


切ったり削ったり。


エンジンを分解しては組み立て、また分解する。僕はこの日から昼夜なく小屋に籠って作業を続けた。


「ああ・・・ダメかあ・・・」


突然首筋がひんやり・・・!!


うわっ!!振り返るとナツミさんがアイスキャンディーを押し付けてた。


ナツミ「タクちゃーんガリガリ君買って来たよちょっと休憩しなよ!」


油まみれの手だから袋をナツミさんに開けて貰い二人でガリガリ君を並んで食べる。


ナツミ「どう?エンジン完成しそう?」


タクミ「だいぶ形にはなって来たんだけど、まだまだかかりそうです。」


次の日もまた次の日も試行錯誤の日々・・・・。


此処が引っかかるのかあ・・・!!こっち削らないとダメかあ・・・・。


一進一退の作業が何日も続いた。


そしてようやく・・・・。


遂に並列2気筒98ccのエンジンが完成した。


ひとまず、簡易的にキャブレターを繋いで点滴みたいにガソリンホースを接続して期待を胸にキックペダルを踏み下ろした瞬間だった。


「ガキン!」


金属が噛みあったような嫌な音と同時にキックペダルが途中で止まった。


「…え?」


それからキックペダルすら戻らなくなった。


ああ・・・ダメかあ・・・またばらすかあ・・・・・。


「ガラガラガラ」


引き戸が開いてニヤニヤしながら神さんが入って来た。


神「タクミ~煮詰まってんなあ・・・・まあさあ・・そんな時には風呂に入りに行くか飯を喰うかだ!!」


「今日の昼飯は今朝俺が獲って来たサワガニの唐揚げと山菜の天婦羅だから一先ず飯を食べに来い!!」


一先ず言われた通りに母屋に向かった「クランクが・・・・一回転もしなくて・・・」


「何でだろう・・・」


一つのエンジンを動くようにするのは難しくない。


だが問題は二つのピストンを1本のクランクで寸分の狂いもなく動かす事だった。ほんの1ミリ芯がずれるだけでクランクは回らなくなる。


もはや僕の頭の中はオーバーヒートしていた。


まあお昼食べたらやり直そう・・・・。


つづく。













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