エンジンを見つけろ!
僕は屑鉄の山とにらっめこしていた。
この中に使えそうなエンジンがあるかもしれない。
そもそもこのエンジン墓場には何基のエンジンが眠っているんだろう・・・?
手当たり次第に残骸のようなエンジンを持ち上げていく・・・・ううう・・・重い。
ナンバーをピンクにするには90cc以上125cc未満のエンジンを探さなければならない。
これは・・・スーパーカブ(50cc)のエンジン・・・。
これはヤマハ JOGのエンジンだし・・・。
これは・・・・何かの・・・シリンダーヘッドで・・・。
これは・・・たぶん軽トラのエンジン・・・。
これはレーシングカートのエンジンで・・・。
これは南部鉄瓶だし・・・・。
あ~~~今度は何だ・・・・ラジコンヘリのエンジン・・・。
パチンコ台に・・・・。
ママチャリに・・・。
炊飯器の鉄釜部分に・・・・。
枝切バサミの刃に・・・・
掘り進むといろんな物が出てくる。
朽ち果てたSR400のエンジンも発見。
錆びた針金に埋もれて・・・空冷ハスラーのエンジン・・・。
船外機のスクリュー・・・・。
う~・・・。
嫌になってきた。
とてもじゃないけど積めそうなエンジンなんてない。
とりあえず・・・鉄屑の山からエンジンだけを救出する。
DT50系のエンジン・・・。
GSX-R400のエンジンは重くて動かせない・・・。
またカブのエンジン・・・・。
古い顕微鏡・・・・
バイクの屑だけかと思ったら・・・
いろんな廃棄物でいっぱいだった。
僕は昼過ぎまでエンジン墓場で格闘していた。
夏のうだる暑さにサウナ状態の解体小屋。
そろそろ水分補給をしないと熱中症になりそうだ。
そう言えばナツさんはどこへ行ってしまったんだろ・・・・。
「じゃ~~~~ん!!」
不意にナツさんが帰ってきた。
うわっ!!
「ウサミミ見つけたよ~~~~!!」
手には100円ショップで売ってそうな白いプラスチック製の靴ベラを2本持っている。
「タクちゃんこれピンクに塗りたいんだけど!!」
「それなら解体小屋の奥に離れがあってそこが塗装室ですので・・・後で塗ってあげますよ。」
「エンジンは見つかったの~~~?」
「それが・・・本当に鉄屑にするしかないような物ばかりで・・・・」
「使えそうなのがこの50ccのカブのエンジン2基だけでした。」
まあ・・・そもそも売れそうなエンジンじゃないからこのエンジン墓場にあるんだけど・・。
「ナツさんピンクのナンバーにするには90cc以上125cc未満にしないとダメなんです。」
「これだと50ccだから白いナンバーになっちゃうんですけどいいですか~~?」
「え~~~ピンクのナンバーがいいなあ~~~ナツ。」
「エンジン2個あるから二つ積めば合計100ccになるよタクちゃん♡」
え・・・・!!
2個エンジンを積む!!
その発想は無かった。
・・・・!!
でも・・・・。
4年間バイクいじりをしてきた成果を試すチャンスかも!!
「エンジン2個積む!!面白い!!考えて見ます!!」
取りあえず僕は解体小屋に転がっていたネコ車(1輪車)にエンジンを載せて表に出た。
あちい・・・・。
「ナツさんとりあえずサイダーを飲みに行きましょう・・・・・。」
「きゃ~ナツも喉渇いてたんだ~~」
「じゃあナツさんこの鎌を持って下さい。虫よけスプレーもかけていった方がいいですよ!」
「え?たくちゃんなんで?」
「まあ・・・・行けばわかります!」




